みんなのシネマレビュー |
|
【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 好きっていいなよ。 《ネタバレ》 原作を途中まで読んでいるので鑑賞してみました。 ここでの評価があまりに低かったものですから、もちろん期待はしていませんでしたが、なかなかどうして良かったです。 大和は原作に比べるとチャラチャラ、へらへらしすぎで魅力に欠けますね。 ですが大和以外のメンバーはかなり原作に近く作りこまれていたように思います。 肝心の原作が、たいして面白いエピソードもなければ大きな事件もないので、そもそも映画には不向きの題材かもしれません。 でもぼっちの主人公が次第に周囲の人たち溶け込んでいく原作の良さはしっかり出ていました。 個人的には原作でも映画でも、めいと愛子の関係性が結構好き。今作の愛子はかなり原作に近いキャラに仕上がっていて良かったです。愛子役の足立梨花は良い仕事をしたと思います。 まあ、基本この映画は主演ふたりのイチャイチャを延々と見るだけですから、万人向けとは言えないでしょう。 ただ冒頭15分でも川口春奈を魅力的に感じたならば、見る価値はあるかと思います。 私はこーゆーオーソドックスな恋愛ものは好きだし、川口春奈が終始かわいかったので、ずっとにこにこしながら見ていましたよ。[ブルーレイ(邦画)] 7点(2024-04-05 03:20:07)《改行有》 2. スーサイド・スクワッド 《ネタバレ》 なーんか『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』みたいな映画ですねぇ。 個人的にはこーゆー寄せ集め集団が活躍するストーリーは大好きなので楽しめました。 1人1人は小粒でも、それぞれの個性を活かして活躍するっていうのが楽しいじゃないですか。 それに、悪人たちでチームを結成するというノリも好き。 毒を以って毒を制すというのが良いです。 ただ今作、その悪人ヒーローたちの敵っていうのが、スーサイド・スクワッドに入れようとしていたメンバーなんですよねー。エンチャントレスとかいう魔女? 「こいつだけめっちゃチートじゃん。他のメンバーとの実力差えげつなくない?」 って思っていたら、案の定あっさり裏切りラスボスに。 ・・・・え?じゃあこれって、最悪のマッチポンプ案件じゃん。 そーなってくると、気分的にちょっと盛り上がらないと言いますか・・・・。 それに相手が強力すぎて、最終決戦では炎を出す人以外、まるで戦力になっていないのが残念。 スーサイド・スクワッドのデビュー戦にしては、エンチャントレス姉弟はちょっと強すぎ。 もっと大規模なテロ集団とか、世界的な武器密輸グループとか、凶悪な犯罪者集団相手に無双させたほうが良かったのでは。 それに、この映画見る前は、もっと『ヒャッハー』な人たちを想像していたのですが、実際はそーでもなく、意外とまともな義理人情に動かされちゃう人たちばかり。もっとぶっとんだ悪人ヒーローを見たかったなぁ。 ただ、終始ワクワクして見られたし、中盤のザコ相手の戦いはとても楽しかったので、良しとしましょう。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-12-24 22:16:26)(良:1票) 《改行有》 3. スペシャルID特殊身分 《ネタバレ》 潜入捜査ものにしては雑な仕上がり。アクションさえ頑張っていればいいだろうと思ってそうなストーリー。潜入捜査ならではの、ひりつく緊張感や悲壮感はまるで感じられません。それどころか、女刑事ファン・ジンとのラブコメを定期的に差しはさんでくるものだから、サスペンスがどんどん薄味に。 これはもう頭からっぽにして、ドニー・イェンのカンフーを楽しんでりゃいいんだろうと気持ちを切り替えてみる。 でも中盤以降はファン・ジンがやたらと頑張りだして、ドニー・イェンのアクションは控えめに。なんだかなぁ。この程度のアクションで終わらせるなら、「イップマンのドニー・イェン主演」なんて謳わないでほしい。期待しちゃうじゃないですか。 コメディというほどには笑えず。サスペンスというにはあまりにぬるい。 アクションは・・・中盤まではまあまあ。