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21. ウディ・アレンのバナナ
《ネタバレ》 監督初作品の「泥棒野郎」のハイレベルの笑いから打って変わって、二作目ではやや滑り気味の笑いに終始している感がある。
冒頭での大統領暗殺での最後の一言「ファシスト、独裁者め」や、両親に外国へ行く説得をする際に手術を受けている人のセリフ「今日芝居に行くから」にはどのように笑えばよいのか多少苦しむ。
その他にもオペレッタ拷問や「CIA」を「UJA」といい間違えるのは大抵の日本人としては笑う余地がない冗談かもしれない。
とは言っても、法廷でのシーンは、フーバーのようになかなか冴えている部分も多かったと感じる。
しかし、この法廷でも一人二役のシーンは少しうざいなと思うし、飛び入りで入ってきたやつも昭和のギャグのようだった。(30年前に創られているので確かに昭和のギャグなのだろうが。)
やや面白いかなと感じた部分は無意味な通訳や主な輸出品が赤痢だったり、全員に麻酔かけたり、食料品オーダーくらいだろうか。
一方、ストーリーは、中途半端なラブストーリーと中途半端な政治風刺がミックスされ、中途半端なグダグダ感は否定できない。
ヒロインが主人公に対する思いと同様に、何か物足りないと思わせる結果となっている。
それがアレンの狙いだったら凄いけど。
しかしラブストーリー部分はその後の「アニーホール」等の映画に何か繋がっているようなものも感じられた。
まあ、見所は何と言ってもシルベスタースタローンとウディアレンとの共演に尽きるかもしれない映画ですね。
3点(2005-01-08 20:05:17)《改行有》
22. ヴィンセント
日比谷にて「ナイトメアービフォアクリスマス」のデジタルリマスター版を見た際に、まず本作、次にフランケンウィニー、そしてナイトメアーという順番で上映された。
バートン映画が大好きな人ならたまらない作品なんでしょうが、あまりバートンにはまってないので正直引いてしまった7歳の坊やに。
観れば確かにバートンの原点であり、バートン自身の少年時代なんだろうなと思わせる。
点数はやむを得ず低くしてしまったが、バートン好きの人なら是非何らかの手段で観て欲しい作品。3点(2004-10-24 23:17:40)《改行有》
23. ヴァン・ヘルシング
《ネタバレ》 ソマーズらしく時間分はたっぷり楽しめる作品には仕上がっているんではないでしょうか。
テンポも良いし緊迫感溢れてハラハラ出来るし、映像の出来もラストバトル以外、中々良かった。
ハム2同様に相変わらず話だけ膨らませて、ヴァンヘルシングの正体とか色々ほったらかしにしているけどそんなの気にしない方がいいでしょう、ソマーズの映画なんだし。
なんでヴァンパイアはウルフマンを根絶やしにしておかないのかとか、ウルフマンになっても戦えるとしたらなんで兄貴は従っていたのかとか、ヴァンパイアの子ども達とフランケンの関係は一応分かるけど一体どういうシステムなのかとか、ドラキュラ城ワープして行ったけど戻ってこれるのか色々考えない方がいいでしょう。
キャラクターとしてはカールは中々いい味を出そうとはしていたが欲を言えばもっとはじけても良かったんじゃないか、あいつ以外にそういう担当いないし。
ヘルシングとアナの関係も途中にもうちょい膨らませた方がラストもっと盛りあがったのにな。
ヘルシングはウルヴァリンと似ているがもうちょい自分が何者なのか苦悩した方が良かったし、アナも孤独感や宿命の重さをもっと表に出せよと思いつつも、やはり手に汗握る展開にそれなりに楽しめたと思う。7点(2004-08-29 03:11:02)《改行有》
24. ウォルター少年と、夏の休日
ウォルター少年の成長モノと見れば中々良い出来。
何を考えているのか分からないぼんやりとしていた序盤に比べて、ラストのクルマからの脱出や二人に条件を語る勇ましさにはやはり演技は上手いのかなと感じさせる。
見る前は母親の愛に飢えている少年が最後に母親の愛を確認する映画かと思いきやなかなかイイ裏切り。
ケインとデュバルも良かった、身体も若い頃のように上手くはいかなくなってセールスマンを追っ払うくらいしかすることがなかった二人が最後の最後まで「本当の男」のままでいられたのもウォルターとの出会いがあったからだろうが、そういった二人の変化ももうちょっと分かりやすく描いても良かったかなと思う。
特にケインの出番がもうちょい欲しかった。デュバルには酒場のシーンがあったし、スピーチの最初の部分を語るシーンも良かったから。
結構イヌ達や回想シーンなど子どもっぽい作りも意外性があって面白かった。
ビッグフィッシュを確かに感じさせるけど、アメリカでは公開はこちらの方が先でしょう。日本ではタイミングが悪かった。
この創りでは最初から全部真実と丸分かりなので、個人的には結局二人の過去はよく分からなかったというぼんやりしたラストにしたほうが面白かったと思うけどな。8点(2004-08-02 01:34:34)《改行有》
25. ヴェロニカ・ゲリン
製作者は美化したくなかったのかもしれないが、ジャーナリストとして誰も書けなかった真実を描きたいという「情熱」も、幼い子どもを持つ母親として子ども達が安心して過ごせる未来を願うという「想い」も何も感じられなかった。
こういう視点をぼやかしてヴェロニカが死ぬのは冒頭で分かっているはずなのに、終盤で長々と描く必要性が分からん、その後の音楽も場違い甚だしいし。
ブラッカイマーのプロデューサーとしての手腕は認めるし、シューマッカー監督はやや好きな部類に入る監督だったが、この二人の手によって、この映画は創られるべきではなかったような気がする。
題材がいいだけに、もっと社会派の監督に創ってもらいたかった。
死後、一気に憲法改正までいくのだが、生前この問題に関わった周囲の人々をもっと描かなければまるで感動もない。
動かなかった人々を描き、彼らがヴェロニカの情熱や勇気で動いてこそ感動するというものだろう。
ただギリガンがボコスカ殴るシーンだけは良かった、あそこだけはリアリティがあった。3点(2004-06-01 23:18:51)(良:1票) 《改行有》
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3 | 39 | 4.74% |
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4 | 78 | 9.48% |
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5 | 91 | 11.06% |
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6 | 156 | 18.96% |
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7 | 195 | 23.69% |
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8 | 163 | 19.81% |
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9 | 60 | 7.29% |
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10 | 22 | 2.67% |
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