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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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21.  至福のとき 《ネタバレ》 優しい心の持ち主と意地悪な人が大袈裟に分かれます。優しい人は要領が悪く意地悪な人は要領がいい。優しい人は一生懸命で意地悪な人は他力本願。優しい人はバカをみて意地悪な人は悠悠自適。コメディタッチで描かれているため、この大袈裟なキャラ分けが作品に馴染んでいる。この作風がチャン・イーモウらしからぬ映画に感じたが、清純な少女がどこまでも真っ白な様はやっぱりチャン・イーモウだ。「幸せ三部作」の三作目ということだが、お話は全然幸せじゃないのにたしかに幸福感で満たされる作品です。幸福とは環境ではなく本人の気持ち次第。優しい嘘によって至福のときを経験した少女は自立してゆく。その先には苦労と困難があるに決まっている。しかし少女が自立しようとする行為(成長)自体に幸福がある。盲目の目が前を向き、ひたすら前進する少女という「自立心」を映像で見せた画で終わるのだから、その姿に誰もが幸福感を感じるのだ。[DVD(字幕)] 6点(2006-04-12 19:10:19)

22.  下妻物語 うむ、面白い。しかしこの作品の面白さは非常に危険です。映画が映画でなくなる危険をはらんでいます。この作品が映画じゃない、というわけではなく、この作品の魅力が映画とは違うところにあるということ。典型的なのが個人的に一番ウケた尼崎ネタ(めちゃ笑った)。画ではなくネタが強烈に楽しい。 それでも「パチンコはイヤ」の次の場面にパチンコ店にいて、「出るわけない」の次の場面にジャラジャラ出てる、という喜劇における古典的演出は冴えに冴え、アニメを交えたデジタル映像は新しさこそ無いものの、洗練されたイヤミのない奇抜さを演出しているし、個性を過大に表現したキャラクター造形は言うまでもなく素晴らしいの一言、、ということでコレはやっぱり映画であって、なんだかんだ言っても一応私の中ではOKな作品でした。[DVD(字幕)] 6点(2006-01-18 11:24:50)(良:2票)

23.  新・仁義なき戦い。(2000) 『トカレフ』までの坂本監督の作品には画面にも人物にも得体の知れないパワーを感じましたが、その後の作品ではそういったものが感じられなくなった。しかし、この作品は布袋寅泰の元来備わっているカリスマ性が加担しているのだろうか、そこそこの怪しげなパワーを感じた。深作の『仁義なき戦い』シリーズとは時代が違うのでドンパチの少ないいかにもビジネスライクなヤクザになっているのは仕方のないところ。それでも主人公たちの少年時代の描写なんか風景といい、暴力描写といい、オリジナルとはまた違った味と衝撃があります。そしてオリジナルがキャラが活きまくっていた群像劇なのに対し、こちらはあくまで布袋と豊川の二人をメインにし、それ以外のキャラをあえて淡白に描いているところがある(個人的にはもっと淡白に描いてもよかった)。これは近代ヤクザの跡目相続抗争を描いた作品ではなく、抗争に翻弄される二人を通して暴力の根源を描き出そうとした作品である。[DVD(字幕)] 6点(2005-12-07 14:02:15)