ラストのカーチェイスと、サニーとのタイマンはちょっとしつこい。 中盤の殺し屋の狙撃シーンあたりまではワクワクしながら見ていたんですけどねぇ・・・。後半が盛り上がりませんでしたね。 全部をほしがって、何もかもが中途半端になっちゃったいい例です。[DVD(字幕)] 5点(2023-10-14 01:29:35)《改行有》 4. スター・トレック/BEYOND 《ネタバレ》 相変わらずワクワクさせてくれるオープニング。オープニングの出来が一番良いんじゃないかっていうくらい楽しい。 5年探査の旅に出て3年目。その他大勢のモブクルーのみなさんの日常や人間関係をちらっとでも見せてくれるのが嬉しいじゃないですか。 そしてもうひとつワクワクさせてくれたのがヨークタウン。これは映画館や3Dで見てみたかったです。最高の未来都市。公衆転送装置とか、アトラクションのような動きを見せる乗り物とか、面白そうな仕掛けにワクワクが止まりません。でも結局このヨークタウン、あんまり見せてはくれないんですよねー。 さて、ストーリーが動き出す中盤。ここがはっきり言ってつまらない。 まずいくらなんでも一方的にやられすぎ。バリアも効かない。フェザー砲も効かないんだっけ?あまりに相手がチートすぎて、逆に手に汗握らない。ただただ不快な気分にさせられるだけです。 で、惑星に不時着したあと夜のシーンがくるのですが、もう暗すぎて何やっているのかわかりません。そして眠くなる。 後半になるとみんな合流、反撃開始。なのでちょっとだけ面白くなります。ホログラム映像のおとりや、茶色のなんかよーわからんやつなど、便利ギミックも楽しい。 更には、原理はよーわかりませんが、ロックを流して敵を撃破していくのがスーパーご都合主義で爽快。 ヨークタウンの重力が不安定になっているところでのバトルも見た目に楽しい。 よってアイデア満載で、これぞSFっていう楽しさが感じられるのは良いところ。 ただやっぱ中盤はひどくて、絶賛はしづらい映画。他の人にも勧められない。ピンチになるにしても、ピンチのなり方ってもんがあると思います。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-07-27 03:29:19)《改行有》 5. スター・トレック/イントゥ・ダークネス 《ネタバレ》 とっても厳しいご意見が多いなか、旧シリーズを知らない私はおおいに楽しめました。 前作のように、カークがなし崩し的船長になっちゃうような不自然な流れはありません。 カークはもうすでにキャプテンで、仲間たちとある星を救うところから物語は始まります。このオープニングから見所満載。火山の迫力、それが一瞬で凍り付くシーン、そんなクライマックスのような見せ場を惜しげもなく導入部分で見せちゃう。最近の娯楽映画のよいところが出ているように感じました。 星を救い、仲間を救ったが、干渉するのは重大なルール違反。船長の任を解かれ、スポックとは離れ離れに。あーあと思いましたが、ここで新たな脅威襲来。だれも気付いていないなか、カーク一人だけがこの罠に気づいている展開が何気にアツい。 そう、今作はストーリーがイケています。マーカスとハリソン(カーン)という二大悪を用意。更にはその二大悪同士が敵同士という設定。マーカスもハリソンもそれぞれ陰謀があるから、ストーリーが二転三転して面白い。前作とは違い、中盤以降はとにかく目が離せません。 アクションシーンで好きなのは、ハリソンがグリンゴン相手に無双するシーン。 正直ここでのハリソンはかっちょよく、そしてなんか理性を感じ、そんなハリソンが仲間なのかと思わせるほどにマーカス提督は極悪。でもマーカス提督が極悪にならざるをえないほどハリソンは超危険人物で。 旧作のスター・トレックを知らない身としては今作単体での評価とはなりますが、非常に面白かったデス。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-07-10 01:04:03)(良:1票) 《改行有》 6. スノーホワイト 氷の王国 《ネタバレ》 前作より好きかな~ 前作は終盤が見られたもんじゃなかったからな~ 少なくともこちらは最後まで飽きることなく見られます。 特にアクションはかなり良くなっていたように思います。 