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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2598
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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【製作年 : 2020年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  Winny ある時、TikTokのフィードに流れてきたショート動画で、「金子勇」という天才プログラマーの存在を知った。それは本当につい先日のことで、恥ずかしながら私はその時までこの人物のことをまるで知らなかったし、彼が生み出した「Winny」というソフトウェアがもたらした功罪を、まったく理解していなかった。 この一個人の「無知」と「無関心」も、本作で描き出される“不世出の天才プログラマー”の運命を狂わせた一因なのではないかと、映画を観終えて数日経った今、思いを巡らせる。 本作は、ある理由もあり、ことさらに自分自身の無知と無関心に対して、痛烈に突き刺さる作品だった。 本作では主人公である金子勇氏の「Winny事件」と並行して、同時期に発覚した愛媛県警の裏金問題と、その告発者となった現職警官の苦悩が描かれている。 ちょうどこの時代に、私は地元(愛媛県)の放送局でカメラアシスタントのアルバイトをしていて、本作で吉岡秀隆が演じた警察官・仙波敏郎氏の自宅での取材に同行したことがあった。 そして、取材を担当していた記者やカメラマンの無責任な陰口を聞きつつも、特に何の感情も持たずに、仏壇に線香をあげる現職警官の厳つい横顔を見ていた自分自身の姿がフラッシュバックと共に蘇った。 そう、本作で描かれた事件の一端は、まさに自分の目の前でも繰り広げられていたのだ。 もっと言えば、私自身、Winnyそのものではなかったと思うが、類似するファイル交換ソフトを興味本位で利用して映像や音楽のダウンロードを試してみたこともある。 何が言いたいのかというと、無自覚で無知な大衆の一人であった私は、自分が目の当たりにしている物事の本質を何も分かっていなくて、それを理解しようともせず、ただ漠然と事件を眺めていたのだ。 無論、当時20代前半のフリーターだった私が、何ができた、こうすべきだったとおこがましいことを言うつもりはない。ただ、これらの事件に対する世間のスタンスは、学歴や職種、ステータスに関係なく、ほぼ同じようなものだったのではないかと思う。つまり、社会全体が、無知で無関心だったのだ。 “事件”に対して、大衆の一人ひとりが無知を恐れずに、ソフトウェア開発の本質をもっと正しく理解しようとして、自分たちの社会にとって何が有益で、何が不利益なのかということをもっと積極的に関心を示していたとしたら、国家権力による一方的な横暴は結果的に起こり得なかったのではないか。 劇中、主人公本人の台詞の中でも表現されていたが、時代に対して、このソフトウェアの開発が早すぎたのか、遅すぎたのか。もしくは、日本の社会そのものがあまりにも“時代遅れ”だったのか。 今この瞬間も、「捏造」という言葉があいも変わらず飛び交い、そのあまりにも酷い体たらくぶりに辟易してしまうこの国のあり方に対して、この映画が提示する批評性は、辛辣に突き刺さる意義深いものだったと思う。 アメリカなどでは、こういう現実社会の事件を取り扱った作品は極めて豊富で、何か題材となり得る事件が 起きたならば間髪入れずに映画化してしまうけれど、日本映画でこの手の作品が、しっかりと娯楽性を保ちながら製作されたことは稀だし、とても喜ばしい。 主演の東出昌大は、実在の天才プログラマーを見事に演じきっていたと思う。 裁判中でありながら、溢れ出るアイデアのあまりプログラミングに没頭してしまう主人公の姿は、ソフトウェア開発者としての彼の純粋な姿を雄弁に表していた。 だからこそ、その貴重な時間と機会を奪ってしまったこの事件の顛末は、何も体質が変わっていない社会に対して改めて重くのしかかる。[映画館(邦画)] 8点(2023-04-07 23:33:20)《改行有》