24.  Jam Films 新進気鋭として名の知れた監督7人による短編集。 ■「the messenger」 世にも奇妙な物語か?スタイリッシュな映像だけが売り。 ■「けん玉」 逃げる、追っかける、のスピード感と山崎、篠原のゆったりまったりの日常のテンポ、、このリズムが絶妙。そこに二人の心の揺れを絡ませる。うまい。 ■「コールドスリープ」 これも世にも奇妙な物語だ。設定が安っぽい。中途半端。 ■「Pandora ~Hong Kong Leg」 これも世にも奇妙な物語から脱しきれていないような。独特な世界を作りやすい設定なのに勿体無い。 ■「HIJIKI」 独特の映像と独特の間の笑いが特徴的な監督だと思うんですが、期待を外しました。短編に持って来いの小人数密室劇にしたせいでしょうか。それでも“二十歳”には爆笑。 ■「JUSTICE」 これも「けん玉」同様リズムがいい。ブルマーの色、にやける妻夫木、先生の英語、パラパラ絵、“右”っぽい生徒、、と次々に映し出される画がものすごくいいリズムを作っている。で、JUSTICE!!って、、そう来るか! ■「ARITA」 こういうものを考えちゃう人って頭柔らかいんでしょうね。だいたい名前がARITAですよ(笑)。考えつかないですよ、ふつう。広末の語りだけであそこまでのものを作っちゃうんだから、センス感じます。 総評、単品だときついのもありますが、日本では馴染みの薄い短編映画をこんな形で見せてくれたことにまず感謝。それぞれの監督の個性も出ていたと思います。このシリーズ、これからもあるようですが、新人監督・・うーん、まあそれもアリですが、できれば個性を既に見せている監督でお願いしたい。6点(2005-03-10 13:03:44)《改行有》

25.  シカゴ(2002) 現実の世界とミュージカルの世界を完全に分けることでミュージカル映画特有の違和感を排除し、同時に舞台で見るミュージカルの豪華さを堪能させるというのは、舞台が本業の人間らしいアイディアで、又、本領も発揮できるつくりと言える。個人的にはソコが不満だったりするんですが、見ているうちに知らず知らず足がリズムをとりだし、ミュージカルを堪能している自分がいました。でも映画を楽しんだのではなく、ショーを楽しんだにすぎないことも事実。もちろん映画がショー的な要素を多分に含んでいるものであることを否定しません。それにショーを映画で見せる、というのがそもそも監督の狙いだと思うので、ショーを楽しむ、という見方で正解なのでしょう。  ずるい者勝ちという中身が人によっては受け入れ難いものになっているようですが、「ショー」だと思って見ればかえって爽快ですらあります。キャサリン・ゼタの豪快なダンスとレニーのマペットが見所です。6点(2004-09-17 13:08:53)

26.  自虐の詩 『ケイゾク』『池袋ウエストゲートパーク』『TRICK』といったテレビ作品では冴えまくっていたジャンプカットがようやく映画においてもそれなりの効果を発揮できるようになったのは、この作品が極めてテレビに近いからということだったりするのかもしれないが、基本的にはコメディパートにしか使っていないことを考えれば、テレビで通用した武器を映画で使う場合のコツを掴んだということなのかもしれない。ということで久々に堤幸彦らしさを垣間見たような気がした。が、せっかくの宮城・気仙沼と大阪・新世界という魅力的な場所を活かせないというのは決定的にダメだと思う。気仙沼は熊本さんと丘の上で仲直りする直前あたりに見えた海の見える背景が良かったぐらい(ここは震災後の今見ればまた別の感慨もあるかもしれない)。新世界にいたってはあまりに漫画チック。徹底的に漫画チックならソレもまた良しなんだけど、どうもそのあたりが中途半端。[DVD(邦画)] 5点(2011-08-02 15:24:10)

27.  ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男 Part 2 ルージュ編 反体制の風潮が後押しし、悪事に悪事を重ねるメスリーヌが徐々に時代の流れから外れてゆく。というか、そもそも世間とメスリーヌのあいだには端からズレがあって、そのズレがどんどんとあからさまになってゆく。ただたんに自分勝手で残忍な犯罪者にすぎない男が世間にまんまとのせられただけ。くどくどと語らずにそんな時代背景が見え隠れする構成でじっくりと見せてくれる。あいかわらず俳優頼みの演出だが。ようやく魅力的な女が登場するも、サニエの女優としての力がそうさせているにすぎない。結末は先に映されているので、そこに行くまでをいかに堪能させるかがこの作品のポイントとなるはずなのだが、その肝心のクライマックスとなるべきシーンの演出に呆れた。あの分割映像になんの意味があるんだ?分割にするなら別のアングルで別のもんを映そうよ。隠れている捜査官のびくつきをセリフでしか表現できない情けなさ。えらく長引かせたわりにドキドキしないサイテーなクライマックス。ここはどう考えてももうちょっと面白くできるだろ。[映画館(字幕)] 5点(2010-02-17 14:09:56)

