みんなのシネマレビュー |
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1. 涼宮ハルヒの消失 もう10年も前の映画になるんですね。初めて観たのは、劇場公開から数年遅れてDVDでの鑑賞。 今回、多くの方が亡くなられた京アニの放火事件を機にレンタルで再鑑賞。 全く酷い事件です。亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。 で、『涼宮ハルヒシリーズ』ですが、正直なところ原作は未読だし、TVのアニメシリーズもそれほど面白いとは思えなかったんだけれど、 まあ母校が舞台と言うことで全て見るには見ました。 ぶっちゃけて言うと、涼宮ハルヒというキャラにあまり魅力を感じない私には、むしろ映画の方が面白く観られました。 ハルヒが脇に回り、キョンをメインとした、けっこう骨太な時空SF。 しかもTVシリーズで張り巡らせた伏線を上手く回収していく、なかなかに練られた脚本。 まあ、『涼宮ハルヒ』シリーズ自体が、キョン目線、キョンの立場で語られる話ですから、キョンが主人公と言ってもイイんでしょう。 ハルヒは、メインヒロインでありながら、その並外れた発想力と行動力で事件を巻き起こしていく、いわば狂言回し的な役割。 そういう意味では、至極真っ当な作りでもあります。 シリーズを通じて、背景に描かれる風景も良く出来ていて、「ああ、あそこら辺だな~」と今は遠く離れてしまった故郷を懐かしく観られました。この辺でも京アニ作品の作りの良さに感心。 まあ、校舎は阪神淡路大震災以降、避難用(?)の外階段が付けられるなど大きく手が入ってしまったので、 自分が通っていた頃とは結構変わっちゃってるんですが……。 まあ、そんなことはともかく。 この映画一本を、独立した一つの作品として見た場合は、けっこう難アリですが、 まあアニメシリーズの完結編と考えれば、そこそこに良く出来たお話ではないでしょうか。[DVD(邦画)] 6点(2019-07-19 17:55:50)(良:1票) 《改行有》 2. SUPER8/スーパーエイト(2011) 《ネタバレ》 スピルバーグの“宇宙人モノ”全部乗せ、みたいな映画。J.J.エイブラムスは余程スピルバーグに心酔しているのか、それともAMBLIN制作の作品だからなのか、スピルバーグ的なクセが其処彼処にある。その分スピルバーグの嫌な部分もけっこうありますが。 その他のスパイスとして『スタンド・バイ・ミー』、ロメロの『ゾンビ』辺りが効いてるかな。列車事故のシーンは『ファイ・デス』シリーズを思わせる気合の入り方。それ以外にも『エイリアン』等などヒット作へのオマージュ的な細かいお遊びがたくさん散りばめられていて、映画好きには結構楽しめる。 まったく予備知識無しに観たため、田舎町でゾンビ映画を撮る少年達を前振りに、列車事故、軍の秘密作戦と来て「ああ、そういう映画ね……」と思いきや、まさかの宇宙人モノというバカ展開も、個人的には楽しめた。 まぁツッコミ所も多々あるが、そこは考えちゃダメ。決して神妙に観る映画では無いので、多少の穴は大目に見て笑って楽しむのが良いでしょう。後味も悪くないし、そこそこの佳作。SFホラー映画好きの暇つぶしにはけっこうお薦めかも。w[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-04 00:56:28)(良:1票) 《改行有》 3. 水滸伝(1972) 原作なんぞは大昔に読んだため、盧俊義と燕青が仲間になる件といわれても「ああ、そんな所もあったよね~」程度でストーリーの記憶などは全く無い。だから、これが原作に忠実なのかどうかはよく分からないけれど、恐らくはだいぶん整理して切り詰めてあるのだと思う。 水滸伝の原作は、確かに面白いけれど無駄も多くて、登場人物も多いし入り乱れていて分かり難いからね。そういった意味ではよく出来たホンだとは思うが、それでも話の展開はかったるい。 お前ら盧俊義で遊びすぎだろ?! くらい、何度も助けかけては失敗し、最後は梁山泊総出の救出劇となる。その割には助けてからの展開は結構雑で、駆け足と言うより猛ダッシュで話が進む。