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プロフィール |
コメント数 |
67 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
琴線に触れる映画は人間としてのリアリティが描かれているかどうか。作品として大事なのは哀切さは容易に撮れるが、それが痛切であるかどうか。 |
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1. ウルフ・オブ・ウォールストリート
《ネタバレ》 脚本が素晴らしい。ダレることなく一気に見ることができた。スコセッシは歳を取ってもまだどんどんうまくなっているように感じる。
「ディパーテッド」よりこっちの方が圧倒的に完成度が高いし、単純に面白かった。この後全くテイストの違う「沈黙」も撮っているし。本人も70過ぎても撮るごとに進化していることに充足を感じているのでは?皆さんが言っているように己の欲望に忠実に邁進している人物たちをなんのためらいもなく真っ直ぐに描いているので、本当に清々しい。ただ、ウォール街の人間って本当にあんなにラリッてるの?というのが率直な疑問。個人的にはトンでいるのに必死にカウンタックを運転して家に帰るのがリアリティーがあって面白かった。あれは実話か脚色か?ちょっと思ったのは、この人間の下世話な欲望を余すことなく描いている感じが私淑している今村昌平っぽさを今回は出したかったのかなぁと。[インターネット(字幕)] 9点(2021-08-28 22:00:38)《改行有》
2. ヴィンセントが教えてくれたこと
《ネタバレ》 不良ジジイと少年の心の交流というよくあるフォーマット。二人の関係性の描写は無駄なくよく描けていて、特にビル・マーレイがダメジジイぶりをリアリティたっぷりに好演していて見心地は悪くはない。ただ、このジジイの善人性を出すために認知症の妻のところに足しげく通うという愛妻家エピソードが傷になっている。だったら、なんでそんな愛妻家が売春婦との間に子供まで作る?いや、別に遊ぶだけなら人間だもの、それぐらいの矛盾というかスケベさがあるのは認めるけど、妊娠までさせちゃったら立派な背徳じゃない?そこらへんの設定がかなりイケていない。あと、最後の聖人の発表会も感動させようという安易な演出で非常に作品を安っぽくさせてしまいかなりガッカリ。ここはしんどいけど、ビターなリアリティある締め方にしてもらいたかった。具体案が出せなくて申し訳ないけど。それでもナラティブは丁寧で安定しているので、5.5をおまけして繰り上げで6かな。[インターネット(字幕)] 6点(2021-01-17 21:35:23)
3. ウインド・リバー
《ネタバレ》 雪に閉ざされた先住民居住地の諦念と絶望ぶりがよく描かれています。実話か設定かはわかりませんが主人公が先住民女性と結婚し、娘が同様の悲劇に遭っているというのもリアリティがあります。FBI捜査官を外界の視点、異文化の顕在化として機能させ、かつバディとして事件に絡んでいくのも映画の王道です。最初から最後のヤマ場の銃撃戦、主犯の死亡までも変に盛り上げず淡々と描く一定のナラティブも雪山というロケーションと合致し、非常に引き締まっていて好感が持てます。テーマの先住民女性に対するレイプ被害の告発とサスペンスが程よく調和し、アメリカの陰の現実描写とエンターテイメントを両立させたいい映画だと思います。[インターネット(字幕)] 8点(2020-11-23 22:10:29)
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