|
1. 説得 エホバの証人と輸血拒否事件
《ネタバレ》 当時、ニュースでも事の動向を見守り、また論争を巻き起こした実話が元のTBS製作によるTVムービー。重体の息子に輸血が必要になり、施そうとするが父親は輸血は受けさせないと断固拒否。医師側は少年の命を救うべく父親を説得するのだが、結局少年は亡くなってしまった訳で…。寡黙な父親をビートたけしが好演しているので、TVムービーとは言え見るべき点は充分に有る。説得などせずに輸血をしてしまえばいいのに…と思うが、それが出来ない理由は本人を含め家族が承諾しない事…つまり、“宗教”に有る訳だ。宗教の教えで輸血は絶対に犯してはならない“大罪”なのだそうで…。こういう宗教問題はそれこそ複雑で一概には言えないが、彼らから見れば聖書に書かれている事こそ真実。信じれば信じる程逆に何かを失ってしまうような気もしてしまいます。ちなみに、劇中で輸血の是非を少年に提示したが、お父さんの言う通りにしたい…と拒否した訳ですが、紛れもなく信じたのは“神”でも“宗教の教え”でもない。…そう、信じたのは何ものでもない“父親”だったのだ。TVムービーとは言え、ドラマの延長に有るような作品に加え、内容が内容なだけ勧められる作品では無いが、人は遠くに咲いている大輪の花を見すぎていて、気が付けば足下の小さな花を踏んでいた…と言うのは、宗教に関係無く誰にでも通じる事だ。 5点(2003-11-23 20:56:09)(良:1票)
2. ゼイラム
雨宮慶太監督の映画デビュー作。エイリアンとそれに挑む、女賞金稼ぎのイリアと2人の電気工事士が地球を守るために奮闘するSF映画。公開された頃は、当時の日本の特撮技術の中では評判は高かったと記憶しています。イリア役の森山祐子の演技にはちょっと問題有りますが、当時「美少女仮面ポワトリン(TV)」に出演していた螢雪次朗さんが、この映画で結構良い味出してくれてます。作品の内容に関しては、期待しないで観た分、ストーリーは案外面白くて当時ワクワクして観てました。ここまで堂々とやってくれた日本のSF映画は滅多にありません(笑)。CG技術が発展した昨今、ショボい特撮を許せれば観れなくはないが、如何せん10年以上も前の作品なので未見の方にはチョット勧められません。確か当時は、どちらかと言えば、自分の様な“アニメおたく”に支持されていたと記憶していますが(アニメ雑誌に「ゼイラム」のビデオ販売の宣伝がわんさか載っていたっけ…)、作品の良し悪しよりも好みで言えば全然“有り”な映画です。 6点(2003-08-21 15:02:07)
3. セブン・イヤーズ・イン・チベット
チベットの雄大な自然、そして情景は素晴らしい…が、内容の割りに時間が長すぎ。ダライ・ラマを演じたジャムヤン・ジャムツォ・ワンジュク少年が、見終わればブラッド・ピットを曇らせるほどの好演で印象深い。且つブラッドとチベットの非対象さが浮き彫りでした。個人的に実話モノの映画は大好きですがテンポが悪くてもどうにもダメでした。やっぱり、登山家のクセに優男でキレイ過ぎるブラッド・ピットは、どう見てもミスキャストに見えてしまいます。[映画館(字幕)] 4点(2003-04-14 01:15:12)
|