フレイヤの魔法の数々がかなり良い。 まあアナ雪と酷似してはいますが、同じ系統の魔法使いなので致し方ないでしょう。むしろアナ雪を実写化したとしたらこんな感じになるんじゃないかというのが楽しめてよかったです。 ただエリックやサラや他の戦士たちの存在感は希薄。 こーゆー映画はどうしても魔法使いのような特殊能力をもつキャラのほうが目立っちゃうので、戦士たちにも活躍の場を与えてほしい。 ラスボス戦で苦戦するのは仕方ないにしても、エリックは誰と戦ってもいつも苦戦しちゃって、どこが最強の戦士やねんって感じです。サラも好調なのは登場時だけで、他に良いとこありましたっけ?って感じ。 あとスノーホワイトが諸事情で出られないのは仕方がないにしても、ウィリアム王子は最後の戦いぐらいは駆けつけても良かったんじゃないでしょうかね。 スノーホワイトが全然出ないのに、タイトル『スノーホワイト』っていうのは笑うしかないですね。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-11-29 18:14:30)《改行有》 7. スノーホワイト(2012) 《ネタバレ》 最初は面白かったんです。 幸せな幼少時代。優しい両親。その優しい母が病気で他界。そして謎の軍勢。謎の捕虜。父の再婚。再婚相手は実は魔女。 テンポが良い。ストーリーが起伏に富んでいる。続きが気になる。期待感がある。 逃げ遅れ、囚われの身となるスノーホワイト。堕ちるとこまで堕ちたヒロイン。 ここからどう這い上がっていくのか。期待が高まります。 遂に脱出!さあ、どうなる? ・・・と、良かったのはここまでで、ここから先本作は失速していきます。物語が佳境にはいればはいるほどどんどんつまらなくなっていく・・・。 普通はこーゆーテイストで攻めるならどんどん盛り上げていかないと!盛り下がる一方で、終盤の決戦が一番つまらないとはどーいうことか。 『策はある!』とか無責任なこと言って・・・ お前のいう策って、小人たちに内側から城門を開けさせることかい? そんなもんは愚策というか無策もいいとこ。そんな出たとこ勝負なアイデアで、閉ざされた城門に突撃をかけるなよ。ほら、無責任な姫様のせいでみんな死んじゃうじゃーん。 劇中心が通じ合ったみたいなトロールはどうした?スノーホワイトを認めたシシ神はどーした? 思いつきをただ映像にして並べただけで、何一つ最後の決戦に役に立っていない。 あまりの実力差に、魔女に手も足もでないスノーホワイト。 ここからどー逆転すんのかと思いきや…隠し持ったナイフでひとつきして終わり。 え?それで終わり?[ブルーレイ(字幕)] 4点(2022-11-24 02:24:56)《改行有》 8. スプリット 《ネタバレ》 シリーズもの2作目ということで鑑賞。 1作目とはうってかわってホラー色の強い内容。めちゃめちゃ怖いわけではありませんが、途切れない緊張感で最後までハラハラさせてくれます。 終盤で女の子たちが必死で逃げようとするシーン。あと少しで扉の鍵が開く…!そこまで見せたら次はビーストとの攻防…!と思いきや、次のシーンではすでにビーストに捕食されちゃっている女の子たち。この辺はシャマラン監督独特のセンスを感じます。 本来であれば一番観客をひきつけるビーストとの攻防シーンをあえて省くなんて、よほど腕に自信がなければできないと思うんですよね~。 主演のジェームズ・マカヴォイもすごい。 仕草だけでなく、雰囲気や声色まで変えて複数の人格を演じ切ります。 ヘドウィグのときは子供にしか見えないし、パトリシア?のときには女性に見えます。 この人の演技力があって、初めて成立する映画ですね。 ヒロインはやられちゃうのかと思ったら、生き延びましたね‥‥。次作でも出てくるのでしょうか。 それにしてもビースト以上にケダモノの叔父。この人に何の罰も与えられないまま物語が終わっちゃうのが消化不良。こいつにこそえぐい罰を与えてほしかったものです。 次作ではいよいよダンと相まみえるのか…今から楽しみだ…[ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-09-05 03:33:10)《改行有》 9. スウィッチ 《ネタバレ》 計画そのものに『運』や『偶然』に頼ったものが多い穴だらけサスペンス。 