みんなのシネマレビュー |
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1. すずめの戸締まり 《ネタバレ》 すっかりレビューを書くのを忘れていました。今更ながら書きます。 阪神淡路大震災と東日本大震災の両方を(震源地から離れているとはいえ)経験した身としては、今回の映画はグッとくるものがありました。 特に東日本大震災よりも震源地に近いところに住んでいた阪神淡路大震災の方が印象に残っているので、あの近辺で地震を防ぐという展開はかなり響きましたね。 ただダイジンの見せ方がほんとにいまいちで、何がしたいのかわからない、掴みどころがないキャラとなっている為、各地の開きかけている裏戸を案内していたといわれても、「もっと違うやり方あるよね?」という感じでもやっとした気分のまま終わりました。 この点を改良し、ダイジンを素直な裏戸案内役として物語を展開すれば、あんまりモヤっとすることなく終わったんだろうなと思いましたが、それをやると「現代のSNSのバズりを活かした探索」という、もう一つやりたかったであろう表現が使えないでしょうから、難しいところですね。 とまあ脚本にはやや不満が残るものの、映像、音楽とどれも高品質で、大人向けの現代ファンタジーアニメとして確固たる地位を確立してるなという印象。 ジブリの代わりにはならないけど、新海誠の安定した立ち位置は揺るがなさそうだなと思いました。[映画館(邦画)] 7点(2023-03-28 14:39:25)《改行有》 2. スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム 《ネタバレ》 この映画を見終わった時の素直な感想は「ズルいなぁ・・・」でした。 スパイダーマンのシリーズ物としてみず、映画単体評価としてみると正直微妙なんですよね。5~6点が妥当な評価。 薄っぺらい幼稚な正義感で事態を混乱に陥れるピーター・パーカーの序盤の行動は、「馬鹿が騒ぎを起こして事態が混乱する展開」そのもの。俺の嫌いなタイプの展開なんですよね。まじ、序盤は「あー辛い、はやく終わんねーかな」ぐらいの気分で見てました。つくづく馬鹿の出る映画が嫌いなんだな(最終絶叫計画のような、おバカムービーは除く)。 しかもそれに加担するストレンジもアホである。ノリノリで魔術に加担するわ、制約条件をあらかじめピーターに伝えておかないのもアホ丸出しである。追加でピーターが条件を追加していくやりとりも割とイラっとしながら見てましたね。ピーターも適当だけど、そりゃ慌ててしまってそうなっちゃうもんだから、ストレンジも悪い。ていうか、マルチバースをやりたいという事が先行しすぎてて、それありきで物語が展開するのでそれまでの展開があまりも雑すぎてみててしんどい。 とはいえ、その後のマルチバース開始により過去敵が出てきた際、「即返すのが正しい」というストレンジの主張は真っ当すぎて、ピーターの偽善的な救済の行動にはな~んにもノレなかったんですわ。 ということで前半は特にイライラしながら見てましたが、中盤になると手のひら返し状態でテンションが上がってしまう。 やはりオクトパスとのハイウェイでのバトルも良い。スパイダーマンらしい「一般人を助けながらの戦闘」もきちっと入っている。ヒーロー物はこういうシーンがなきゃいけませんからね。 中盤にはグリーンゴブリンが本性を発揮。デフォーはやっぱり良い役者だなぁ。ノリノリの演技が見ていて楽しかった。 そして「ズルい」という思いで映画にのめりこみ始めるのが、後半のマルチバースからきたスパイダーマン集合。これはほんとテンションが上がった。思わず声が出たよ。 その後はスパイダーマンシリーズを見てきたファン向けの激熱展開が出まくり。 過去にできず悔やんでいた事を達成していく昔のスパイダーマン達(MJ助けられて良かったね)、ウェブシューターの有無のやり取り、3人での「お前はどういう状況なの?」という近況報告会など、とにかくソニースパイダーマン視聴者の胸を熱くする演出・展開が目白押し。 こりゃズルいぞ。 ヴィランもヴィランで過去シリーズのヴィランが同じ俳優で出てくるのでとにかく熱い。ジェイミーフォックスもよく来たなぁ。てかこんなに自信満々キャラだったっけ? 同窓会といえば同窓会なんだけど、とても熱い同窓会なんだよね。その点はマトリックスより大分良い同窓会でしたね。 そしてピーターパーカーの記憶が消された後のやり取りの切なさ。これはグッときましたね。MJとの別れ、一人暮らしを始めるくだり等、お祭り騒ぎの終わりの余韻がとても良い。 とにかく導入部のあまりの雑さで無理やりマルチバース展開にした本作ですが、中盤から非常に見ごたえありになってきたのでなんだかんだいって良かったです。 作品単体としては微妙でも、スパイダーマンシリーズの力で+2点加算で8点となります。 劇中では盲目の弁護士(デアデビルだよね?)