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1. 修道女
《ネタバレ》 はっきり言ってあまり映画的に面白いとは思わなかった。序盤のシュザンヌと母親が会話するシーンでの鐘を有効的に用いた演出は中々良かったものの、それ以降目を引くような演出が見られず、ただ映像を撮っているだけのような味気ない印象で、同じ修道女を描いた映画ならロベール・ブレッソンの罪なき天使やイェジー・カヴァレロヴィッチの尼僧ヨアンナ、アラン・カヴァリエのテレーズの方がそういう点では上回っていたと思う。加えて修道院自体の描写の少なさにも物足りなさを覚え、ただシュザンヌと周りの人間の交流を描くだけならディドロの原作だけでも十分なのではと感じた。しかしながら主役のアンナ・カリーナの演技力は目を見張るものがあり、その点だけは良かった。[ビデオ(字幕)] 3点(2010-09-01 11:59:16)
2. シテール島への船出
旅芸人の記録や狩人といった叙事詩的な作品から霧の中の風景や永遠と一日ら後期の詩的な、より視覚的な印象の強い作品へのちょうど転換期に位置する作品。事実この映画で初めてBGMとしてエレニ・カラインドローの曲を劇中で使用しているが、彼女のセンチメンタルな曲と合わさった叙情精神溢れる映像群が、感情をこの上なく揺さぶる。そんな深い感動を与えるこの作品を、賞賛せずにはいられない。[映画館(字幕)] 9点(2010-08-24 11:17:35)
3. 12人の怒れる男(2007)
《ネタバレ》 アカデミー外国語映画賞にノミネートされたということで、アカデミー賞の季節に借りて見たのが最初だけど、そのときの感想は「なぜノミネートされたのだろうか?」だった。
多くの方が言ってるように、陪審員がいちいち自分のこと語りすぎで終始グダグダだし、挿入部として描かれる少年の回想もワンパターンで芸がなく、何より監督演じる陪審員がおいしいところ持っていきすぎで、そのナルチシズムが気持ち悪い。
この映画にウルガやシベリアの理髪師を手掛けたミハルコフ監督の面影はなく、彼の才能は枯れてしまったのだろうかと、見終わった後に少し悲しくなった。[DVD(字幕)] 2点(2010-08-01 06:52:43)《改行有》
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