28.  ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男 Part 1 ノワール編 うーん、微妙。アルジェリア戦争のくだりとか父との葛藤とかを手短に見せてるところなんかは良かったんだけど、だからといってそのぶん犯罪の世界が重厚に語られるわけでもない。だいたい主人公のメスリーヌがやたらと軽いノリなので、例えば妻よりも仲間のほうを選ぶシーンにも「家族よりファミリーを選んだマイケル・コルレオーネの孤独」みたいなのは出てこないわけで、じゃあ、このメスリーヌというフランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男をどう描くかというと、チンピラが軽犯罪を軽いノリで犯すように大犯罪を犯しちゃうこの男の軽快さを見せてゆくしかないわけだ。それは大方成功はしてるんだろうけど、軽快さの裏には重いものがあるもんだ。それが全く無いもんだから、例えば彼に関わった女たちがせっかく重要な役どころとして配置されているにもかかわらずメスリーヌの人生に深く関わっているように見えない。というか多くの登場人物たちのうちの一人としてしか描けていない。主人公以外で唯一存在感を示したジェラール・ドパルデューにしたって俳優ドパルデューその人の力でなんとか格好をつけたようなもの。また、刑務所襲撃がお話的には最も盛り上がるところなのだが、肝心の銃撃戦がしょぼい。カメラが何を撮りたいのかさっぱりわからん。その前の脱走シーンにしたってなんであんなにも緊迫感の無いものになっちゃうんだろう。この作品はとにかくメスリーヌというフランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男がなぜにフランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男となったのかを分りやすく示してみせただけの映画である。[映画館(字幕)] 5点(2010-02-16 16:25:19)

29.  60セカンズ オリジナルの『バニシングIN60”』のレビューでも触れてるんだけど、今の映画はどうでも「ストーリー」にしなきゃ収まらんようだ。どうでも車を盗まなきゃならない理由が必要で、そのために出来の悪い弟が必要で、息子思いの母親が必要で、血も涙もない依頼人が必要となる。こういう堅苦しい辻褄併せに翻弄しなきゃならない映画環境を嘆く。『60セカンズ』は精一杯につまらないセッティングをしながらもなんとか楽しませようと頑張ってる。凄腕の車泥棒だった過去のシーンを映さないだけまだ良心的だとも言えよう。実際、車を盗むシーンも派手なカーアクションもそれなりに洗練されていて楽しい。ただしオリジナルとコレを見比べるまでもなく、見た目の派手さと観てるこちらの感情の起伏は比例しない。相変わらずクールでセクシーなちょいワルがすこぶる似合うアンジェリーナ・ジョリーが映画に華を添えているのは悪くない。[DVD(字幕)] 5点(2009-10-30 13:03:15)

30.  シークレット ウインドウ 《ネタバレ》 『恐怖のメロディ』を彷彿させるように湖から湖畔の屋敷へと流れるように見せてゆき、そのまま窓が映されたかと思うと窓を通ってソファーで眠るジョニー・デップをとらえるというヒッチコックに目配せしたような演出が、けしてイーストウッドほどの安定感もなければヒッチコックほどの驚きもないのだが、なかなかオープニングから楽しませてくれるではないかと期待が膨らむ。が、お話がしょぼい。そのうえ一応サイコサスペンスなんだろうが、全くドキドキしない。おそらくジョニー・デップがキマリすぎなのだ。寝癖全開の頭に小汚いガウンがここまでキマッテしまうのも凄いが、その凄さが映画に勝ってしまっている。ジョン・タートゥーロと役を入れ替えたほうがいいと思う。ブラビ主演の二重人格映画じゃないけど男前はやっぱり虚構のほうが合ってる。[DVD(字幕)] 5点(2008-08-19 12:24:47)