そして最後はお約束の両軍入り乱れての大乱闘。 70年代前半と言えば、香港映画は日本映画に追い付けとばかりに、積極的に日本映画界から技術を吸収していた頃。この映画では、ショウブラザーズの看板スター総出演の中に丹波哲郎と黒沢年男がゲスト出演しているのだが、これが単なるお飾りではなく、重要な役どころを占めているのが日本のファンとしては嬉しいところ。ラストは丹波と黒沢の対決だしね。 特に丹波哲郎は、正直言って大味な芝居の大根役者だと思っていたのだが、その大味さがこの作品では大陸的と言っても良い“味”になっている。そうか、やはり彼は世界の丹波だったんだ!?w そしてさらに驚くことに、丹波と黒沢が元気に功夫的な闘いを披露している。日本人のクンフースターは倉田先生だけではなかったのだ!w 何はともあれ、今現在の観点からすると、映画として面白いかどうかはさて置き、観ておいて損の無い作品ではあります。[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-09-28 16:56:43)《改行有》 4. 300 <スリーハンドレッド> これ、映画がオリジナルだったら0点か1点のところだが、マンガ原作ってことで、ならしょうがないか…と2点かな。戦闘シーンなんか、まさにマンガ。有り得ないほどのリアリティの無さ。主人公は強すぎると(もしくは敵が弱すぎると)面白くない、という失敗の典型だな。背景のCGも観ていて疲れてくる。 あと、レナ・へディはどうもドラマの印象が強すぎて、う~むサラ・コナーはローマ時代にタイムスリップしてもやっぱり強いなぁ、と。w[地上波(吹替)] 2点(2010-05-19 19:49:42)《改行有》 5. スティグマータ/聖痕 どーせC級D級のつまんないホラーだろうと思って観てみると、意外や意外、結構マジメにしっかり作ってるじゃないですか。お話は、キリスト教モノのエソテリックホラーとしては及第点以上の出来ではないでしょうか。ただ、しかし。どのシーンもどっかで見たことあるような画なんだよなぁ……。「エクソシスト」「ゴッド・アーミー」「エンド・オブ・デイズ」等々など……、既存のシーンの寄せ集め的な観が否めない。もっとイマジネーション豊かな監督が撮れば、もっともっと面白くなったろうに。残念ながらこういう所に監督の才能の無さが露見してしまいますなぁ。[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-05-19 18:34:42) 6. スカイ・クロラ The Sky Crawlers この映画、何でこんなに評価高いんだ?! 全く以って相変わらずの押井作品。分かる奴だけ観ろ、好きな奴だけ観りゃイイんだ、と言わんばかり。押井守は明らかにエンターテインメントという物をはき違えている。画が緻密とか描写が細かいとか、そんなことは二の次なんだよ。分かる奴、好きな奴にしか分からない映画など、それは好事家の馴れ合い、制作者の自己満足にしか過ぎない。 この映画に関して言えば、終盤にようやく状況や設定の説明が出てくるが、それまでは何が何だか分からんままに、何の盛り上がりも無く淡々と話が進む。前知識無しで観た者には苦痛でしかない退屈な時間が長すぎる。“再生”とかってのもよく分からんしなぁ。おまけにパイロットたちが「僕は子供だ」と言うが、タバコ吸って酒呑んで、車やバイクで走り回って、娼館で女抱いて……。まっっっったく子供にゃ見えんっつーの! 声も谷原とか加瀬とか有名俳優使うなよ…、顔が浮かんで登場人物のキャラなど消し飛んじまう。もーね、マニアの馴れ合いも大概にしなさい。[CS・衛星(邦画)] 2点(2010-05-19 18:15:11)(良:6票) 7. スペース・サタン 当時人気者だったファラを主役に据え、名優ダグラスをサポートに置いて、怪優カイテルを敵として絡ませる、と。登場人物は、ほぼこの3人だけ。 特撮は、スターウォーズとスタ・トレの影響がバリバリだけど、まあこの低予算ものにしちゃあ頑張ってる。だけどねぇ、話がここまで御粗末だと、やっぱりどうしようもないね。