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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. ゼブラーマン 現場で直感で脚本を大幅に変更することで有名な三池崇史。賛否が分かれるところだろうが、発売されている宮藤官九郎の脚本と比較してみると、三池が脚本の弱点を補うべく適切にセリフ・シーンを補完しているのがよくわかる。元々の脚本では家族の扱いがぞんざいすぎる。しかし、その三池でもプロットの根本的な欠陥である真のヒーローに進化していく理由まではごまかすことができなかったようだ。と考えていくと、理に叶わないこの脚本はスピーディにノリで押し切る演出が必要であり、堤幸彦演出を希望する【うさぎ】さんの指摘はもっともだ。クドカンはもっと人間ドラマの構築と向かい合わないと、堤幸彦以外との仕事は上手くいかなくなるのではないか? とまぁ、クドカンファンが読んだら怒りそうな批判ばかりですみません。ちなみに俺のご贔屓の三池監督も切れ味という点では今回は鈍かった。特にラストシーンの大観衆の空々しい喝采ぶりは『サラリーマン金太郎』の悪夢再びという感じ。それでも高得点をつけるのは、ゼブラーマンという発想の素晴らしさと鈴木京香ほどの女優がゼブラナースを熱演していたから。ある意味、ヌードやベッドシーンより勇気が必要だったのではないか? そして、水木一郎アニキの熱い歌声にもしびれたぜっ!7点(2004-05-06 17:32:07) 2. 11'09''01/セプテンバー11 《ネタバレ》 作品間にレベルのばらつきが大きいが、非常に意義のあるオムニバス。なんといっても秀逸なのは今村作品。無意味に人を殺すことに耐えられなくなった男が蛇に変身。彼は生きるための本能の殺しは行うが、決して感情での殺しは行わない。恐怖にかられ魔女狩りのように決起する村人の姿に、テロ後のヒステリックなアメリカへの批判が読みとれる。ラストのテロップはまさに蛇足だが、もっとも示唆に富んだ傑作。7点(2003-12-02 19:02:20) 3. 千と千尋の神隠し 大風呂敷を広げた割には尻すぼみのラストにがっかり。しっかり構想ができてから製作にとりかかるべきだと思うのだが。それでも6点の評価を与えるのは、独自の世界観の構築が素晴らしいことが一つ。そして、もう一つは涙をながしながらおにぎりを食べるシークエンスの見事さ。劇場でついついもらい涙を流してしまっているのを隣の席の見知らぬ子供ににたにたと見つめられ、思わず殴りそうになってしまったことが思い出される。6点(2003-12-02 19:49:36) 4. 千里眼 水野美紀のアクションヒロインぶりはなかなかに見事なのだが、如何せんプロットが迷走しているのが難点。原作自体がハリウッドに目を向けたものなのだが、無理に表層ばかりを真似ていて、中身がスカスカなのが観ていて悲しい。まぁ、本家も今では大したことはないのだが、それでももっと観客をノセる努力をしている。麻生監督、急遽の代役登板は大変だったとは思うが、あともう一ふんばりしてほしかった。4点(2003-12-02 19:54:29)
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