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プロフィール |
コメント数 |
24 |
性別 |
男性 |
ホームページ |
https://www.facebook.com/TatsuoHaruoka |
年齢 |
68歳 |
自己紹介 |
つくる苦労知ってますので その苦労考えると評価0はないですよね。 でも、ビデオが高額な時代、作品の酷さに腹が立ってよく投げ捨てていたので、その気持ちはわかります。 逆に映画をネットで見られるようになってありがたくなるばかりです。
映画探しで迷う時、このグループのおかげでたくさんの映画を教えてもらい助かりました。 少しだけでも楽しく恩返しできたらと思っています。 |
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1. 死にゆく者への祈り
主人公は元IRAのテロリスト。
かつて自らが犯した罪に苦しみ続けている。
この物語は、彼がその罪をどう受け止め、贖おうとするのかを静かに描き出していく。
主人公の内面の葛藤が率直に表現されており、信仰とは何か、救いとはどのような形をとるのかという問いが深く心に響いてくる。
単なるドラマを超えて、宗教的・哲学的なテーマが繊細に扱われている点が、この映画の大きな魅力。
ミッキー・ロークの抑制の効いた存在感が素晴らしく彼の頂点ではないかと思う。
微妙な表情や仕草から、苦悩に満ちた複雑な感情が滲み出る。
ボブ・ホスキンス、アラン・ベイツ、サミ・デイヴィス、そして若きリーアム・ニーソンらもそれぞれの役に説得力を与え、この物語の世界観を支ええう。
ビル・コンティが手がける音楽は、主人公の心情や場面ごとの雰囲気を見事に引き立てていく。
映像美も控えめながらも効果的で、静けさと緊張感が画面全体に漂い、作品全体のトーンをさらに豊かにしている。
この映画は、決して派手なアクションやスリルを期待するタイプではなく、静かに展開される人間ドラマが、観終わった後にも心に深い余韻を残してくれる。
丁寧に作られたキャラクター描写や、繊細なテーマへのアプローチが、本作を単なる犯罪映画以上のものにしていると感じた。
原作も読んだが、先に読んでなくてよかったと思う。
映画を観たシーンが小説を見た時に挿絵のように甦りますます小説の中に入り込む自分を感じてしまった。
素晴らしいストーリーがこの世の社会の葛藤に中に飲み込まれていく人の運命の儚さを伝えてくれるのだ。
素敵だったミッキーロークの時代と共に忘れられない名作。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2025-03-21 18:27:24)《改行有》
2. シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~
フランス料理界を舞台にしたドタバタコメディ。
主人公のジャッキー・ボノ(ミカエル・ユーン)は、天才的な味覚を持つが、
個性が強すぎて職を転々としているシェフ。
一方、ジャン・レノ演じるベテランシェフのアレクサンドルは、スランプに陥りながらも三ツ星レストランを守ろうと奮闘する。
両者ともキャラクターが際立ちすぎており、時に騒々しく感じるかもしれない。
そしてジャン・レノの演技はややベタだが、
これも新喜劇のように割り切って楽しんぢゃえるかどうかで好き嫌いが分かれそう。
喜劇なんですから割り切らなきゃね。
フランス料理レストランのまさに舞台裏も楽しめる良作。[インターネット(吹替)] 7点(2025-03-16 03:58:50)《改行有》
3. シャッター アイランド
マーティン・スコセッシ監督が贈るサイコロジカル・スリラーで、見る者の心に深い余韻を残す不思議な作品。
物語は、連邦保安官テディ・ダニエルズが、失踪事件の捜査のために、孤立した島にある精神病院「アッシュクリーク」へと赴くところから始まる。
一見、普通の捜査ミステリーのように見えるのだが、次第に島の中で起こる不思議な出来事や、
テディ自身の心の中に潜む暗い秘密が次々と浮かび上がり、現実と幻の境界が曖昧になってくる。
その感覚は探偵小説の映画版という感じで物語はすすんでいく。