まずソフィがスウィッチなるサイトを利用するのも、ベネディクトの家を指定するのも、偶然の産物。せめてスウィッチやパリを勧めた女性が犯人のベネディクトとグルならかろうじて説明もつくかもしれませんが、この女性も殺されてしまいます。 逆にスケープ・ゴートになるなら誰でも良かったというほうがまだ説得力があります。それにそのほうが理不尽さが増してサスペンス的にも面白かったように思えます。 そして自称イラク人のパキスタン人(ややこしい)。この人の役割って結局なんだったの?どーやらベネディクトとグルだったようですがいったい何をやったの?それにこの人が犯人側っていうのは意外性がありましたが、この意外性って必要?個人的には味方でいてほしかったのですが。 意外性で言えばベネディクトの母親がグルでなかったというのも意外。きっと警察組織の中にベネディクトの協力者がいるんだろうと思っていたけれどいなかったのも意外。私の予想は悉く外れたので意外性があるのは間違いないんですが、その意外性が映画の面白さと結びついていないんです。 じゃあこの映画何が面白いのかっていうと、そのミステリーな状況と、主人公の逃走劇。追いかけっこシーンはいくつもあって、臨場感がありハラハラできます。一番のお気に入りは病院からの逃亡シーン。つまり、ありえない設定に目をつぶれば、逃亡型サスペンスとしては実に面白いのです。それに冤罪をはらすストーリーっていうのは何らかのカタルシスが得られるので好きです。 まあこの映画に関して言えば、親切にしてくれた女性も母親も殺された上に、おそらくソフィは足を粉砕骨折させられているのであまりカタルシスは得られないのですが・・・。[DVD(字幕)] 7点(2022-06-05 07:44:20)《改行有》 10. SUPER8/スーパーエイト(2011) 『スタンド・バイ・ミー』や『ハリー・ポッター』のような味わいのある作品。少年少女たちが力を合わせて何かを達成するというのはいつ見ても気分を高揚させてくれます。 主人公グループは十人十色。個性がはっきりしていてわかりやすい。 ストーリーはミステリー仕立てのシティアドベンチャー。ちょっとゲームっぽくて好きなテイスト。序盤の列車事故までは名作と呼ぶに相応しい内容です。そしてその脱線シーンの迫力が凄い。普段映画を好き好んで見ようとしない妻が、その音を聞いただけで『気になる』と言って2階まで見に来たほど。なので少し巻き戻してもう一度いっしょに映画を見ることになったくらいだから、普段映画を見ない人をひきつけちゃう魅力があるらしいです。 ところがこの映画のクライマックスはここまでだったようで、この列車脱線シーンを超えるような場面はここから先出てきません。また、ここから宇宙人が出てきちゃうような展開、私は全然好きなんですけど、私の妻は腑に落ちなかったらしい。 どうやら私の妻は前半すごく丁寧に謎をちりばめた作風に興味をひかれたようで、後半になるにつれて大味になっちゃう展開についていけなかったみたいです。 でもこれはハリウッド映画あるあるなので個人的には十分に楽しめる内容でした。 ただ宇宙人が人を食べちゃうのはちょっと違うかなと思いました。 もしそういった描写がなければ、完全に『軍=悪』という図式になりしっくりきます。もしエイリアンが地球に来た当初、そういうことがあったとしたらどうでしょう?危険生物と見なされて監禁されてしまうのもやむなしとなってしまわないでしょうか。 やはりこーゆー映画は勧善懲悪が基本でしょう。エイリアンは脅威であっても、彼に非は無かったというのが一番良かったかな。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-02-10 13:00:10)《改行有》 11. スリーデイズ 《ネタバレ》 昔見た『逃亡者』の家族バージョンみたいな印象。 「自分」+「妻」+「子供」なので、逃亡の難易度としてはこちらのほうが高い。 冤罪ものっていうのはよほど上手に作ってくれないと、フラストレーションのほうがはるかに勝っちゃって楽しめるもんも楽しめなくなっちゃいます。 最後は無事ベネズエラに逃亡できるわけですが、妻は完全に潔白。