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1. イングリッシュ・ペイシェント
《ネタバレ》 この映画を現代風の「不倫」と言う切り口で評することは、当時の西欧の貴族・上流社会のルールとは違っているのではと思います。離婚を認めぬ宗教の下で、婚姻と言う形式は資産や子供とかをリンクさせた現代とは別物と考えてもよいのでは。最初の出会いである砂漠のキャンプでのヒロインが朗読するヘロドトスの「歴史」の一節が王妃の裸体を見たものは妻とする(王殺しを行う)か死罪とされるかの選択を迫るものであったことがこの先の全てを暗示しています。結局彼女はその報いを受けたことにはなりますが、それでもつかの間でも再会を果たしたのですからこれで物語は完成しており、ハナはその証人となることで過去から決別した人生を歩むことが暗示されて終わっています。7点(2004-04-21 12:19:55)(良:2票)
2. 今そこにある危機
確かこの英語の題名の「明確に現実にある危険」は、大統領が議会に諮らずに交戦を命じて良い条件だったと思います。ベトナムで北爆の契機になったトンキン湾事件とかが元ではなかったのでしょうか?それを口実に麻薬組織に殺された有力支持者に絡む私怨から軍事侵攻をした事件です。9.11からアフガンもこれを理由でしょう。確かにコカインとかの密輸問題は米国にとって重要な問題でしょうけれど、本来は国内の法律と取り締まりで対処する問題で、主権国家(仮にそこが麻薬組織に牛耳られていても)への武力侵攻は穏やかでない。でも、途中で撃ち落すことならやってるのでしょうね。ライアン君はレッドオクトーバーでは確かヘリの事故で背骨を痛めて予備役になったはずなのに、鉄棒とかできる身体なのでしょうか?6点(2004-02-02 00:52:35)
3. インデペンデンス・デイ
《ネタバレ》 この映画を真面目に評してはいけません。いわゆる科学ものとかのパロディなんです。全てを焼き払う怪光線とか核爆発の中からまだ動いてる宇宙船とかは"War of the Worlds"のパロディで、だから最後はウィルスで締めくくらないといけないのです。秘密研究所のマッド・サイエンティストの漫画から抜け出した姿の科学者、チャップリンの「独裁者」顔負けの大統領の演説と戦闘機で指揮するパフォーマンスなど、いろいろな場面でのふざけ満載の映画です。ノベライズでは暴漢に襲われて子供が花火で撃退する場面があって、それで父親から貰った花火が無くなったのだけれど、最後に残骸の流星雨で埋め合わせされることになってるけれど、撃退場面はカットされたみたいです。6点(2003-11-11 18:03:48)
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