映画は、事件の捜査だけではなく、テディの過去や心の葛藤、そして精神状態を丹念に描く。
細かい伏線が随所に散りばめられており、
観る者も最初感じていた筋道から微妙に外れていき、主人公と同じく迷い出し引きずられていく。
これにより、観る者はまるで『メメント』を見たときのような、心に不思議な感覚と疑問を抱かされる体験がはじまる。
シーンごとにナゾがふかまっていくのだ。
レオナルド・ディカプリオが演じるテディは、強い使命感を持ちながらも、どこか影を背負った複雑な人物として描かれ、
彼の表情や小さな仕草には、調査が進むにつれて増していく内面の葛藤や苦悩がにじみ出てくる。
テディを取り巻く他の登場人物たちも、それぞれに謎めいた存在感を持っており、映画全体の雰囲気をより一層深くしていく。
単なる事件解決型のミステリーに留まらず、人間の内面や記憶、そして罪悪感といった普遍的なテーマに鋭く迫る。
ちなみに『Shutter Island』は、閉ざされた世界であることを表現し、
秘密や謎が隠されているという直接的な意味があるのは皆が感じるとこだが、
アナグラムで解くと 『Shutter Island』の文字を並べ替え「Truths and Lies(真実と嘘)」になるという説もある。
意味が深い題名だ。
これはネタバレはダメだね[インターネット(字幕)] 8点(2025-03-09 13:24:55)《改行有》
4. シビル・ウォー アメリカ最後の日
《ネタバレ》 観終えてまず感じたのは、「事前に抱いていたイメージと大きく異なる作品だった」という戸惑い。
タイトルから想像する“政府の崩壊”や“内戦によるアメリカの最期”といった過酷な描写を期待していたのだが実際に描かれていたのは、
無秩序となったアメリカを舞台に旅を続けるジャーナリストたちの混乱を追うロードムービー。
戦争や内乱といった大きなテーマを、政府機能の不全や戦闘シーンの連続としてではなく、人間の心理や生活に焦点を当てた描き方は斬新。
また、ロードムービー形式を採用することで、地域性や人々のサバイバル描写に重きを置いている点も興味深い。
“戦乱”を生々しい戦闘シーンとして見せるのではなく、人々の混乱や心情を描いていくのだ。
一方で、タイトルが示唆するほどの「社会構造の劇的な崩壊」がはっきりと描かれていない点には??。
これはおそらく日本語題の問題だろう。作中では内乱が勃発した理由や政府の問題点が直接的に示されるわけでもなく、
大統領の独裁的行動や憲法違反があったらしい、という程度の断片的情報くらい。
そのため、なぜここまで大規模な内戦へ発展したのかが終始つかみづらく、観客として状況をのみこみきれないままストーリーが進んでしまう。
ジャーナリストの視点で“真実を追う”ことがテーマになっているにもかかわらず、彼らが事態の核心に切り込む場面は意外と少なく、
どこか取材の記録映像のように表面的な混乱を映すだけで終始してしまう。
そうなるとやはり内乱勃発の具体的理由や大統領の極悪さなどが説得力をもって描かれていない点が気になって仕方ない。
国民同士が殺し合うほどの内戦であるなら、もう少し観客側が理解できる“決定的な背景”がないと納得できない。
戦争行為の理不尽さを伝えたいのはわかるが、映画としての構成が粗雑に感じてしまうとどうしても付き合いきれなくなっていく。。
さらに、ジャーナリストたちの使命感を描くはずが、いつの間にか戦場を撮り続ける行為そのものが“カタルシス”のように映ってしまう。
実際の戦場カメラマンの持つトランス状態や使命感は、もっと切実で非情なものであるはずだ。
作品の最後では主人公が不思議な“達成感”に包まれているようにも見え、観ている私が取り残されたような違和感に包まれる。
もし、こんなことが起きたら。という状況でのある種のSFのロードムービーとして、
“報道”の持つ意義や危うさ、そして混沌の中にいる人間ドラマを描いている点は評価できるのだろうが、
もう一度観るかと聞かれたら、しばらくは結構です。と答えます。[インターネット(字幕)] 4点(2025-03-06 02:28:03)《改行有》
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