みんなのシネマレビュー |
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1. 下妻物語 この年の邦画は良作が多かったなぁ。「深呼吸の必要」は文句なし。「お父さんのバックドロップ」も良かった。「いま、会いにゆきます」も2004年か!こう、最近では年に1本か2本、良作に出会えれば良いという状況になってしまった日本映画。これからの復興に期待しない程度に、応援してます。本作、何だか漫才を観ているような気分で、王道コメディといったところでしょうか。アメリカでは、アメリカ人のアメリカ人によるアメリカ人のためのコメディ映画が毎週のように公開されているわけで、今まで日本にこういった作品があまりなかったこと自体が不思議です。コメディでありながらも、内容は女性同士の友情をテーマにしていて、温かさもある。真っ直ぐなヤンキーと、少し捻くれた不思議系少女の対比は極端だけど、味がある。アルカリ性と酸性の中和のような面白さ。作品の一番の見所である、各所に散りばめられた笑いは、良心的でとてもスマート。同性愛や人をバカにすることは、笑いなんかじゃない!そんな日本流コメディ。自分が日本人で良かったと思える心地よい作品だった。[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-04-13 20:45:33) 2. シン・シティ どれだけ優れた映像に仕上げるか、という点を追求すると、ストーリーが置いていかれてしまうことが多々ある。しかし、3つのストーリーを均等に分かりやすく展開させ、グロテスクな殺人シーンの中にもユーモアをたっぷり詰め込む、という編集で、本作は見事にこの点をクリア。よくよく考えてみれば、原作の雰囲気を壊さないための作風だから、当然のこととも言えるが。3つの異なる物語も、どれも興味を惹かれるものである。特に”That Yellow Bastard”は、一作の長編映画として完成させることができてしまうほどの出来だ。ハーティガンとナンシーの再会シーンでは、彼が耐え続けた8年間を思い、どこからか熱いものがこみ上げてくる。やはり冤罪をテーマにすると、観客の心を掴みやすくなるのだろうか。勿論、原作を忠実に再現したと言われる映像もハイクオリティだ。モノクロの中に情熱を示す、真っ赤な色だけが浮かびあがり、観るたびにドキッとさせられる。他にも目の色だけカラーを使っていたりして、細かく丁寧に作りこまれている。センス抜群。豪華な俳優陣も魅力的である。中でも郡を抜いて良かったのは2人。殺人鬼を演じたイライジャ・ウッドは、今までのヘタレイメージを大返上。短い出演時間にも関わらず、強烈なインパクトを残した。”The Hard Goodbye”の主役であるミッキー・ロークは、本作で見事に復活!男なら誰でも憧れを抱くであろう、孤高の狼的な男を演じ、本作で最も輝きを放っていたのは彼。それと、ジェシカ・アルバ、デヴォン青木の女性組も良かったし、更には、ベニシオ・デル・トロとクライヴ・オーウェンの掛け合い漫才のようなやり取りも大いに笑わせてもらった。…と、色々言ってみたが、本作の最大の魅力は、男臭さの中に漂う哀愁だと思う。男という生き物は、だいたいがカッコつけて生きたいもので、いかに自分をカッコ良く見せるか、が、人生における永遠のテーマ。この作品に登場する野郎どもは、それを追い求めるばかりに、もがき、悩み、苦しんでいる。そこに垣間見える哀愁に、僕は大変共感を覚える。そして本作も、カッコ良さだけを追求しているのだ。作り手も実に男らしい。その潔い姿勢に、僕は男として心から拍手を贈りたい。[映画館(字幕)] 9点(2006-04-05 02:26:23) 3. ジャーヘッド 鑑賞後に心に残るものは何もなかった。やりたいことはわかるのだが、しっかりと伝わらないと意味がない。ただ、戦争をする人の精神状態は物凄くよくわかった。完全にお祭りモード。そういったところを描きたかったのか?うーん。。。[試写会(字幕)] 4点(2006-02-07 16:07:14) 4. 死ぬまでにしたい10のこと 良くも悪くも考えさせられる作品だった。「予め死期がわかればいいのに。」と思うことはよくあるが、本作は現実に死期迫られた人間の立場に立った作品。