にも関わらず、家、仕事、財産、祖国を失い、異国の地で家族3人再出発をしなければならない、これはハッピーエンドなんでしょうか。私は腹が立ちます。 最後にベテラン刑事がもう一度現場で真相をつかみそうになるのですが、あと一歩のところでちぎれたボタンに気づかず。いや、そこは気付いてくれても良かったのではないかな。再捜査が始まる終わり方にしてくれれば希望も持てるし溜飲も下がるってものです。 よってオチ、着地点は気に入らない部分が大いにあるのですが、逃亡劇が始まる中盤~ラスト、ここがとにかく面白い。 緊張感は終始途切れず、それでいて準備段階では失敗ばかりだったラッセル・クロウ演じる父親のスーパーマンぶりに否が応にもテンションが上がります。 見知らぬ老夫婦を同乗させることで見事検問を突破したり、あえて警察に見つかりそうなところに不正解の証拠(ゴミ袋)を配置してミスリードしたり、とにかくその頭の良さにしびれます。 それにしても他の映画でとにかく無能に描かれがちな警察が、こーゆー映画になるとやたら優秀になっちゃうのが嫌になりますね。そんなに簡単に見つかるかいっていうくらい、人込みの中何度も遠目でジョンを見つけてしまう黒人刑事。これは逆ご都合主義の典型的な悪い例と言っていいんじゃないでしょうか。ここまで警察有利に事が運ぶとハラハラよりイライラが勝ってそこはマイナス。 最後に、お金を手に入れるために人を殺しちゃったのは残念です。たとえ相手が悪党でもそこは人を殺さずにスマートに資金を調達してほしかった。奥さんの殺人容疑の冤罪を信じる夫が殺人を犯すってのがちょっとね・・・[ブルーレイ(字幕)] 8点(2021-11-30 20:56:58)(良:1票) 《改行有》 12. スポットライト 世紀のスクープ 《ネタバレ》 さすがに人が多すぎて状況、内容、人物関係をつかむだけで精一杯。 大筋はわかるのですが、細部ではわからないところがちょこちょこあって。 『実話を元に・・・』っていうのはわかるんですが、このわかりにくさは映画としてどーだろうかと思います。 被害者はいっぱい出てくるのですが加害者はほとんどでてきません。枢機卿と元神父が一人くらい?この元神父もあっさり『いたずらはしたよー。』って全然悪びれた感じがないのがリアル。むしろ『レイプはしていない。なぜかって?俺がレイプされたからさー』って新たな謎を提示し、加害者というより被害者然としている始末。更にはサーシャが『それは誰に?』っていう質問には答えないまま奥さん出てきてシャットダウン。この人物のこと掘り下げるのかと思いきや、これ以上は掘り下げないんですよねー。性的虐待を受けた者は性的虐待をするようになるという事実を提示するエピソードだっただけかもしれません。 ただこんな感じでエピソードの切り貼りをしただけのような映画の構成。ちょっと苦手です。 出版されるタイミングが遅らされた理由がピンとこなかったのは私だけでしょうか。 印象的だったのはラストのほうで、この記事が新聞に掲載される日、マイクが協力してくれた弁護士を訪ねるシーン。2週間前に教会で性的虐待を受けた子供たちが弁護士事務所に来ているんです。もし出版が早ければ、こーゆー新たな犠牲者は出なかったかもしれません。このときの子供たちを見るマイクのまなざしが、決してこの映画はめでたしめでたしで終わっていないことを教えてくれます。 はあ・・・疲れた・・。[DVD(字幕)] 4点(2021-11-21 16:51:55)《改行有》 13. スモーキン・エース2(OV) 《ネタバレ》 前作のファンだっただけに、今作の出来は残念と言わざるを得ません。 殺し屋がたくさんいる、という設定だけを借りてきた、中身は全く別物の作品でしょう。 前作にあったスタイリッシュさは影を潜め、ただの下品で凡庸なアクションに成り下がってしまいました。 そのアクションも、前作にあった見所シーンはほとんどありません。これは演出が悪いのか脚本が悪いのか、あるいはその両方か。少なくともアクションの出来は雲泥の差です。 前作のトレモア兄弟の親戚みたいなのと、ラズロ・スートの再登場はまだ良し。 ただ『外科医』と『女殺し屋』は、ただ銃を撃ちまくるだけでせっかくの個性が台無し。最初のキャラクター紹介による強烈な個性づけが全部無駄。これは明らかに脚本が悪いでしょう。なぜこんなことになってしまうのか、理解に苦しみます。 