|
プロフィール |
コメント数 |
2127 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。 ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。 映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。 私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、 楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。 ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。
そして、 侵略戦争が膠着状態に入り、 いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。 まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。 ウクライナ、頑張れ!
2024年3月17日更新 |
|
1. 一番美しく
《ネタバレ》 これは「情報局選定国民映画」らしい。そんな局が無くなって久しい2010年になってから観賞した訳だけど、私にはとことん胸糞悪い映画でした。兵器部品の工場で働く少女たちを世相を交えながらリアルに切り取ってあるのだろうが、国威の発揚という目的を持っていることは明らかで、それが「美しいもの」という表現の仕方にやるせない憤りを覚える。国家や戦地の兵士を気遣う少女たちの健気な想いには確かに見過ごせないものがある。だけど、事あるごとに「頑張れ」を繰り返す構成は、根本的に戦局を精神論で補おうとした考え方と同じで、それが後の「特攻」「自決」「一億総火の玉」などに繋がって行ったと思えるのである。正確にカメラを回した時期は分からないが、製作年度の1944年は南太平洋の戦況から日本の劣勢は決定的に近い状況。大本営はこの映画を自分たちの方針のプロパガンダに使ったことは明らかで、観た人は当局の狙い通りの感想を持ったと想像する。黒澤の演出によって抽出された少女たちの純真さが見事に利用された、というのは言い過ぎか…。いずれにせよ、この映画には肯定できる部分が無い。[CS・衛星(邦画)] 0点(2010-08-15 23:01:36)
|