みんなのシネマレビュー |
|
【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
21. イナフ 《ネタバレ》 この作品はあくまでジェニファー・ロペスの洗練されたアクションを堪能する映画だと思うのですが、SFではなく現実の世界でより現実的な格闘を見せようとしたために敵を倒すための正当な理由作りのための前振りが長くなってしまったのが残念。裁判での勝機がないのはDVというデリケートな題材を描いているのではなく主人公を追い込んで戦いへと導くためのものでしかない。旦那がしつこく追いつづけるのも変質的な愛を描いているわけではなく、はたまた子供への父性を描いているわけでもなく、やっぱり戦いへと導くためでしかない。ある意味その割り切った姿勢は認めたい。でも旦那の確固たる信念をも感じさせる女性に対する偏見と恐るべき自己中ぶりに、何年もいっしょに暮らす妻が全く気付かないってのはどうでしょう、、と鑑賞する側は割り切れなかったりしています。[ビデオ(字幕)] 4点(2006-03-24 19:42:16)(良:1票) 22. 家路(2001) 何度も何度も映される薄暗い家の中に眩いばかりの光が凝縮された窓。その美しさにいちいち感動していたら、あっというまに映画は終わる。印象的なエンディングをもって。子供の視線がおじいちゃんを見上げる視線からゆっくりとス-ッと下りてゆく。妻と娘を同時に亡くした老俳優の孤独が描かれる全編の中から、両親を同時に亡くした少年の孤独がブワッと浮き上がる瞬間。何度観てもこのエンディングにやられる。途中、退屈だったかもしれない。でもたまに観たくなるし、いつも観て良かったと思う。音楽の入るタイミングがまた絶妙。[DVD(字幕)] 8点(2006-01-05 16:19:05)(良:1票) 23. いま、会いにゆきます 《ネタバレ》 オチが非常に感動的なお話で、その構成は映画というより小説的だなぁと思いました。ラストで真相を中村獅童と我々に明かしてくれる竹内結子の語りに、驚きと心地のよい感動がありますが、この部分が小説的な最たるところ。小説的であることをダメだと言うつもりはもうとう無いけれど、その部分がこの映画の中で最も良かった部分ってのはちょっと寂しい気もする。医者がいろいろと状況を説明してくれるところは全然ダメ。ゲンナリした。説明セリフじゃなくてナレーションにしてくれたほうがずっと良い。あと、欲を言えば、わけもわからず未来の世界に来てしまった竹内がそのこと(未来の世界にいること)に気づく場面を、ラストのネタ明かしの伏線として、もうちょっと判り易く描いてくれると良かったような。[DVD(字幕)] 4点(2005-11-21 14:59:17)(良:1票) 24. 一票のラブレター イランのある島の夜が明けてから陽が沈もうとするまでをたかだか2時間足らずに収めているのに時間の流れがゆっくりに感じる。静かな情景と何も起こらないストーリーゆえにそう感じるのでしょう。島民の生活は誰にも頼らずに独自の風習のもと成され、また自らの生活で手いっぱい。民主主義だの選挙だのということにピンとこないのも仕方ない。でも少しだけ何かが変わっていってるんです。選挙管理人の女性のひたむきさに惹かれる兵士の最期の行動、そして女性もまたいつのまにか後部座席から兵士の隣に座っている。時間をかけてお互いを知ることでちょっとだけ心に変化を見せる二人。言いかえれば(国を動かすことに繋がる)民の心を動かすには時間と根気が必要ということ。焦りは禁物。ソコに銃はいらないのです。先進国のリズムを持ち込んじゃいけない。”ゆっくり根気良く”、我々も立ち返らねば。6点(2004-11-08 13:02:42)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS