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1. 7月4日に生まれて
《ネタバレ》 戦闘シーンや虐殺シーンは押さえて、戦場での悲惨さ
よりも負傷した主人公のその後やその周辺の人々の心情描写に多くの
時間を割いて丁寧に描くことで戦争の悲惨さを訴えていたと思います。
映像もきれいでした。
今思えば米国はなんて馬鹿な余計な戦争を行い多くの若者を犬死
させたと思うのですが、当時は冷戦真っただ中で米国はソ連と対峙
すると共に世界の警察として世界を主導することを自負していた
時代。反共とマッチョな意見が礼賛される風潮の中ではまだ10代の
世界の状況に疎い若者が政府の方針に熱狂して戦地に向かうのは当然
の流れだったのでしょう。
似たようなことはウクライナに侵略したかの国でも今でも起きている
ことで決して過去の話ではなく、これからもいつでも起こりうること
であり人間の愚かさを改めて感じてしまいます。[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-05-22 09:25:12)《改行有》
2. 新・刑事コロンボ/だまされたコロンボ<TVM>
《ネタバレ》 コロンボシリーズは若い頃に見た時はそれほど感じら
なかったのだけど、改めて見ると相手は傲慢な有名人やセレブではある
とはいえネチネチと追い詰めて行くコロンボの手法にはいい加減辟易と
させられてしまう。
カミさんや親戚の話を持ち出す、一度帰ってからまた戻ってくる、あち
こちのポケットを探し回る、というお惚けぶりもさすがに鼻についてき
ます。まあそれがキャラなのでしょうがないとはいえ。
そんな中でこの作品は、いつもの倒叙方式を取らずに展開しているという
ことに加え、コロンボ自身が犯人(当初は犯罪ではないが)に翻弄され
続けるというところが新鮮味があって面白かった。コロンボがしつこく
執拗な捜査をすればするほど犯人側の思うつぼとなるわけで、珍しく彼
の方を応援したくなりました。
ただ、時間枠の問題から終盤は皆さんが指摘しているようにあっけなく終
わってしまって、拍子抜け感は残りました。
遺体を隠すならば「パイルD-3の壁」のように一度徹底的に掘り起こされた
庭にするべきだったでしょうね。[CS・衛星(吹替)] 6点(2021-03-25 11:04:12)《改行有》
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