も出てくるし、今後マイルス・モラレスが出てくるのではと予感させるようなセリフも出てくるし、わかる人にはわかるネタがたんまりと盛り込まれてましたね。 あとエンドクレジットの前半に差し込まれるヴェノムも良かったかな。結局スパイディとは会わずかいw ただエンドクレジット最後に入ったドクターストレンジの実質的な予告編は、「良いんだけど長いな」と思いました。 さて、このシリーズは一旦終わるのか、どうなのか。ピーター・パーカーの正体を知ってしまったらまたマルチバース時空が出てきてしまうのでピーター・パーカーはMCUには出せないものの、スパイダーマンはマイルス・モラレスで出せるから権利関係さえなんとかなればなんとかなるのか・・・?とか。MCUファンには今後のスパイダーマンの動向をやきもきさせる状況ですね。 特に最後出てくる文字が、やきもきさせますね・・・トム・ホランドはもう出てこないのかな・・・ 「ドクターストレンジ”は”帰ってくる」[映画館(字幕)] 8点(2022-01-13 09:29:53)《改行有》 3. スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム 《ネタバレ》 異次元から来たというミステリオ。予告編ではものすごく親身にスパイダーマンのヒーローとしての悩みを聞いており、「異次元から来た良き先輩」という風に見えていた。 が、ミステリオというキャラクターを知ってる人間からしたら、「いやこいつ絶対裏切るだろ!」と思ってたら・・・案の定・・・ しかもお前、「異次元から来た」って言ってたのも嘘かーい!あ、今は「お前」って言ったら問題になるんだっけ?w いやー、マーブルの設定に詳しいまたは調べた人間であれば、異次元設定すなわちマルチバースが原作にもたくさんあるのはご存じで、この間のスパイダーマンのアニメでもやっていたため、てっきり「フェーズ3のラストでマルチバースの開幕が宣言されて、フェーズ4からはマルチバース路線になるんだ!これでX-MENの合流もやりやすくなるぞ」と思ってたら、そこを騙すかー!ある意味「マーブルファン向けの騙し」として、してやられたとニヤニヤしてましたわ。 しかし、あの万能メガネをミステリオが受け取って、ピーターが出て行ったときのジェイク・ギレンホールの顔、いいねぇ!やっぱこの人ええ俳優や。思わず「この野郎!」と心の中で叫んでましたよ。やりやがったなー。ええ顔するなー! ミステリオが一人のヴィランではなくチームというのもよかったですね。企業の成功の陰には没になったプロジェクトもそりゃたくさんあり、そうしたものに携わった人は自分の努力が認められないわけですよ。不満をもつものなのですよ。ホワイトカラーの中の負け組がヴィランになったという、前作とは違うヴィランになった経緯のキャラでしたね。 しかし能力は全てフェイクてのは意外でしたね。ただ特殊能力を持たない分現代的なもので補っている見せ方はうまかったなぁ。この辺の改変がほんと上手いですよね、MCUは。アイアンマン3の事は忘れてやろう。 しかし最後にスパイダーマンの正体をばらしてしまって、その後の展開が大丈夫なのか不安になりますよね。その辺もうまく乗せられてしまってるのかな?スパイダーマンは原作ではあまりにも酷い不幸体質で、正体を公に公表した結果悲惨な結果が起こるという話もあるのでその辺が不安になりますよね。でもまあ今のMCUの路線的に、そういう「悲劇・鬱モノ」にはならないと思いますが。 アクションも終盤の決戦は見ごたえがあり、全般的に不満点もなく、フェーズ3を締めくくるにふさわしい作品だったと思います。 さて、おまけシーンから察するに、宇宙基地が登場ですかね?本格的に宇宙でのでかい物語が始まるんでしょうかね? 今後の展開に期待させられる、ほんと良いシリーズですね。[映画館(字幕)] 8点(2019-07-03 11:28:46)《改行有》 4. スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団 《ネタバレ》 おバカムービー。 みなさんの言ってるように、最初のインド系の彼氏戦がピークだった気が。 主人公のイタさとか、異様にハイテンションなノリなどを含めて楽しむものなんでしょうけど、わりとどっちもきつかったかな・・・ 同じゲーマーなのでゲーム的な演出も嫌いじゃないとは思うんだけど、その演出の必然性が提示されないので、いまいち入り込めなかったのかもしれない。 ゲーマーといっても、リアル路線なゲームが割と好みだし(大作オープンワールドの洋ゲー等) あと格闘シーンはどうしても格闘技オタクなので、リアルな格闘好き。 そういうのもあり、はっちゃけすぎてるものは、それなりに理由があってこういうはっちゃけ演出になってます!みたいな理由付けがほしかったのでした。 ゲームのキャラが現実にあふれたから、じゃあゲーム的に攻略しましょう!っていうピクセルなんかはよかったよ。 主人公がひたすらイタいやつなのにモテまくるとか、オタクちゃうやろ!