みんなのシネマレビュー |
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61. ざくろの色 抽象的すぎる作風が旧ソ連では許されず、当局による20年以上の迫害、投獄を繰り返し、生涯でわずか4作品(長編)しか残せなかった伝説の巨匠、セルゲイ・パラジャーノフの代表作。投獄された際に、ヴィスコンティ、フェリーニ、トリュフォー、ゴダールといったヨーロッパ中の映画人たちの抗議運動を起こさせたことからもその偉大な映画人ぶりがうかがえる。この作品は8章からなる詩を映像化したものです。大抵の映画は物語を映像で語るもの ( 昨今の娯楽作では映像で語っているとは言い難いものが多々ありますので物語を映像にのせていると言ったほうがいいかも。あとゴダールは映像表現の一手段としてしか物語が存在しないところがあるのでこの人も例外 ) なので詩の映像化というだけでかなり異質な作品ということになると思います。かといってストーリーが無いわけではないですが、この作品にとってはさして重要なものでもありません。詩の世界をいかに映像で表わすかが重要であって、見事にその前衛的思想を具現化し得た作品だと思います。当然ながら物語を映像で語る映画ではないので既存の映画文法から逸脱しているところがあります。よって狭い価値観で見るとこの作品の良さがわかりにくいかもしれません。何が良いのかは私の乏しいボキャブラリーでは説明できません。ひとつ言えることは、他には無い美しさが在るということ。そんなことしか言えない自分が疎ましい。8点(2004-12-22 12:40:57)(良:2票) 62. 3人の逃亡者/銀行ギャングは天使を連れて いろんな要素がギュギュっと詰まって程好く感動。二人のキャラが決して脱線しないのがいいです。ドパリュデューがコメディ路線にいかず徹底してシリアスにきめてたから良かった。笑うところはしっかり笑え、ドキドキもあり、ホロッと泣けるところもあり、最期もニッコリ終わる。いいねぇ。ストッキングが破れるシーンは爆笑しました。なんであんなにうまく破れるかなぁ(笑)。7点(2004-11-10 09:52:44) 63. サイコ(1960) 《ネタバレ》 オープニングの二人の情事のシーンからは想像もつかない主役の交代。中盤からの展開を読ませないための構成なのですが、殺人鬼が主役の映画で殺される人間をただの被害者として描かずに十分に感情移入させといて殺すことでサスペンスで曖昧になりがちな殺人の本来のショッキングさを見事に再現している。排水溝に流れる血はモノクロなのにはっきりと赤い色が脳裏に焼き付く。女優のヌード厳禁が当たり前の当時のハリウッドにおいていかに裸を見せないシーンにするかという演出もかえって怖さを倍増させる。そしてなんと言ってもあの音楽!ヒャンヒャンヒャンってやつ。怖すぎます。公開前にはノーマンの母親役のオーデションのうわさを流すなどしていかにも母親が存在しているかのようにカモフラージュさせたらしい。個人的に私の嗜好にちょっとずれてるだけで、これぞ映像作家といえるヒッチの大傑作だと思います。7点(2004-11-01 13:15:12)(良:2票) 64. サブリナ 公開当時、ハリソン・フォード主演で『サブリナ』というタイトルから、大衆を洗脳する国家の陰謀に立ち向かうサスペンスかと(それはサブリミナル!)。まさか『麗しのサブリナ』のリメイクだとは思いもしなかった。見たらなんとたしかに『麗しの~』のリメイクなのだが、主役がサブリナではなくライナス。そりゃキャスト見りゃわかるようなもんだが、それなら『サブリナ』というタイトルは『麗しの~』を思いおこさせて適当とは思えない。せめて『麗しのライナス』としてくれたら..(ダサッ、センス悪っ!)どちらにしても評価が悪いのはココの部分で損をしているところがある。 内容はシリアス路線のライナスが主役なのだから当然オリジナルよりそっちの色が濃くなるのだが、中途半端にコメディが入ってきて中途半端な笑いをとっている。笑うところはしっかりと笑いたい。5点(2004-07-16 15:21:19)(笑:1票) 65. サテリコン 文明の先にある退廃、それも恐ろしいまでにとめどない退廃ぶりを、時代を古代ローマにさかのぼり描く。現代に置き換えてもじゅうぶん当てはまるからこれまた恐ろしい。時代は繰り返すということか。しかしながら、現代の設定にしなかったことでやりたい放題の摩訶不思議な世界が違和感なく目に飛び込んでくる。いや、違和感なんて感じる間なんてもともと無いかもしれない。最初から最後までその世界観に圧倒されっぱなしです。フェリーニのイマジネーションも凄いが、それを映像にしてしまうのがもっと凄い。相当、制作費もかかっているんじゃないだろうか。またいつかこの作品を観るだろうけどやっぱり今度も、この世界観に浸るのではなく圧倒されっぱなしだと思う。8点(2004-06-11 16:32:48)(良:1票) 66. 座頭市(2003) 有名な殺陣師というのは殺陣のシーンにおいてはまるで監督で、本来の監督の演出を無視した殺陣をさせるそうだが、北野監督は我を通さない殺陣師を紹介してもらったらしい。正解です。本当の真剣勝負というのは一瞬できまるもんだと思います。ましてや居合や仕込みは、一瞬で切る為の術。よかったです。これまでの殺陣=チャンバラをあざ笑うかのようなシ-ンがガナルカナル・タカが3人に剣術を教えるシーン。そう思ってみたので、その後の展開に大爆笑しました。映画で”大爆笑”というのは久々です。キャラ配置からストーリー展開はすごくマンガチックでした。もちろん良い意味で。ただ、娯楽に徹した作品であることは、事前に知っていたので過大な期待はしないようにしてたんですが、やはりキタノ作品ともなれば100%そう思えないんですね。キタノらしい美しい映像を、静かな緊張感を、少し期待していたようです。次回作、本気作を期待しております。6点(2004-03-22 13:22:35)(良:1票) 67. ザ・エージェント レニー・ゼルヴィガーをこの作品で初めて見たんですが、うまいなあと思いました。彼女の存在でプラス1点分はあります。いや、ラストの彼女の表情で一気にいい作品だと思ったくらいなので2点分はあるかな?7点(2004-02-04 10:51:42) 68. 鮫肌男と桃尻女 オープニングのキャスト紹介がめちゃめちゃかっこいい!ガイ・リッチ-やタランティーノが好きなら受け入れられるのでは?私も雰囲気は十分に楽しませてもらいました。でも使い古されたものをちょっとおしゃれにしただけって気もしないではない。唯一オリジナリティを感じたのが山田君。ドナドナを最後まできっちりと歌う素直な山田君には笑わせてもらいました。6点(2003-12-09 10:45:33)(笑:1票) 69. ザ・ファン 主人公の葛藤とストーカーへと変貌していく過程がよく描かれていると思ったが、よくよく考えてみると、そう思わせたのはデニ-ロの演技。怖いし悲しい、これまたそう思わせるのはデニ-ロの演技。デニ-ロにおんぶにだっこの作品だが、デニ-ロを最大限に活かした映画とも言える。6点(2003-08-27 18:11:07) 70. ザ・メキシカン 期待はずれだったけど、まあまあの映画。意外とジュリア・ロバーツの演技が良かったと思う。すぐ怒ってどもりまくるやつ。 //追記// なにが期待はずれだったかというとローレンス・ベンダー製作にタランティーノ風バイオレンスを期待しちゃったわけです、当時は。この前CSで見たら、やっぱりジュリア・ロバーツのすぐ怒ってどもりまくるやつに笑った。[映画館(字幕)] 5点(2003-04-16 15:47:51)
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