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1. ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉
《ネタバレ》 ウマ娘はゲームもTV版も観てなかったのですが、ネット上の評判が良かったのとちょうどタイミングが合ったので観てみた感じです。
だいぶ前に知人がTV版が流行った頃に「ウマ娘は良いぞ」と勧めてきたことがありました。実際の競馬の競走馬の歴史や設定を踏襲しており競馬が好きな人には熱いという話も聞いてました。個人的認識としてはウマ娘って擬人化してるけど馬なので、馬などの動物と人間というものは別物でどんなに親しく感じても究極的には相容れないものがあり、しかも日本における馬の扱いって馬視点で見ると結構、過酷で極端に偏った状況になっており、ウマ娘が外見が人間(的)なので、人間と思って考えるとものすごい極端な扱いをされた高級奴隷みたいなところもあって、私自身はとても平静に観られないだろうという事で避けてたところがあります。競馬を扱った話としては「風のシルフィード」という大昔の漫画が好きだったりしたこともありました。
日本の馬とは何かについて個人的趣味で色々調べたことがあるんですけど(なぜに)、まず日本では極めて特殊な歪んだ状況にあって、現代だとほぼ2種類しかいないと言われてます。競馬に出てくる(種ですらないごく限られた分類の)「サラブレット」と、北海道の「ばんえい種」です。ヨーロッパなど海外だっともっと多様な種がいるのですが。戦国時代頃に生息していたという在来馬は今ではほぼ絶滅していて戦国時代ドラマの合戦に出てくる馬は現存してないので全て間違っているとか、あるいは「風のシルフィード」を観てると、脚を怪我した馬はその血が引き継ぐに値するものであれば種馬として残る場合もあるけど、さもなければ生きて世話する労力も足りないので殺処分するしかない、というような殺伐としたイメージしかないです(超偏見)。あと近場の馬牧場の馬に乗りに行ったこともあります。メチャ高くて怖かったです。
……という偏った前提知識がありつつ観たのですが、熱血闘争ものとしてメチャクチャレベルが高く熱かったです! 極限を追求するがゆえに常に怪我との背中合わせで、特にサラブレットは競走馬として極限まで特化された馬なので、勝利してもケガで去ってく者がいるし、ライバルがいていつか勝とうと思っても相手はリタイアして未来永劫勝つことはできないことはしばしばある。世間の評判でどんなに実績を積み重ねても、あの馬がもし引退せず走り続けてたら絶対に勝ってただろうと言われ続ける。しかし現実には例え評価は二番手であっても生き延びて走り続けられた幸運な者が現実の1番になる、みたいな極限の勝負の"あや"が描かれて非常に良かったです。バトルものとしては最高に熱く、良かったかな。
一方、「ウマ娘」ってそもそも何なの? というのが一部の面しか描かれないので、そもそもどうやって生まれてきたのかわからないし、この親しげに話してる間柄のウマ娘は血のつながった親子関係とかかもしれないし、そもそも現実には雌の馬って走らないのじゃないのか、にもかかわらず走ってるのは外見女性系ばかりなのは何なのかとか、怪我して走れなくなった馬ってリアルでは生きてないのじゃないかとか、映画中の「走るのが本能なんだ。走らずにはいられない」みたいなのが妙にリアルに馬的・動物的だったりして、すごい気持ち悪いっていうか得も言われぬ違和を覚えたのですが、あの最後になんでか知らないけど突然コンサートを始めるのは何なのだろう(話には聞いてたが)、過酷なレースで息も絶え絶えなのにそこまで酷使するのはいかがなものか、とか思ってしまいました。それまで競争してたりいがみ合ってたのは何だったのかて感じに何事もなかったかのように揃って歌い始めるし。イカれてます(笑)。
そして、エンド曲はあの伝聞で何度も何度も聞かされた「うまぴょい」で、これが世にいううまぴょいという奴か、正真正銘狂ってるなとしみじみ感じました(うまぴょい! うまぴょい!)
そんなところです。[映画館(邦画)] 9点(2024-06-13 10:51:39)《改行有》
2. ヴァチカンのエクソシスト
《ネタバレ》 ラッセル・クロウって「L.A.コンフィデンシャル」や「グラディエーター」とかの肉体派アクション俳優か、「インサイダー」「ビューティフル・マインド」等の演技派かの両極端をやるので本作はどっちやねん? と思いつつ観に行ったんですが、予想通りというかなんというか肉体派のマッチョなエクソシスト(悪魔祓い師)でした。たしかにあんまりなかった方向性かも(香港映画とかだと霊幻道士とかがマッチョな悪魔祓いだったりしますが)。
ホラー演出は割と本格的なおどろおどろしい昔ながらの演出をしていて、「オカルト映画」と呼ばれたような古式ゆかしい凝った設定と舞台立てをしてて、けっこうドキドキさせてくれます。またスプラッターな部分もあるので、そう思って観に行った方がよろしいでしょう(PG12ですし)。
それから昔ながらの悪魔祓い物を意外にも踏襲しており、悪魔が、関わる人の精神的な弱みに付け込んで攻撃してくるんですが、それが登場人物たちのトラウマになってるのが、すごいちゃんとしてて、おおお! って思うんですけど、
「悪魔は人間の精神的な弱みに付け込んでくる」
「はい」
「なので、キミの犯した罪についてたった今から告解をする! 私も告解する!」
(おもむろにお互い告解し合う)
(悪魔祓いの覚悟完了!!!)
みたいな演出をしてくるのでゲラゲラ笑っちゃいました。とてもバカっぽくて良いです(笑)(いいぞもっとやれ)。
あとはラッセルクロウ神父が髭でヴェスパに乗ってくるのが絵的にカッコイイみたいな可愛いみたいないい感じで、相棒になる新米神父もけなげで頑張ってて良いし、なかなか楽しい作品でした(続編に期待したい)。
ちなみに、主人公は実在のエクソシストだそうで、エクソシストについては他にドキュメント映画もあって、実際にそういう組織がヴァチカンにあるそうで、それをもとにしたエンタメ映画ができてきたと思ったらこれだよw って感じでニヤニヤしてしまいました。
あとは、昔の名作オカルト映画のオマージュっぽい場面が多数あって、それもまた観てて楽しい所でした。[映画館(字幕)] 7点(2023-07-19 03:58:41)《改行有》
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