31.  JUNO/ジュノ 16歳で妊娠してしまった女の子の物語ではあるのだが、本人が悩むには悩むのだがそれほど深刻に悩むタイプではなさそうで、まわりも意外と淡白な反応で、だから終始明るいノリで映画は進んでゆくのだが、終わってみれば16歳で妊娠してしまったってことは映画の中でも実は然程重要なことではなく、ある女の子が「好き」「愛する」ってどういうことなのかという素朴な、それでいて重要な問いに答を見出すという実にシンプルな青春恋愛ストーリーで、妊娠は過酷な状況でも明るさを失わずに突き進んだ女の子を演出するためのものでしかなかった。もちろんそれはそれでいいのだが、それにしては妊娠にまつわる交々が大勢を占めているのが不満。もし十代の妊娠を描きたかったのだとしたら明るく元気でというアプローチには全く問題はないが、もっともっと命の尊さを真剣に描く側面が欲しい。ようするにどっちにしても多少の不満が残る。ジュノのキャラは若い世代の自然体みたいなこと言われてるけれど、あんなに返しの言葉がポンポン出てくるのはそうとうに頭が良いわけで、あきらかに面白おかしく装飾されたキャラだと思うのだが、誰が見たって装飾されたキャラだとはっきりわかるくらいにもっと極端なキャラにしてくれても面白かったと思う。ジュノのキャラが映画の魅力のほとんどなんだし。[映画館(字幕)] 5点(2008-07-28 15:29:23)(良:1票)

32.  シリアナ 《ネタバレ》 石油メジャーの利権、延いては国家の利権のために他国の政治に介入するどころか暗殺までしてしまうアメリカ。CIAの暴露本を元にしたフィクションは複雑な社会情勢やCIA内部の繊細な描写によって、またニュースフィルムばりのロングショットを効果的に使うことで実話っぽく語られてゆく。だからこそ暗殺が実行されたときの衝撃はインパクトがある。しかも奥さんと子供たちが犠牲になることでたかだかゼニのために非道な手段を行使するアメリカがひたすら憎憎しく思えてならない(フィクションですけど)。また間接的な弊害として生まれるテロという泥沼の構図も本来もっと複雑であるものをわりとわかりやすく見せていると思う。デイモンもアナリストとしての利権が前提として登場するが資本主義社会の中でのギリギリのアメリカの良心的存在としてアメリカ(国民)を擁護する。が、ここのドラマがちとシツコイ。デイモンの家族のいろいろ、中でも子供の死はなんの効果を狙ってるのか。それがあったから王子と特別な関係を持つことができたという設定なのだが、それだけで死なせてしまうの? 国家テロ憎し!の効果を狙った王子一家暗殺は、悲しければ悲しいほどにシーンの意義があるってもんだが、相当の効果の無い子供の死は極力避けてもらいたい。[DVD(字幕)] 5点(2008-07-02 16:45:04)