こーゆーのはそれぞれの殺し屋がそれぞれの個性を活かして暴れまわるから面白いのです。わかってないなー。 ストーリーだって、前作のほうがはるかに面白かった。 舞台も前作のホテルのほうが断然良かった。 気付けば文句ばかり書いている・・・。 スモーキン・エースの続編としてではなく、数あるB級アクションの1つだとして見れば、楽しめるほうだとは思います。 [DVD(字幕)] 5点(2021-07-31 04:09:22)《改行有》 14. スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム 《ネタバレ》 アベンジャーズの中でのスパイダーマンは良い味出していたのですが、今作では今一歩という感じが否めません。 ラストこそ大活躍でそれなりにカタルシスを味わえましたが、全体を通してみるとちょっと精彩を欠いているような気がします。 序盤はベックばかりが目だって、スパイダーマンは完全なる脇役。『親愛なる隣人』も良いけど、ちょっと隣人すぎるな。 中盤から後半にかけてはひたすらボコボコ。アクションも恋愛も、何をやってもうまくいかない。 エンドロール後のオチは、アン・ハッピーエンドな終わり方で不愉快。ピーターあんなに頑張ったのにそりゃないぜって感じ。 ただ、アクションは流石のスピード感だし、映像の迫力と臨場感は文句のつけようがありません。 中盤から後半にかけては多少イライラしてしまったものの、やはり終始楽しんで見てしまったので、エンターテイメント作品としては合格ラインなんだと思います。 ヒーローものとしてはいまひとつといったところ。 ヒロインもいまひとつといったところ。 MJとメイおばさんだけは、サム・ライミ版のイメージとかけ離れすぎていていまだに慣れません。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2021-03-15 03:42:03)《改行有》 15. スパイダーマン:ホームカミング 《ネタバレ》 スパイダーマンのアクションはスピード感があって良いですね。 今までのスパイダーマンと違い、アベンジャーシリーズの1作としてのスパイダーマン。もはやスピンオフ的作品。もちろん期待はできないわけです。ですが、エンターテイメント作品としては抜群に面白い仕上がりでした。 ただ、サム・ライミ版と比べれば、どうしてもドラマ性は低くなります。 それもそのはず。彼は最初からスパイダーマン。ベンおじさんだっていない。メイおばさんはきゃぴきゃぴ。『ヒーローとは何か。正義とは何か』そんな深いことでは悩みません。彼の悩みは就職活動。『どうして僕をアベンジャーズに入れてくれないんだよ』、この一点。今までのシリーズでは恋愛が原動力になってましたが、本作ではヒロインの影は限りなく薄いのでした。よって、サム・ライミ版や、アメージング版のようなドラマを期待すると、物足りなさを感じます。 これ単体でも十分に楽しめますが、アイアンマンがちょいちょい顔を出すことからもわかるように、これはアベンジャーズファンのための作品と言えそうです。 本作の主人公を演じるトム・ホランドはピーター・パーカーのイメージにぴったりです。 更にはアントマン同様、コメディテイストの演出が多いのがとても楽しい。やたら『即死モード』を提案するAIが面白すぎます。 アクション面での見所は、何と言ってもエレベーター。スパイダーマンの真骨頂は『人助け』だと思っているので、このシークエンスはアツい。そこから先は終盤に向け面白さは尻すぼみになっていった印象です。 フェリーバトルはまだ良いのですが、最後の空中戦なんかつまらないです。 そういえば、『MJもグウェンもいないなぁ・・・』って思っていたら、MJ!お前いたのかよ! [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-05-24 02:35:12)《改行有》 16. スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット 《ネタバレ》 映像は素晴らしいの一言。このアニメーションだけでも見る価値はアリです。 で、内容はといいますと、これはちょっといまいち。 