最初から最後まで、カイテルは結局何しに土星まで行ったのやらさっぱり分からん。まさかダグラスとおねぇちゃんの取り合いするために行ったわけではなかろう? 同僚を殺してまでさ……。 でもまあ、この映画の目的は『如何にファラを可愛く見せるか』であって、その他の枝葉末節はどうでもいい事だったんだろうな。B級SFのお約束「おっぱいチラリ」もあるしね。 映画としちゃ3点なんだが、ファラを可愛く見せるという点では成功しているので4点。さらに彼女の冥福を祈ってもう1点プラスしときます。[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-20 13:51:00)《改行有》 8. Sweet Rain 死神の精度 原作未読、予備知識一切無しで観ましたが、結構楽しめた。金城の飄々とスッ呆けた死神がイイ味を出してます。皆さん書かれてますが、途中で「オムニバスなのかな?」と思いきや、3話構成の一本のお話。テンポも良く、それぞれの話が重すぎることなく、かと言って軽過ぎもせず、良いバランスだったと思う。ただ、残念なのは1988~2028に掛けての話らしいが、その時代感が全く伝わってこないこと。第3話で一恵が70才という事は、1話目の一恵は30才だったんだな……。それにしちゃ若いな。w ともあれ、最近酷い映画ばかり観てたせいか、自分的には結構ヒットでした。7点くらいあげちゃいましょう![CS・衛星(邦画)] 7点(2009-04-27 00:29:27) 9. スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 つまりこの映画を一言で言うと……。アナキン・スカイウォーカーは、フォースは強かったが頭は弱かった、という事ですね?[地上波(吹替)] 4点(2009-02-22 13:55:53)(笑:1票) 10. 推手 老いるってなんだろう……。70歳と言えども矍鑠とした主人公は、太極拳の達人で書も達筆、中医にも通じている。しかし、言葉が通じないために家では居場所が無く、慣れない皿洗いを始めたら作業の遅いジジイ扱い。世間は、人生の先達にしてまだまだ現役の人達に、少々リスペクトが足りないんじゃないだろうか? そんなメッセージが押し付けがましくなく語られる。淡々と進みつつもクスりと笑える前半に、後半はけっこう動きのある展開で、観ていて飽きさせない作りもお見事。さらに、ラン・シャンはもちろん、嫁と父の間で板挟みになる息子も堅実な演技で良い。一つ残念なのは、最初の1ヶ月が語られないために、どうしても嫁のマーサが我侭に見えてしまうこと。おそらくそんなことは無いのだろうと思いつつも、中国人である義父を理解しようとせず、仕事の邪魔者としか見ていない様子が強調されて目に付く。また、せっかく太極拳を大きなモチーフに使っているのだから、それ(特に推手)を使って義父と嫁の和解もあって良かったんじゃないだろうか。その上で別々に暮らす方が後味はより良くなった気がする。[DVD(字幕)] 7点(2008-05-10 13:17:08) 11. スカイハイ[劇場版](2003) 感情移入できないブッ飛んだストーリー。しち面倒くさい説明ゼリフの数々。ちゃちなアクション。下手な芝居。……数え上げていったら、褒める所って全然思い当たらないんだよね~。w だけど不思議と退屈せずに見られた。まあ、TVシリーズの下敷きがあったからね。[地上波(邦画)] 5点(2007-12-16 22:59:27) 12. ストリート・オブ・ファイヤー 公開当時に劇場で観て、そのカッコ良さに大興奮したのを覚えてる。ライ・クーダの音楽は秀逸! バスの中でのドゥーワップ・アカペラコーラスなんか鳥肌モンだね。懐かしいなぁ~。w その後も何度もテレビで観たが、さすがに大人になってからだと学生時分ほどはノれなかった。魚屋の兄ちゃんみたいなゴム(?)のオーバーオール着たウィレム・デフォーとハンマー振り回す決闘も、ナンかのんびりしてて笑っちゃうんだよね。w 観ている間は楽しいが、後に残るものは何も無い。まあ、ある意味潔い「娯楽活劇映画」のあるべき姿ではある。それにしても、マイケル・パレはカッコイイのになぜかB級路線まっしぐら。