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1. そして、バトンは渡された
《ネタバレ》 なんだか時間軸がはっきりしない中で(意図的でしょうが)、梨花さん
は夫をとっかえひっかえする(その都度離婚届は出したのだろうか)ので、途中まで話
について行けませんでした。
噂では何度も泣くというのだけど、終盤までは泣けるシーンもなくドタバタと話が展開
していった感じでした。鍵となる秘密というのが、梨花さんがみいたんと水戸さんの手紙
を隠していたことだとすれば、大した驚きもなく、本当のお母さんのお墓の前で宮森さん
が早瀬君との結婚を認めて、めでたしめでたしで終わるなら、そりゃあないだろ、と思っ
たら・・・なるほどそういうことだったんですね。確かにこれは泣けるお話ですね。
ちょっと結婚式でのお涙ちょうだい的演出が過剰ではありましたが。
それにしても幼児虐待の話の多い昨今、二人の母と三人の父から溢れるよう
な愛情を注がれて育った優子さん、幸せ独り占めしすぎな気もします。悲しい時辛い時も
笑顔を振りまいていたご利益なのでしょうか。
確かに言われてみれば、色々と細かな伏線を描くと同時に、観ている側に気づかせない工夫を
念入りに行っていたのを感じます。
特に気になったのが、優子さんが卒業式でピアノを弾き終わった後に場面が切り替わって、満開
の桜の林の中を誰かが歩いているシーンの意味でした(細かいことが気になってしまう性格です)
最後になって、なるほどそういう風な意味だったのかと納得しました。
二度見して、そんな伏線と迷彩を探すのも楽しいのかも。
このお話のキモは梨花さんが病気をかかえていたことと、実はみいたん=優子さんの同一人物で
違う時代に生きている二人をあたかも同時代にいて別人だと思わせた、というところなのですが、
それを観ている側に気づかせないように、みいたんと優子さんは明らかに年代が異なるのに、そ
れ以外の森宮さん、水戸さん、泉ヶ原さんの年齢の違いを敢えて描かなかったようで、まんなま
と騙されてしまったわけです。[地上波(邦画)] 6点(2022-11-12 22:04:06)《改行有》
2. 卒業(1967)
《ネタバレ》 随分久しぶりに観ましたけど、子供の頃こんな
ドラマチックで一途な恋に憧れていた頃を懐かしく思い出
してしましました。
それにしてもコミュニティも大学キャンパスもバスの中も
白人だらけで、古き良きアメリカ=白人中流階級が元気だ
った時代ということでしょうか、今ではまるで異質な世界
の物語に感じてしまいます。ベンがエレンを追い回すのも
今なら立派なストーカーですしね。
前大統領はこの時代に戻そうと叫んでいたのでしょうかね。
この時代のアメリカ英語はずっと聞き取りやすい標準的な
ものだったようです。最近は日本語でさえなんだか良く分
からないですけど。
昔ならもっと高い点数をつけたのでしょうが、やっぱり今
観ると当時のような感激はないですね。我ながら老け込んで
しまいました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-22 22:47:19)(良:1票) 《改行有》
3. ソルト
《ネタバレ》 最初から最後まで息をつかせぬめまぐるしい展開で、見終わってもああ面白かったとは
言えず、消化するのにはしばらく時間がかかりました。
やや現実離れしているとは言え、娯楽作品としては十分楽しめたと思います。
私なりの解釈では、
① オルロフの狙いはウィンタースによる米国核兵器での中東主要都市への攻撃
② ソルトはその為の陽動作戦と偽装工作に利用されただけ
③ ソルトは夫マイクの献身的な愛情に良心が目覚めロシア大統領を暗殺する指示
には従う気はなかった。
④ しかしオルロフが現れた事で作戦決行を知り、夫の身の危険を察知し、拉致され
たと知ると彼を救出するためにはロシア大統領暗殺を偽装するしかないと考えた
⑤ ホワイトハウス襲撃もオルロフの計画の内で、ソルトを利用して大統領に核兵器
のボタンを準備させ、後はウィンタースが最終行動を行う筋書きだった
しかしオルロフはここまで周到綿密な計画を立てておいて、ソルトの良心の目覚めには
気が付かずあっさり殺されてしまうほど鈍感だったのだろうか。彼女が夫婦生活を
優先させる為に内勤に変わろうとしていたことはウィンタース経由知らされていた
はず。当然彼女の自分への忠誠心に疑念を持ってしかるべきなのに気が付かなかった
そんな鈍感な人間に長年に渡る計画を実行できるのだろうか。ここでもまた“恐ろしいほど
冷静沈着な黒幕が、最後には情けないほど無様に殺されてしまう”というお決まりのパターン
にいささか興ざめしました。
またホワイトハウスでソルトは一体何をしようと思ったのだろうか。同僚が暴走して
殺されてしまい自分も追い詰められてしまったのは分かるが、なぜ大統領を地下の
作戦室まで追いかけて行ったのかは不明。そこから脱出すべきではなかったのか。
テッドの最後の計画を知っていてそれを阻止しようとしたのであれば分かるが、どう
みてもテッドがスパイだと気が付いている様子はなかったと思います。
最後の中途半端な終わり方は続編を作る意図が見え見えだと思ったのですが、彼女との
契約がうまくいかなかったのでしょうか。[地上波(吹替)] 6点(2019-04-16 20:42:26)(良:1票) 《改行有》
4. ソロモンの偽証 後篇・裁判
《ネタバレ》 前後篇に分けての劇場公開という、"大作"にしては話題性が低くて、テレビ公開後の書き込みが少ないのは意外でした。個々の中学生の心の葛藤や揺れはうまく描写されていて、悪くはなかったと思います。特に三宅さんと浅井さんの関係はうまく描けていたと思います。しかしやっぱりあのような形での中学生による学校内裁判というのは、実際にはやらせる学校はないでしょうし、あそこまでできる中学生もいないでしょうから、あまりのリアリティのなさが致命的なのかもしれません(佐々木刑事の証言は公務、それともプライベート?)。原作があるとはいえ、折角前後篇の長丁場にしたのですから、せめてドラマ「鈴木先生」の鈴木裁判ぐらいの現実味は出してほしいところでした。
それにしても、浅井さん親子は、子供の配役が決まってからそれにつりあう両親を選んだのか、それとも両親の役者さんが決まってから、二人から生まれそうな子役を選んだのか、気になってしまいました。[地上波(邦画)] 6点(2016-05-28 22:27:49)《改行有》
5. 草原の輝き(1961)
《ネタバレ》 まだ世の中の時間がゆっくりと落ち着いて回っていた
古き良き時代の青春映画。今の時代ではもうこんな味のある恋愛映画は作れない
でしょうね。
ナタリーウッドとビーティー(ベアティー?ベイテイ?なんで彼の名前の呼び方
はこんなに頻繁に変わるのだろう?)の途中の絡みはちょっと間延びしていなく
もないけども、なんと言ってもラストの二人の再会と別れの切ないシーンは忘れ
られません。ハッピーエンドで終るのではという期待は完全に裏切られましたけ
ど、その分余韻に酔わされました。[映画館(字幕)] 9点(2003-09-23 17:50:11)《改行有》
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