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1. ゴジラの逆襲
《ネタバレ》 一作目の流れは有るが違うタイプの映画だ 冒頭にゴジラ出現と同時に囚人の脱走の話が盛り込まれていて、結果ゴジラを大阪へ上陸させるという人間ドラマになっている この辺は結構良くて、こういうドラマ部分をもっと盛り上げてくれると良かったのに、さほどは無かった 大阪が舞台なのに関西弁も一切無し パイロット仲間の小林が犠牲的精神で亡くなるが、たいした意義は無く、ほぼ自爆で話を盛り上げるためのお約束っぽい 終戦から10年でまだパイロットは英雄で、飲んだら軍歌がお約束、みたいな表現が普通にあるので、「飛行機乗りなら特攻だぁ」みたいなのはお約束なのか しかし戦後たった10年で料亭は大盛況で飲めや歌えの大宴会は戦後の復興の早さを見せつけて興味深い 大阪湾へゴジラが上陸するときの一斉砲火の弾幕や雪山に佇むゴジラとか特撮部分も悪く無い なによりもモノクロのゴジラは前作と今作のみでそれだけでも貴重だ モノクロームに夜景の特撮は抜群の相性ですべてのアラを消してリアルな怪獣バトルを表現している オリジナルゴジラの第一作が神懸かった名作なのでしょぼく見えるが、その後のシリーズも見ても今作が決して見劣りするわけでは無い なによりも歴史的傑作の続編は今作にとって非常に分が悪い位置付けだ[ブルーレイ(邦画)] 7点(2014-06-09 16:16:54)
2. ゴジラ(1954)
《ネタバレ》 ゴジラシリーズの中でも記念碑的な第一作目 以前見た時は画質がいまいちでこんなものかと思ったが、今回高画質版で見直すとこれがけっこうイイ 怪獣映画としてはもしかして史上最高シリアス その後の怪獣映画にかならず有るギャグパートがまるでない 原子力あるいは水爆実験を具体的な例を出して警鐘を鳴らす作りになっている 終戦から10年も経っていないし、国際法上の終戦(サンフランシスコ平和条約)からはわずか2年後だ まだまだ当時は気持ち的に原爆怖いの図式が濃かったのではなかろうか ゴジラが銀座で暴れた直後の凄惨な惨状の中で、ガイガーカウンターを一見健康に見える少女に向けて、哀しげに首を振るドクターの姿には正直衝撃を受けた 崩れ行く松坂屋デパートの片隅で、3人の子供を抱えてうずくまる母親が「もうすぐお父さんの所に行くのよ」などと言うが、最近のデストピア映画の表現すら軽く越えていると思った 3人の子供だぞ、心底ゾッとした 銀座を破壊するゴジラの特撮もその後のゴジラシリーズと比べても遜色無い出来だ ゴジラのテーマ曲もシリーズを通して50年も使われている奇跡的な名曲としかいいようがない シリーズとしてというよりもモンスターSFとしても世界的な傑作だと思う[ブルーレイ(邦画)] 9点(2013-12-24 12:48:06)
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