2.  ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ 《ネタバレ》 中盤、主人公のエディと“彼に居候”するヴェノムが殴り合い罵り合いの大喧嘩を繰り広げる。 ヴェノムは部屋を半壊させた挙げ句、エディが大切にしていたテレビとオートバイをこれ見よがしに破壊して、なんとエディの体から出ていってしまう。 寄生生物が宿主の体から怒り任せに“家出”してしまうという“反則技”。 ただ、このシークエンスこそが、今作において実はハイライトであり、今作が前作に対して大きく進化したポイントだった。 前作は、マーベル・コミックの中でも人気の高いスーパーヴィランでありダークヒーローでもあるヴェノムを、ファンも納得のビジュアルとキャラクター性で映し出していたとは思う。 主人公エディとヴェノムの両方を演じたトム・ハーディのキャスティングもナイスだった。 ただし、前作には看過できない大きな欠落要素があった。 それは、エディとヴェノムの間に生じてほしかった“キャッキャ感”だ。 主人公の体に無理やり寄生(居候)し、文字通り一人芝居の丁々発止の掛け合いを繰り広げながら、危機に打ち勝っていく。 このダークヒーローの映画化に当たって最も重要な娯楽要素はその部分であり、前作ではそれが無かったとは言わないが、圧倒的に物足りなかった。 前作は新ヒーローの誕生を描く一作目ということもあり、諸々の設定や説明描写に尺を割かざるを得なかったという限界もあっただろう。 だが、続編である今作は、そういった説明的描写はすっとばして、すっかり“共同生活”にも慣れた二人の息のあった掛け合いを序盤から見せてくれていた。 映像技術を駆使した“二人羽織”のようなキャラクターを体現したトム・ハーディのパフォーマンスは前作に引き続き良かった。トム・ハーディは脚本にも参加しているとのことなので、この作品、このキャラクターへの愛着が、鑑賞者にとっても愛すべきキャラクター像として昇華されていたと思う。 そして、監督を務めたアンディ・サーキス。 モーションアクターとして2000年代から現在に至るまで数々のキャラクターを表現し続けてきたこの特異な俳優は、今作で監督としても見事な手腕を発揮している。 撮影開始時の掛け声からも明らかなように、映画監督の仕事において、最も重要なことは、俳優に“アクション”を付けるということだろう。 そのためには、人間がどういう風に動き、そしてどういう風に見えるのかということを熟知していなければならず、その点において、数々の映画で人間のみならず多種多様な生物を演じ続けてきたアンディ・サーキスが秀でていることは明らかだ。 エディ+ヴェノムという特異なキャラクターが、前作にも増して愛着あふれるキャラクターに進化した背景には、そういう監督の適性も如実に反映されていると思う。 俳優とキャラクター、そしてキャラクターと監督、諸々の要素がフィットし、高められ、求めるべき娯楽性に特化した今作は、問答無用に楽しい映画に仕上がっていると想う。 ストーリー的にも、キャラクター的にもまだまだ深まるであろうシンクロ率が、このシリーズのエンターテイメント力を高めていくことは間違いない。 そして、ついには、次元とメタ的なしがらみを超えたあの“隣人”とのクロスオーバー。そりゃワクワクが止まらんよ。[映画館(字幕)] 8点(2021-12-20 22:31:08)《改行有》

3.  ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ 盛夏が過ぎて一気に秋めいてきた夜半、“ヒッチコックライク”なサスペンススリラーに興じる。 例によってコロナ禍の影響で劇場公開中止を余儀なくされた結果、Netflix配信となった今作は、中々掘り出し物的な良作だった。少なくとも秋の夜長のひとときを充分に満たしてくれる作品だったと思う。 前述の通り、サスペンス映画の帝王アルフレッド・ヒッチコックの幾つかの名作(「裏窓」「めまい」「サイコ」...etc)を統合して、現代版にリメイクしたような映画だった。 舞台となるマンハッタンのしなびた高級住宅街の雰囲気も相まって、現代の設定ではありつつも、時に「怪奇映画」や「恐怖映画」と敢えて呼称したくなるようなクラシカルかつアバンギャルドな映画世界が個人的には好みで、秀逸だったと思う。 極めて古典的で懐古的な映画手法やストーリーテリングを全面的に押し出しつつも、随所に斬新で挑発的なカットも挟み込んでおり、そういう映画づくりにおける意欲的な部分も含めて“ヒッチコックライク”だと言えよう。 主演のエイミー・アダムスは大好きな女優の一人だが、明らかに虚ろな瞳や、見るからに不健康でくたびれた体つきも含めて、“病める女性”を内外含めた全方向的に体現して見せており、実力派女優としてのレベルの高さを遺憾なく発揮している。 少ない登場シーンながら、物語のキーとなる女性を演じたジュリアン・ムーアの存在感も言わずもがな抜群だった。 (“別人”として登場する女優の絶妙な不気味さも最高だった) 「女優」という要素が、映画を彩る娯楽の中心にあることもまたヒッチコック映画を彷彿とさせる点だろう。 今作では、作為的に、映し出されるシーンの「時間帯」が即座に判別できないように演出されている。 物語全体が一週間の出来事として曜日のテロップは都度入るものの、主人公が薬と酒の影響で終始微睡んでいるような状態も重なって、「今」が一体いつなのかわけが分からなくなる。 その不安定さと曖昧さにより、主人公の精神状態同様に観客の意識もグラグラと揺らぎ、まさしく本来の意味通りの“サスペンス”を生み出していたと思える。 おそらく、気づいていない描写においても、様々な“仕掛け”が散りばめられているのであろう。 巧みなミスリードや数多くの伏線回収も含めて、良い意味で“混濁”した見応えのあるサスペンス・スリラーだった。[インターネット(字幕)] 8点(2021-09-26 22:39:12)(良:1票) 《改行有》

4.  ウィッシュ 「普通」に面白いファンタジー映画だが、ディズニー映画における「普通」は、やはりどうしても“不満足”に寄ってしまうことは否めない。 「100周年記念作品」ということで、新たな時代の節目を迎えた巨大帝国ディズニーの新しい挑戦を感じたかったけれど、ベクトルはむしろ逆方向に向けられており、時にあからさま過ぎるほどに懐古主義的な作品だったなと思う。 特別な才能を持っているわけではないヒロインが、魔法を操る国王の悪政に反旗を翻すというプロット自体は、極めてオーソドックスではあるが、100年という歴史を踏まえたディズニーの最新作として相応しかったと思う。 人々の“願い”を取り戻すという物語のテーマや、歌い踊る動物たちの描写、ヴィランとして立ち回る国王の存在感など、ディズニー映画の王道を踏まえたストーリーテリングそのものは、過去の名作のあらゆる要素を彷彿とさせ、ディズニーという文脈の豊潤さを醸し出していたと言える。 しかし、そこから紡ぎ出されるストーリー上の“発見”や、物語の“終着点”までもが、あまりにもこの100年の間に使い古されたものであり、新作映画としてエキサイティングだとは到底言い難かった。 ヒロインの言動の起因となる要素や、彼女に与えられた力の意味、その結果としてもたらされる人々への影響が、なんだかとても曖昧で都合よく見えてしまったことが、本作全体の希薄さに繋がっているのだと思う。 なぜ彼女の願いが“星”に届いたのか、どうして魔法を使えない彼女の歌声が人々の力を引き出せたのか、そしてこの国の人々が得た功罪の本質は何だったのか。 無論それらのことを物語上で引き出すことは極めて難しいことだけれど、これが100年という長き歴史を重ねたディズニー映画の最新作というのであれば、そういう困難なテーマこそをさらりと描き出してほしかった。 ヒロインの父親の生き様や死の真相だったり、祖父が“願い”を取り戻すことでもたらせる影響や、ヒロインとの友人たちがそれぞれ何かしらの“ハンデ”を負っていることに対するストーリー的な意図など、もっと物語を深掘りし得る要素はいくらでも存在していたと思う。 また、本作の魔法使いの国王は、闇落ちした悪役として描かれているが、彼には彼なりの信念とその発端となるトラウマが確実に存在していたわけで、それらをどこかないがしろにしたまま、ヒロインの歌声で倒して、閉じ込めて終わりというのは、少々乱暴すぎると思えた。 信念ということのみを捉えれば、ヒロインよりも国王のそれの方がよっぽど強く確固たるものだったと思えるし、ここぞとばかりに手のひら返しで夫を裏切る王妃の言動にも腑に落ちない思いが募った。 吹替版で観たのだが、福山雅治が演じる歌ウマ国王が最終的には少し不憫に思えてしまった。本作と同じ制作チームが生み出した「アナと雪の女王」も一作目で表現しきれていなかった要素を、PART2で深く描きこんだ経緯があるので、もし続編が作られたりするのであれば、ぜひ諸々の不満要素を解消してほしいものだ。 「100周年」という記念行事的なプロジェクトの意向が強く出過ぎており、単体作品としてのクオリティを追求しきれていないという印象を終始感じた。 ……であるにも関わらず、100年間のスターたちが勢ぞろいする本編前のショートムービーを見せるだけで、「あ、やっぱり“Disney+”契約したい!」とアラフォー男に強く思わせるこの大帝国の絶対的圧力はやはり恐ろしい。[映画館(吹替)] 6点(2023-12-23 16:33:19)《改行有》

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