前線に上がって来れないなぁ~、もったいない。[映画館(字幕)] 7点(2007-02-27 02:44:06) 13. スプリガン んぁ~…………。これ、『AKIRA』の別ヴァージョンか何かですか? 総監督である大友克洋の影響が最も悪い形で出た感じだな。映画としては3点でも良かったんだが、好きだった原作をガタガタにぶっ潰してくれた罪で-1の2点。だいたい、なんでこのエピソードなんだ? 他にもっと『スプリガン』らしい話はいっぱいあるだろうに。そして、他の皆さんからも多数指摘があるように、ミキシングの悪さ。引きのシーンでは異様に音が小さくなる。おいおい、聴力テストかよ? 何言ってるか聞こえねえよ。で、ノアの箱舟に入ると、今度はエフェクトの掛け過ぎで台詞が聞き取れない。なんじゃ、こりゃ?! さらにクライマックスなんか、全くアキラの焼き直し。ガキの首からにょろにょろコードは生えてくるは、それがうねうね這い回るは。優が金田に見えてしょうがなかったよ、ったく……。しかもなぁ~、個人的に許せんのは、ジャンが「ったく。オレがいなかったら、お前はもう10回(100回)は死んでるぜ!」と言わないこと! 劇中でも2回くらい優を助けてるんだから、その度にお約束のあの台詞は言わせて欲しかった! あー、書いてるうちにだんだん腹が立ってきた~。1点にするぞ、このヤローっ!w[ビデオ(吹替)] 2点(2006-06-17 16:29:19)(良:1票) 14. スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー 《ネタバレ》 くっだらないバカ映画だねぇ~! ほんと、昭和30年代の少年マンガの世界。でも、こういうの好きだよ。全編CGの背景と実写の芝居の合成なんだが、狙い澄ましたチープさは、変な力みが無くて好感が持てる。話が明るく単純なせいか、「キャシャーン」と違って気負わず観られるのも俺的には高ポイント。また、「ゴジラ」、「インディ・ジョーンズ」シリーズや「スター・ウォーズ」シリーズ、「サンダーバード」、ジャパニメーションの各映画等々など、いろんな映画へのオマージュが、これでもか! とばかりに盛り込まれているサーヴィス精神も楽しく、作り手のオナニーに終わってしまった「キャシャーン」とは大違い。さらに言えば、粋を通り越してコテコテの夫婦漫才になってしまったヒーローとヒロインの掛け合いのユルさもいい。まかり間違ってもコレの続編などを作って欲しくは無いが(笑)、このテイストでもっともっと練りこんだストーリーであれば、この監督の次回作には期待したい。[DVD(吹替)] 7点(2006-06-15 00:41:31) 15. スティング 映画史上に燦然と輝く名画中の名画。初めて見たのは20年以上前、まだ中学生の頃だったけれど、初見でもう完全にKO。それ以来何十回観たことか。寸分の無駄も無い脚本、スマートな演出…。ストーリーもラストも全て判っているのに、何度見ても引き込まれてしまう。役者陣は、主演の二人は言うに及ばず、敵役のロバート・ショウ、さらには脇役の一人一人に至るまでカッコイイ。ハリウッドでは、この映画のリメイクが何度も話に上るが、この作品を超えられるのか? と言う点で誰もが尻込みをして、結局着手されないんだとか。分かる! この映画を超えるのは並大抵のことじゃ無いね。それくらい素晴らしい! この映画を観たこと無い人がいるなんて信じられないっ、アタシにダマされなさいっ!10点(2004-04-22 00:02:14)(良:1票) 16. スクービー・ドゥー ま、いかにもアメリカのバカ映画って感じ。「面白い!」とは言わないけれど、結構キライじゃない。日本語の吹き替え版を、ビデオでしかも片手間に見てちょうどイイって感じの映画。真面目に見るからみんな怒っちゃうんだろうなぁ。「ハリウッド」と聞くと、どうしても世界規格とか思っちゃうけれど、結局ハリウッドってのはアメリカの映画産業なんだな、と。5点(2003-11-06 03:17:41)
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