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1. 12人の優しい日本人
《ネタバレ》 本家と比べてどうこうとは言うべきではないのだろうが、でも言ってしまうが、本筋の脚本はむしろ良く出来ていると思う。ほぼ全員無罪から出発してのひねりに次ぐひねり、この頃の三谷氏はまさに才気に溢れている。
非常に楽しく見たのにいまひとつ好きになれないのは、作品の都合上仕方ないとは言え、各人物の個性付けが強すぎるように見えるからだ。思うに、日本人ってもっと没個性的で、公の場では慎ましく、知らない人と打ち解けるには時間がかかり、基本的には紳士的で、人に遠慮し、規律を重んじて横並び主義で事なかれ主義で発言も無難で横目で人を探りながら言うもんだから盛り上がらず……それじゃ映画にならないか。でも、議論に一切参加せず寝てる奴とか、過剰に奇矯な人が多すぎて、もっと落ち着いて話し合おうよと言いたくなる。でも落ち着いて話し合っても面白くならないし。
このあたりは、もう作品と自分の波長が合う合わないの話なのであった。非常に楽しく見たし、完成度の高い作品だとは思うが、あまり入っていけなかったというだけのこと。ユーモアのセンスが乏しいのかなあと我が身を省みて、もう今更どうしようもないなと苦笑し、次のフィクションに向かうのでした。
[DVD(邦画)] 6点(2014-05-07 23:25:54)《改行有》
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