皆さんご指摘の通り、周囲の人間からすれば自分勝手な人間なのかもしれない。けれど、死期迫った人間にとって、死んでしまったら後のことはどうでもいいことなのかも。だからその分今を楽しみ、自分の愛する家族のためにだけはしっかりとメッセージを残す。それはそれでいいのかなと思った。自分が主人公の立場に立ったら同じように自分の好きなことするだろうし。ただ一点、彼女に恋に落ちた男性については気に食わなかった。彼の人生はこの先暗いものになってしまうかもしれない。自分の死に身内以外を巻き込むなと言いたい。[地上波(字幕)] 6点(2005-04-17 01:05:55) 5. シックス・センス 《ネタバレ》 作品全体としての印象はあまりないんだけど、あのオチは印象度抜群。「オチだけ」という意見もあるけど、それ「だけ」あれば客側の印象に残ることができるんだから作ったモン勝ち。感想としては、監督にしてやられた感じがして、スゲェ悔しいけど、楽しめた。[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-01-09 06:49:09) 6. ショーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 タイトルの通り、”ドーン・オブ・ザ・デッド”のパロディ作品。ショーンという冴えない男が、突如街に繁殖しだしたゾンビ達と仕方なく戦わなければならなくなるというコメディ作。ゾンビが独特のリズムで歩き出し繁殖していくシーンや、緩ぅ~い感じのショーンをはじめとした対ゾンビ軍連合の戦いぶりなど笑いどころ満載。もちろんゾンビならではのグロテスクなシーンもある。そして、そんな中にもゾンビになった実の母親を自分の手で殺すシーンなど、ちょっとした人間ドラマもある。ゾンビ映画としては上々の出来だと思う。最終的にはショーンとその恋人のリズが生き残るわけだが、ゾンビを飼うというオチは多少甘かったように思える。とはいえ、十分に笑わせてもらったし、満足度で9点献上!ちなみに日本ではセルオンリーと決定したようですが、劇場公開しても良い作品だったんじゃないかな?とも思える。[映画館(字幕)] 9点(2004-11-11 12:47:04)(良:2票) 7. 小説家を見つけたら 予備知識無しでレンタル。多少甘めですがこれくらいの点数が妥当な感じかな。この手の作品は僕の好きな部類なので。しかしながら、肝心のクライマックスがあっというまに過ぎてしまって残念。もうちょっと感動に浸れるぐらいの余裕がほしかった。[DVD(字幕)] 6点(2004-11-07 13:11:46) 8. ショート・サーキット 《ネタバレ》 敵役に感情移入したのははじめてですね。。。No.5があまりかわいいとは思えなかったし、捕まえなけらば!という気持ちでした。しかし、後半に行くにつれて、だんだんとNo.5を応援し始め、最後はさすが!なんて思ってしまいました。なかなか良い作品だったと思ます。[地上波(字幕)] 6点(2004-09-14 12:13:16) 9. 少林サッカー こういうバカな映画大好きです!まんじゅう作るシーンは笑いが止まりませんでした。友人の中でもこの作品は賛否両論わかれますが、面白いと言った奴のほうが気があってるなぁ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2004-09-05 12:42:18) 10. シルミド/SILMIDO 死刑の判決を受けた犯罪者は、なかなか死刑が執行されないらしいですね。「自分が殺した」という感情を抱いてしまうという話ですが、被害者にとってはとても苦痛な話だろう。ただ、自分が死刑執行人の立場だったら少なからずそういう気持ちが残ってしまうと思う。死刑判決を受けたということは、その対極に被害者がいるということを忘れたくない。最近は、加害者のプライバシーを守り、被害者を疎かにしている部分がある。それは絶対にダメなことだ。少し話題がそれてしまったが、それでもやっぱり方針変わって「はい、んじゃね。」というのは、あまりにも理不尽な話だ。自由になろうと意気込んでいた隊員達の気持ちはよくわかる。しかし、それ以上に、「もうすぐ子供が生まれるんだ。」