まず、ディジーの幽霊みたいなのが出てくるのにちょっと違和感。このシリーズにファンタジー設定は要らないでしょう。百歩譲って死にかけたときにディジーの幻影を見たとしても、一瞬にしてほしい。この作品ではいつまでもだらだらと一緒に歩き、談笑までします。ですから、てっきり『ブレインバグにリコが洗脳されて、操られている。リコにQ爆弾を解除させようとしている』と勝手に推測してみたのですが、これが全然違います。なんでやねん。本当に幽霊じゃないですか。そんでディジーってだれー。『1』から何年経っていると思ってんのー。で、ディジーが本当に幽霊だとしたら、リコはあの状態からどうやって助かったのー。 そしてどちらにしろ、リコたちはQ爆弾を解除するのです。火星に生き残っている人たちは全然いないみたいです。バグの巣窟になっています。次に狙われるのは地球です。大ピンチです。だったら、火星ごとバグたちをやっつけるのが正しい選択に思えるのです。リコたちは自分たちが助かりたいがために、地球を危険に晒しているように見えるのです。せめて迷いを見せてほしいのです。 最後に『火星人はのんびり屋』でひとくくりにしちゃって、1人1人の個性がほとんど無いに等しいのはいかがなものか。凄腕のスナイパーもいなければ、武術の達人もいない。そんなんでいいのか。 文句ばかり言っちゃいました。そして個人的には前作のほうが好き。 でも、最後に言わせて欲しいのですが、これ、面白いですよ。それは間違いないです。少なくともファンの人は楽しめるはず。[DVD(邦画)] 7点(2020-04-29 17:46:33)(良:1票) 《改行有》 17. スウィング・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 情緒を感じさせるゾンビ映画として評価すべきなんでしょうが、このかったるさはいかんともし難く、欠伸が出る始末。 更にはミッキー。彼の足手まといぶり。それでいてわがままばかり言う子供じみた性格。まるで自分の使えない部下を見ているようでイライラしちゃったのがまずかったみたいです。映画にノレなかったなー。 ゾンビ映画ならではの緩急のつけ方はきっちりしています。怖くはないんですが、要所要所で『おっ』っと思わせる展開は多々あり。なので悪くないとは思うのですが、ゾンビと関係ない『間』がちょっと多い。そして長い。くどい。『ゾンビ映画』=『超娯楽ムービー』というスタンスを希望する私とはなんとも相性が悪いのです。 その一方で、『とりあえず車の中は安全じゃん。何で外にでちゃうの』っていう『とにかく篭城第一主義』という私にとって、その思いを実現してくれた意義は大きい。 ですから、非常に判断に迷うところですが、お世辞にも面白いとは言えず、ましてや誰にもおすすめできないのは間違いありません。 もし女性たちのボスたちの砦を見せてくれて、彼女達にリベンジする姿を見せてくれたらまた評価が変わったかもしれません。 ちょっとこのテイストの映画にしては後味悪いっすわ。[DVD(字幕)] 5点(2020-04-06 04:18:00)《改行有》 18. スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン 《ネタバレ》 日本のアニメーションの良さがフルに発揮されたかのような作品。原作・脚本をどれくらい日本が担当したのか知りませんが、キャラの作り方が抜群に上手い。これぞ日本が誇るマンガ・アニメクオリティでしょう。 『射撃の名手で美少女トリッグ』『ニヒルな戦士バグスプレー』『武術の達人チャウ』『全身タトゥーのホーリーマン』『百戦錬磨のヒーロー』と個性豊かな面々が揃う。だから防戦一方とはいえ、バグたちとの戦いがかなり見応えのあるものとなっています。 また、『幽霊船探索』的シチュエーションが好きな私にとって、本作の味付けはかなりおいしかった。『バイ○ハ○ード』シリーズにも言えることですが、嵐の前の静けさ的情緒がたまらなく好きです。ここから船を起動させた直後のパニックはもはや爽快ですらあります。 マローダー部隊も『3』より大分スピーディーで闘い方がかっこいい。ただ、ほとんどが撃ち落とされてリコしか到着しなかったのはあまりにももったいない。