33.  ショコラ(2000) 《ネタバレ》 主人公母娘がたどり着いた町の全体像が映し出されたとき、そのおもちゃのような家々がぎっしりと立ち並んだ様にティム・バートンを想起した。ここから始まるお話がおとぎ話であることの啓示ととった。実際、このお話は実にメルヘンチックで登場する人物たちも実に判りやすく色分けされている。閉鎖的な社会がある放浪の母娘によって開放されるという大筋。でもおとぎ話ゆえに彼女たちを排除しようとするのは社会ではなく町長ただ一人なのだ。そこには異端者の悲惨さは無い。そのことは異国の地で自身に満ちた振る舞いをする主人公を見てもわかるとおり。だから最後の大団円もイマイチ乗れなかった。もう一つの筋は放浪者が放浪を止めるという筋。娘が放浪に疲れている。しかしそれでも放浪の自由さを見せ付けて終わるのだと思った。なぜならハルストレムは『ギルバート・グレイプ』で町に縛り付けられていた青年(ジョニー・デップ)をキャンピングカーで生活する少女と共に旅立たせたから。しかしこの作品では放浪をまるで魔法にかけられたゆえの行いのように描き、放浪から安住への変化をしてハッピーエンドとする。しかも船上生活者までもが地上にあがる。なーんか納得しかねる。ただ、ここで深読みすると、これはおとぎ話、おとぎ話って残酷なお話を子供向けに可愛らしく描くことが多い。店の扉がなかなか直らなかったのが最後ようやく直ります。それまで誰でも出入りできた開けっ放しの出入り口に。これって放浪という自由を手放した者が自ら閉鎖的社会の一員となることの暗喩というちょいとビターなお話なんでは。いや、深読みすればね。[DVD(字幕)] 5点(2007-12-03 19:04:38)

34.  死に花 コメディなんだけど生きていれば誰もが直面する「老い」というテーマに真正面から取り組んでいる。長く生きることにどんな意義があるのか。白寿の祝いの席で老いることの虚しさととみっともなさが映し出される。しかし死ぬ前に一花咲かせる「死に花」計画が老人たちを生き返らせる。いや、もともと若い人以上に活き活きとしていることは活き活きとしていない星野真里が見せている。「老人」に対する間違った概念がいわゆる老人らしい老人に変えてしまう世の中。ここに登場する老人たちは恋愛をし、セックスをし、悪さもする。たしかに体力は衰えるがバイアグラを飲まなくても成り行きにまかせましょうという人生経験から培われた若者にはない「余裕」を備えている。さらに負のイメージしか持ち得ない「痴呆」までも前向きに捉えるラストシーンが心打つ。個人的にはキャスティングに不満。老人問題を明るく描くためのものなのだろうが、青島幸夫は青島幸夫だし、谷啓はいつ「ガチョーン」とやってもおかしくないくらい谷啓だし。いっそシリアス老人をこの二人に、コメディ老人を俳優でやってくれたほうが面白そう。[DVD(邦画)] 5点(2006-07-26 16:51:56)

35.  ショウタイム 前半あまりのあり得なさにかなりイライラした。後半はアクションと割り切ればそこそこに楽しめる。テレビと実際の刑事は違うと言ってたのにかなり派手なアクションしてます。でも犯人ショボすぎる。名演技のシェパードとデ・ニーロのNGにプラス1点!5点(2003-12-12 12:19:39)

36.  重力ピエロ 伊坂幸太郎があまり好きになれない。気取った文体がどうもダメ。どの著書にも言えるがとくに出だしで気取った文体が目立つ。しかし現実と超現実の中間くらいの突飛な展開とかはけして嫌いじゃないことに気付いた。だから文体とは関係のない映画ならば楽しめるかもと。むしろ現実と超現実の中間くらいの突飛な展開というやつは映画でこそ活きるんじゃないかと。結果はダメでした。終盤の対決シーンなんて映像にしたら面白そうだなと思ったものだが映画はえらく現実的であろうとしてつまらなくなっている。この映画はどうやら小説の世界をより現実的に捉えたものを目指しているらしい。つまらないけどそれが今の映画の本流なのだ。感動してもらうためには感情移入しやすくしたほうがよく、そのためには現実的にしたほうがいいのだ。しかしあまり重くなりすぎると娯楽映画としてはキツイのでとことん現実的にはできないのだ。作り手は映画というより商品を作ることに腐心しなければならないようだ。[DVD(邦画)] 4点(2011-10-20 18:01:34)

