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【製作年 : 1930年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  唄の世の中 むかしの邦画で多いのが、主人公がレコードデビューしてハッピーエンドになるストーリー。『愛染かつら』を初め、高峰三枝子では戦後までその手の話があった。のちの木下恵介の『歌え若人達』(1963年)はその変形でゴールがテレビスターになっている。レコード業界からテレビ界へと「花形」が移ったわけだ。で本作は、小心者の岸井明が友人藤原釜足の後押しを得てレコードデビューする話。遊園地に、客の歌をレコーディングして売る商売があったのが分かる。楽しいのが新人発掘オーディションで、歌だけではなく漫才なんかもやってる(当時エンタツ・アチャコなどレコード化されていた)。ここでは永田キング(和製グルーチョ・マルクス。面白い)とミスエロ子が登場。強烈な名前とそぐわない、和服を着て、学校の先生でも似合いそうな人で、その落差で笑いを取るってようでもなく、つまり当時の「エロ」という言葉には現在感じられる湿っぽさはなかったんだろう。広くユーモラスな方面の言葉として受け取られていたよう(小津の『エロ神の怨霊』が6年前。前作『その夜の妻』を城戸四郎にほめられ褒美に温泉での休暇を与えられたが、ついでに一本撮ってきてくれ、と注文がついて生まれた作品。残ってないが資料ではコメディ)。おかしいのはところ狭しと飛んだり跳ねたりアクロバット芸をするトリオで、こういうのはレコードにいかがでしょう、とオチがつく。ラジオの時代になって、視覚に訴える「イロモノ芸」の手品師や紙切り芸人は、ちょっと悔しい思いをしてたんだろうな。サイレント映画が始まったころに、その反対のことが起こっていたように。オーディションシーン以外では、若き渡辺はま子の「とんがらがっちゃ駄目よ」が準テーマ曲扱いで聞けます。テーマは岸井の「Music goes round and round」。朝鮮の女性舞踊もあり、当時人気で川端康成もひいきにしたという崔承喜ってのはこんな感じだったのか、などと思ったり、全体、当時の芸能興行界の雰囲気が味わえた。終盤にはけっこう迫力あるカーチェイスがあり、それが行き着いたところは、二年前に完成したばかりの狭山湖ではないか? 伏水修監督。[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-09-02 09:34:06)

2.  有頂天時代 《ネタバレ》 このコンビの映画ではこれが一番好きなの。変化球のようでいてちゃんとツボを押さえているとこ。趣向が凝ってる。アステアの結婚式から始まるが、相手はロジャースではない。そうだったら話が進まないけど、こう始めて話を収められるのか、と観客は興味津々。ロジャースとの最初の出会いはツンツンしているという定型を踏む。そこらへんの「外し」と「定型」の揺らし具合がシャレてるんだ。うさんくさげに見られて、次第に心が解けていく経過が、だいたいこのシリーズの基本。わざと下手に踊ってから実力発揮、ってパターンも好きだね。それにずっと一緒にいる親父が楽しさを添える。ダンスの見せ場としては、三つの影とのやりとりか。最初はアステアの影と思わせておいて、次第にズレてやりとりを始めちゃう。とこの客席に元婚約者が現われて、さあどうするどうする、となる。アステアとロジャースは、大人数で踊ったあと二人だけでしみじみ踊る定型へと進む。こういうダンスは「愛」のシーンなの。ただただうっとりさせる。最初は下の階で踊ってて、心の高潮とともに上の階にのぼり、クルクル回る。この二人で踊った一番ロマンチックなナンバーじゃないか。そしてもじもじしていた婚約者マーガレットとの再会、マーガレットの手紙を読んだアステアが「You don't love me」と喜悦に震えて叫ぶ。一同大笑いになるのもアメリカ映画のいいところ(藤木孝似の指揮者は可哀想すぎる。婚約者のモチーフがあるのだから恋敵はいらなかった。なんかイタリア系をいつも笑いものにしているな)。フランスだったら人生の皮肉を強調したりするとこだが、あっけらかんと元恋人同士が互いを祝福し合う。いいなあ。[映画館(字幕なし「原語」)] 9点(2011-05-01 09:55:14)

3.  噂の娘 《ネタバレ》 『妻よ薔薇のやうに』の年の暮れの作品で、設定もお妾さん絡みでちょっと似ている。ただし娘は姉妹で、和装の姉は同情的、洋装の妹は反発している。それに家業の酒屋の没落が絡む。婿の頑張りも限界、遊んでいるおやじのほうも元気一杯というわけではなく(釣りはいらねえぜ、と言ったものの釣りを受け取ったり)、全体が衰弱していく気分に包まれている。その気分そのものがこの映画の味わいであって、特別モダンな妹に希望を託すわけでもない。酒がマガイモノでだんだん質を落としていくような衰弱感に、映画もひたされている。見合いのあと橋の上をトボトボとやや俯き加減で歩く千葉早智子のあたりに成瀬のトーン。ラストで家庭内の緊張が高まり、妾が店たたんでやってきて、妹が誕生パーティで父と喧嘩し、カットが細かくなり、カメラの向きが変わって、そこで警察=外部が入ってきて、という展開のリズムの妙。向かいの床屋の「次は何になるかねえ」という冷たい言葉でサッと締める厳しさ。何が噂の娘だかよく分からないけど、一番描きたかったのは“姉”の寂しい笑顔だったのだろう。一家を支えて頑張るぞ、って感じじゃなく、家の滅びに殉じてもいいのよ、という微笑み。[映画館(邦画)] 7点(2009-06-24 12:08:17)

4.  右門捕物帖 拾万両秘聞 《ネタバレ》 ああそうか、金田一シリーズの加藤武のルーツは、この志村喬の“あば敬”にあったのかもしれない。ヨシッ、分かった、とひとり合点し、見当違いの人間をしょっぴいていっちゃう、という役柄。志村喬の軽躁さと対照的に、アラカンはずっと大きな動きを見せずにムッツリ考え続け、「伝六、カゴを呼べ」で一気に動き出す。序破急の呼吸。時代劇でヒーローが悪漢を捕らえるときって、眉間にしわをよせ大仰に何かをこらえる表情をするのは、「てめえのような悪漢を含む世界全体を憂えてるんだ」ってポーズなのかなあ。それぐらい悲壮感に満ち満ちた表情になる。それとも「てめえのような汚ねえ野郎とは、仕事だからいやいや関わってるんだ」という軽蔑なのか。半世紀以上たってもテレビ時代劇の松平健あたりにまでつながっている伝統の眉間のしわだ。ドラマとしては、冒頭に刻限を決めた約束があり、ラストで切腹からのぎりぎりの救出があって、整えられている。十万両奪取の動機が複雑な政治的陰謀ではなく、恋のもつれというのがアッケラカンと分かりやすい。芝居小屋は時代劇ではよく背景に使われるが、味わいがあっていい。これでは犯罪で使われたシビレ煙幕と芝居の児雷也の仕掛け煙幕とが絡んでくる趣向で、ドラマの悪にも芝居の悪のようなおおどかな気分が添う。[映画館(邦画)] 6点(2009-05-30 11:58:39)

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