何機か撃墜されるのは仕方ないとしても、もう少し大規模で派手なマローダー部隊の戦いが見たかったです。 ちょっとMSを連想しちゃうような本作のマローダーの動き。で、それがまたちょっと興奮しちゃったりするわけです。 うん、理屈抜きに楽しめる映画です。 ただし、『1』と『3』は見ておいたほうがいいかもしれないので、一見さん向きではないでしょう。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-03-27 14:06:49)《改行有》 19. スーパー! 《ネタバレ》 オープニングのアニメでなんとなく嫌な予感。そしてその予感的中。思っていたより過激。そして妙にグロい。 何の予備知識も無しに見てしまったので、てっきりスーパーヒーローものかと。全然違う。良いことの無い人生。冴えない自分。唯一の心の支えが妻。その妻が去ったことで、幻覚を見て、幻聴が聞こえてしまう悲しい男。こうして何もかもを失った男は、幻聴を最後の希望にしてスーパーヒーローを目指してしまうというなんとも切ないストーリー。 せめて奥さんがさらわれたとかなら、まだ救いがあるのですが。ただ捨てられただけですもんね。しかもその奥さんはヤク中。いったい誰に共感して、誰を応援すれば良いのか。 で、そこで颯爽と現れるのがエレン・ペイジ演じるリビー。いや、ボルティ。この娘がかわいい。しかも主人公と普通に接してくれる。なるほど、こいつが本当のヒロインか。しかも主人公の相棒にしてくれと迫ってくる何ともおいしいシチュエーション。リビーとこのまま結ばれちゃって、めでたしめでたし。っていうオーソドックスなのを期待していたのですが。いやいや、私の予想の遥か上をいっていましたね。 フランクはすっきりした顔をしていましたが、私にとってはバッドエンディング以外のなにものでもありません。そしてついでに言うならば、この作品はコメディではない。[DVD(字幕)] 6点(2019-07-30 05:16:24)《改行有》 20. ズートピア 《ネタバレ》 警官にあこがれる子供時代。警察学校での奮闘日記。ズートピアへの初上陸。初勤務。初逮捕。 『モンスターズ・ユニバーシティ』でも感じたことですが、ディズニーはこの『初めて』の描き方が最高に良い。私達が最も胸躍る『初めての瞬間』というものを、ここまで希望に溢れたタッチで描いてくれるのはディズニーだけかもしれません。 中盤からは次第にサスペンスタッチに。ディズニーらしからぬ緊張感。ホラー演出あり。陰謀あり。また、『刑事もの』『バディもの』としても非常によくできています。前半が『わくわく』の面白さなら、中盤以降は『ハラハラドキドキ』の面白さと言えそうです。 それは同時に、前半の良さが後半ではすっかり影を潜めてしまったとも言えます。特に、『夜のシーン』や『暗いシーン』が多くなりすぎたことで、せっかくの色彩豊かな美の世界が、後半ではほとんど見られないのが寂しい。これには、ジュディがズートピアに初めて訪れたときの、あまりにも美しすぎる世界の風景が、反動として効いているのもあると思います。要は、『もっとこの世界を見たい』と思わせておきながら、あまり見せてくれないことへの不満ですね。 序盤で肉食のキツネにいじめられるジュディ。かたや、ニックは子供の頃複数の草食動物から迫害を受けています。ライオン市長から虐げられているように見える羊の副市長が、実は全体の1割しかいない肉食動物をズートピアから排除しようと考えてます。マジョリティのマイノリティに対する在り方の危険性を痛烈に批判。子供のイジメはわかりやすい『数の暴力』。その延長線上に、大人の世界での迫害、ひいては虐殺があるのかもしれません。 更には、『人種』『宗教』『多種多様な価値観』、ズートピアはグローバル化の進んだ現在の世界を感じさせます。 『勇敢なウサギ』『正義感のあるキツネ』『支配欲が強い羊』『スピードをだしまくるナマケモノ』。あらゆる偏見に対する問いかけを、これだけソフトにわかりやすく教えてくれるエンターテイメント作品。まさに名作です。[ブルーレイ(吹替)] 9点(2017-06-18 22:57:42)(良:1票) 《改行有》
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS