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1. ゴジラVSビオランテ
《ネタバレ》 17作目。子供受けや怪獣プロレスを排した人間対ゴジラの戦いがメインで、スピード感があって、無茶なご都合主義も少なくて、なかなか楽しめた。
これまでのゴジラシリーズに決定的に欠けていた展開の緩急のバランスがそこそこうまく取れており、ある程度の矛盾は吹き飛ばす勢いがあった。
自衛隊の戦いぶりも、兵器はSFだが作戦は現実的であり、緊張感の維持に一役買っている。エンドクレジット見たら、防衛庁もちゃんと協力してる。防衛庁に協力してもらうためにきっちり書いたのか、防衛庁からアドバイスをもらったのかは不明だが(^^;
昭和シリーズは無かったものにするという意図は5年前の前作と同様だが、今回は前作からの続編という位置付けをしっかり利用して冒険活劇方向に振ったのも功を奏したと思う。
ゴジラが火山活動でだけで復活せず爆破でコントロールできるのはおかしいこと、ビオランテの性格付けはいいのだが登場と復活にもっとストーリーが欲しいこと、テレパシー少女に頼りすぎること、外国のスパイ合戦が迫力に欠けること、白神博士にもっとマッド感が欲しかったこと等、突っ込んで楽しむというより、娯楽大作になり得たかもしれないのに惜しいという感覚で見ることができた。[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-07-01 01:11:51)《改行有》
2. ゴジラ(1984)
《ネタバレ》 16作目。ゴジラの原点に返ろうとした意欲、ゴジラの恐怖を描こうとした姿勢はわかる。
人間関係やその行動も、一応、それなりに荒唐無稽ではないし、特撮もCGに依存せずミニチュアも精巧でかなり良い出来である。
しかし、子供向け要素を一切排除し、痛快娯楽路線でもない、シリアスドラマにするためには、もっと脚本を練ってゴジラの存在以外は全て理詰に作らないと、A級にはならず、B級の笑いとばして突っ込める要素もなくなって、ただの駄作で終わってしまう。
初代ゴジラが史実で2匹目のゴジラという設定で、2作目以降を一切無いこととしているが、本気で名作、大作を作りたいなら、1作目も無かったことにするくらいの意気込みがほしかった。
最初から初代ゴジラの名声を利用しようとするスケベ心が、中途半端な出来になってしまった要因に見える。東宝という企業の中では、これも仕方のないことなのかな。
昭和シリーズのグダグダ感から脱皮はしているのだが、短期間に続けてみてしまうと、褒めることも突っ込むことも酷評することも出来ない、もやもや感の残る作品でした。[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-07-01 01:10:48)《改行有》
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