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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. タクシードライバー(1976) 《ネタバレ》 冒頭のタクシー会社での面接からわかるよう、トラヴィスという男は世間一般の感覚からいうとかなりズレている。ベッツィを誘った時もそうだったし、シークレットサービスとのやり取りなんてほとんどイカレている。ベトナム帰りで不眠症という設定もそうだが、ロバート・デ・ニーロがこのアウトロー的な役に大いにハマっておりアブナイ雰囲気充分である。このような性格の持ち主が、社会に受け入れられず孤独と疎外感にさいなまれるとなると、常人では理解し難い行動に出るのであろう。オレはこのままでは終らない、何かひとつ大仕事をやってやる…。この映画のように一躍ヒーローに躍り出るか、狂気じみた犯罪者になるかどうかは両刃の剣。つまり何かが引き金となり、ゴミのような連中を拳銃で片っ端から一掃することだってあり得る。普通の感覚の持ち主だと、そんなものは都会の産物なのでしょうがなく、警察や政治家にまかせればよい事だと納得する。ところで、何事も無かったかのようなエンディングシーンからすると、この出来事はあくまでもトラヴィスの願望であり妄想として見てもおもしろい。またスコセッシ監督の夜のニューヨークを演出する、映像と音楽による巧みな雰囲気作りも、この孤独な男のストーリーによく似合っていた。[DVD(字幕)] 8点(2007-08-19 21:07:51) 2. 旅の重さ 「♪ 私は今日まで生きてきました ♪ 私は今日まで生きてみました……」吉田拓郎のこの曲と共に思い出されるのが本作品。家を飛び出した16歳の少女が、旅の途上で様々な体験を経て大人の女に変わっていく姿を描いています。もう30年近く前に一回見ただけなんですが、夏の日射しが照り付ける中、瑞々しいシーンがフラッシュバックされる。白づくめの姿でヒッチハイクをする高橋洋子演じる主人公の姿、秋吉久美子演じる文学少女との語らい、自分を助けてくれた孤独な中年男の姿に父から男を感じとるシーン、そしてラストの主人公の笑顔 …等々。やはりこの映画、鮮烈な印象を放った名作ですよ。8点(2003-11-25 16:25:11) 3. タワーリング・インフェルノ 災害パニック映画の傑作 ! ! 巨費を投じた大スペクタクル映画の名に恥じぬ見事な出来映えは、「ポセイドン・アドベンチャー」に一歩も引けを取らない。冒頭から只ならぬ気配を感じさせる演出はゾクゾクもので、じわじわと大惨事へと向かう展開も申し分なし。そんな中、絶体絶命という状況下での、縦横に繰り広げられる人間ドラマもしっかりと描かれている。もちろん、今見ても色褪せない特撮は迫力十分。安全性を返り見ず、先端技術を競い合う事がいかに悲惨な結果を招くか…。決して絵空事とは思えない見事な大作でした。8点(2003-08-09 17:31:59) 4. 大空港 この映画、古典的な演出がどうにも馴染めず、とくに人間模様を描いている前半は、いい加減にして欲しいくらい退屈だったのを覚えています。ただ、爆弾犯が潜む機内のシーンだけはけっこう緊張感があり、どう展開するか目が離せない。それと当然ながら、タダ乗りお婆ちゃんと、哀愁漂う爆弾犯の夫婦がしっかりと場面をさらっていたのは言うまでもない。7点(2003-07-12 20:47:35) 5. ダーティハリー この当時、綺麗ごとで終らせないニューヒーローの登場には、驚きと共に大変な新鮮味を感じたものです。額の血管をひきつらせ「法の番人くそ喰らえ、オレが裁いてやる」と言わんばかりに、イーストウッド演じる刑事ハリーがマグナム44をぶっ放す様は迫力満点だった。この映画では、連続殺人犯が悪法のせいで釈放されてしまうわけですが、ハリーが法を超えた手段でケリをつけるというラストは痛快そのものだ。しかしなんだか、現在の法を超え独自の正義を行使するアメリカを見せつけられたような気がして、娯楽映画として割り切れないのも事実です。8点(2003-06-14 20:38:34)
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