ってところもね。 みんな散々書いてるけど、彼氏を全員撃退したらキスできるぐらいの展開でもよかったんじゃないかなぁ。 そしたらイタいオタクがめっちゃがんばるってのに動機づけが生まれるし。実写ドラゴンボールのゴクウのカメハメハみたいに。 でもしょっぱなからキスしてるし、じゃあ逃げるだけでもOKじゃないかなぁとか、そういう考えがよぎっちゃってね。 とまあ、あんまちゃんと考えてもしょうがない映画なんで、ただその勢いとノリだけを堪能すればよい映画ですね。 友人らと一緒に見たので、ツッコミいれて笑いながらみれたからよかったですが。 そういう意味では、これは一人で見るのはしんどいけど、誰かと家でツッコミながら見るにはいい映画なのかな[DVD(吹替)] 5点(2018-05-07 15:59:08)《改行有》 5. スター・ウォーズ/最後のジェダイ 《ネタバレ》 逃亡途中のレジスタンスは燃料切れからか不幸にも白塗りの高級宇宙戦艦に追突してしまう。後輩をかばい皆の前に立ったルークに対し、戦艦の主、ファーストオーダー団員カイロ・レンに言い渡された示談の条件とは・・・ とまあ、みんなが大体言いたい事言ってくれてるから茶化すことしか書きようがないんだが、不満点は概ねみんなが思ってることと同意。 ファーストオーダーより速度が出るはずなのに距離が離れないレジスタンス艦隊と、そのレジスタンスとの距離が詰められないファーストオーダー艦隊がレジスタンス艦隊のお尻をツンツンビームでつっつくだけの、緊張感あるのかないのかよくわからん追いかけっこが延々続き、その間に魅力が伝わらない新キャラらの無意味なカジノ星でのバカ騒ぎと、結果の出ない肩透かしもいいところの奇襲作戦。 確かにメッセージ性として「誰でもヒーローになれるんだよ」や、「世の中良い奴と悪いやつという単純な区分けができるわけじゃなく、またなんでもかんでも都合のいい方向に転がるわけじゃない」というメッセージが込められてるのだろうが、しかしなぁ・・・ まあテンポというか勢いの良さであまり長く感じなかったのは救いか。 次回作で最終作。 エピソード5の時は「どうなってしまうのか!?↑」だったのに、今回は「どうなってしまうのか!?↓」だよ。大丈夫か? 個人的にはレイがダークサイドに落ちて、カイロ・レンがレジスタンス側につくという、善悪逆転劇とかそういうのが見たかったな。「誰も見たことがない」と謳うなら、それぐらいは・・・[映画館(字幕)] 5点(2018-01-18 13:54:03)(良:1票) 《改行有》 6. スカイ・クロラ The Sky Crawlers 《ネタバレ》 それほどいつもみたいなマニアックなつくりになってなかったので、押井信者としてはちょっと物足りない感じがするが、これはこれで良し。 ただパト1とかのような、万人にお勧めできるほどのバランスのよさってほどでもなかったが。 映像は相変わらずすばらしい。特にOPの空港への着陸シーンなどは、鳥肌物である。戦闘シーンも最高。文句のつけようが無い。ただ、CGと2Dの融合した場面では、やや不満。もうちょっとがんばってほしいかな。 音楽は相変わらず良い。今回のメインテーマは押井作品の中でのメインテーマ曲の中では一番好きかも。 声優は・・・まああれもあり、なのかなぁ。 過去に似たような話があった、戦争論を語るシーンで思わずニヤけたのは俺だけやないはずw。 話は微妙に退屈なところもあり。全体的にゆる~いテンポで進むから。 なので、今回も万人にはお勧めできません。 ちなみに原作既読ですが、覚えてない。雰囲気はこんな感じだったような気がする。[映画館(邦画)] 8点(2008-09-13 13:34:04)《改行有》 7. スターダスト(2007) 《ネタバレ》 ヒロインは、感情によって光ったりするという設定。これを活かして、もっとツンデレ風味の演出も欲しかった。個人的な趣向だが・・・ まあ時間的なものもあるのだろうけど、ヒロインが主人公を好きになる心情の過程、主人公が逆に街のヒロイン(?)から星のヒロインへと心変わりをする心情の過程があまり描かれていなくて、そこが不満点。 ただ、ユーモアたっぷりで、登場人物がどれも憎めないキャラばかりな点、セット、俳優陣の豪華さ等、最近のファンタジーの中ではかなりいいものとなってます。[DVD(字幕)] 7点(2008-05-18 12:19:28)(良:1票) 《改行有》 8. スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい 馬鹿で派手な映画を期待していたので、がっかり。前半では色々とタメを作っていたので、後半でよーいドンでお互い派手にやるのかと思ってましたが・・・ 馬鹿映画好きは、邦題にだまされずにスルーがいいかも!?[DVD(字幕)] 3点(2008-05-18 12:08:23)《改行有》
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