37.  幸せのちから 事象でもって貧乏であること、必死に生活していることが描かれるが、例えば音を消して見たときにそれが伝わるかというと全然伝わらない。保育所の出来がけしてよくないこともテレビを見させているという事象でしかわからない。光の量や種類だけでももうちょっと演出できそうなもんだけど、おそらくはあえてしていない。地下鉄のトイレも無料宿泊所も妙にキレイだ。要するに汚さを見せないようにしている。ハリウッド映画だからなのか? ルービックキューブを完成させたシーンや電話番号を暗記するシーンは主人公の才能の一角を見せたシーンでもあるのだけど、その才能によって成功を得るという展開がないというのはどうゆうこと?遠慮の無い押しの営業力とユニークな会話力で成功ってそりゃないよ。実話だから?汚いものを覆い隠しといて?数学に強というのは確か台詞にもあったと思うがそこをうまく使ったストーリーにしたら断然盛り上がるだろうに。どうもヘンテコな映画だ。[DVD(字幕)] 4点(2011-08-03 14:54:07)

38.  少年メリケンサック 微妙。でも宮崎あおいのぶりっこ演技はとってもキュート。そのヒロインがおっさんバンドのメンバーらと悲喜交々のドラマを見せてゆくのだが、そういったお話の定番的展開としてある男女の恋愛関係へと発展する匂いを全く感じさせないのも良い。それどころか乙女チックな宮崎を下品な渦に放り込む。佐藤浩市は「ちんこデカイのか」を連呼する。映される対象が変わっても小さく「ちんこデカイのか」が入ってるのには笑った。宮崎の「ゆれませんが!」にも笑った。ということでそれなりに楽しませてもらったわけだけれどもこの過激な会話はそこに乙女チックな宮崎がいるから過激になるのであって、そこに笑いも生まれるしテンポもよくなる。でも宮崎不在だといきなりトーンダウン。兄弟のいざこざとか全然つまらない。ガンガンいくかと思ったら急につまづく。ノリノリだと思わせて全然のれない。ということで冒頭の言葉に戻る。微妙。[DVD(字幕)] 4点(2011-02-24 17:50:34)(良:1票)

39.  真珠の耳飾りの少女 冒頭、色とりどりの野菜を切る女が映し出されるのだが、その白い肌をさらに白く輝かせる光を浴びた女の描写はなんとも美しく、且つ人工的であり、まるで絵画そのもの。その後もスカーレット・ヨハンソンに当てられる光だけは常に特別であり、芸術家が素材として惚れこむだけの眩さを出すことに成功している。でも、彼女のキャラクターが凡庸にすぎる。もっと謎めかしてもいいし、反対に内面にあるものをさらけ出させてもいいと思うのだが、どっち付かずの人物描写のせいで絵が出来上がるまでの行程に興奮がない。画家の娘の目が印象的であったが、彼女のいじわるも単なるエピソードとしてしか語られない。肉屋の青年との恋(というエピソード)なんかいらないんじゃないか?画面が美しいといっても先に書いたようにスカーレット・ヨハンソンだけに限っていて、しかもその美は表面的な美でしかなく、まったく物語を面白くさせることに貢献していない。つまり美し画がただそれだけで終わっているということ。[CS・衛星(字幕)] 4点(2007-11-14 13:05:31)

40.  白いカラス 口紅だけが目立つへたくそな素人メイクを装うがちゃんと綺麗に見えるようになされたであろうプロのメイク、そしてカメラを常に意識したキッドマンの顔の角度がいかにもハリウッドメジャーな映画。演技がちゃんとできるのに勿体無い。重い題材をハリウッド流に軽く扱うならかまわない。しかし重い題材を重く描いているのにフォーニア・ファーリーという人物が時々ニコール・キッドマンになっているのはどうしても気になる。監督も監督だ。カラスに語るふりをして観客に説明するなんてもってのほか。ベントン監督が製作側に屈したのか、それともハリウッドメジャー色に染まってしまったのか、、、。書籍で読むと非常に面白そうな内容なだけに本当に勿体無い。4点(2005-01-12 11:50:56)

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