と言っていた軍人の気持ちの方に同情してしまった。この黒い歴史を映画化したスタッフ達はとても素晴らしい決断をしたと思った。[映画館(字幕)] 4点(2004-07-18 00:31:13) 11. シービスケット あぁ、、、この作品は勿体無いお化けが出そうだ。あと少しで良作の部類に入るのに・・・。何と言ってもオーナーのチャールズ、調教師のトム、騎手のレッド、そしてシービスケットが互いに出会うまでが長い。それぞれの過去を描くのは、そこまで重要なのだろうか?もっと簡潔でも良かったような気がする。ようやくシービスケットが登場して、「あぁ、やっとか!」と思ったが、その直後にシービスケットに魅かれてゆく自分がいた。その後は文句なしの5つ星。しかし、幼少時代のレッドと大人になったレッド、カナリ似てたよ。でもあの手の顔、どこにでもいそうなんだよなぁー。[映画館(字幕)] 7点(2004-07-13 15:34:26)(良:1票) 12. 深呼吸の必要 日々の生活って何だろう。学生の俺は、朝6時に起きて、学校行って、帰ってきて、バイト行って、帰ってきて、眠って、また翌日朝6時に起きて、学校行って・・・と同じことの無限ループ。人生ってのはカレーを毎日食べるのと同じ。でも、ルーや肉を変えたら変わるのかも。人生の上で、そんなルーや肉であるのが人間関係。ちょっとした悪戯を仕出かして、「傷ついちゃったかな?」とか気にしてみたり、お調子者のアイツがどこか一点を見たりしてた時、「あぁ、アイツにも悩みごととかあるのかな。」なんて思ったり。この作品は、そんな細かい人間関係の描写がうまい。ふとしたところにある人間の苦悩や喜びが描かれていて、そういったところに魅かれていった。ただサトウキビを刈っているだけなのに、何だかわからないけれど、勇気を与えてくれる。息詰まったとき、深呼吸を一緒にしてくれる仲間って大切だなぁと思えた。[映画館(字幕)] 10点(2004-06-16 20:40:27)(良:1票) 13. シカゴ(2002) 普段あまりミュージカルは観ないんですよね。映画も「サウンド・オブ・ミュージック」を観たことあるぐらい。真面目に語っていると思いきや、突然その真面目な顔のままで歌い出すんで、コッチが恥ずかしくなってしまうんですよ。なんか、ベルマーレ平塚入団当初の中田英寿が、満面の笑みでマスコミの質問に答えてる映像を見てる時のような違和感を覚えるわけですね。それでも、アカデミー賞受賞作品で話題作の「シカゴ」。しかも僕の生前に亡くなった祖父にソックリと親族の間で話題のリチャード・ギアが出演してると言うので興味を示しました。ストーリーはメチャクチャなんだけど、面白かった。レネも良かったんだけど、やっぱりキャサリン。素晴らしいの一言ッス。俺にこんな姉さんがいたら人生変わってただろうなー!!!・・・とまぁ夢物語は置いといて、中田を思い浮かべるシーンも無かったし、ストーリーを工夫してたら文句無かった。(ダジャレかよ!と、三村突っ込みで締めときます・・・。)[DVD(字幕)] 7点(2004-06-16 20:20:59) 14. ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 この世で冤罪というものほど虚しいものは無いような気がする。捕まった人間が悪いわけでもなく、捕まえた人間を責めることもできない。冤罪が暴かれないまま死んでいった人もいたし、判明して釈放されても、空白の時間を埋めることはできない。その苦悩は想像も尽かない。そう考えると、アンディは凄い。過酷な状況下で、何年もかけて諦めもせずに自分の意志を通す。とても難しいことだ。それも仲間たちのレッドを始めとした良い友人たちがいたからというのもあるのだろう。何も犯していないのに、死ぬまで刑務所の中で暮らすか、逃げ出して自適に暮らすか、自分だったら後者を選ぶだろう。たとえ逃亡犯だとしても、結局犯罪者のレッテルを貼られてることは変わりないわけだし。ブルックスの遺言を見たレッドが「俺は生きるぞ」と言ったシーンは目頭が熱くなった。[CS・衛星(字幕)] 10点(2004-06-07 19:13:55)
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