みんなのシネマレビュー |
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1. タイムマシン(2002) この筋書きに96分は短すぎた。タイムトラベルという使い古されつつも色あせない普遍のテーマを扱ったわりには、要の時の行き来に説得力がない。一つ一つの時代の描かれ方が浅はかで奥行きがなく、想像力を掻き立てない。SFは観る者の想像力を借りて完成する。この作品にはその余地がない。4点(2004-01-02 21:47:57) 2. タイタンズを忘れない アメフトものは、そもそもそのスポーツがよく分からないのでどうしても入り込めない。人間ドラマとしてはごくごく正しいかたちで感動を呼ぶ。6点(2003-12-30 18:42:24) 3. タイタニック(1997) 長い映画だが飽きさせないという点では評価できると思う。見せ場もいろいろあって、楽しめる。 でも、ラブストーリーとしてどうかというと、主人公二人の短絡さは純粋な感動を呼ぶには幼稚すぎる気がした。大人はこれを見ても泣けないんじゃないかなあ? とはいえ、若気の至りってところから脱しきれないのも、そうだからこそ、おばあちゃんの思い出話っていうのがいい収まりどころなのかもしれない。 ラブストーリーとしては余計なものがいっぱいありすぎて、所詮といってはなんだが、ハリウッドの「これ見よがし映画」。キャシー・ベイツとか、いらんだろ?と思う。人物の役割や描き方のバランスが悪いというか。もっと群像劇的にドラマを描けば、「名作」って呼べたかもしれないなあ。7点(2003-12-01 16:06:01)《改行有》 4. ダイヤルMを廻せ! 《ネタバレ》 最初にネタを明かしてしまうかのような展開に、おやと思ったが、完全犯罪のちょっとしたきっかけの綻び方を仕掛ける犯人の視点から観察していけるところに面白みがある。このウキウキとする感覚は、映画を観る感覚の中では極上のモノ。 細部に至るまでよく練られており、映画はこうでなくては、と思わせてくれる。10点(2003-11-25 11:31:45)《改行有》 5. 第三の男 往年の名作の一つ。舞台はウィーン。 友人を頼ってやって来たアメリカ人小説家。しかし友人は事故で死んでしまった直後だと聞かされる。それは本当に事故なのか?調べていくうちに、不審な事実が見えてくる。友人が事故に遭ったとき、そこには医者と親友、そしてもう一人誰かがいた。 第3の男は誰かをめぐるミステリー。 よくできたプロット。切ない恋の顛末。ラストシーンは有名。8点(2003-11-22 16:31:56)《改行有》 6. タクシードライバー(1976) 70年代の映画って、どうして、あんなに悲痛なんだろう・・・。迷子のような映画だ。 ラストは○なのか×なのか、よく分からなかった。魯迅の「狂人日記」の読後感のよう。5点(2003-11-22 16:26:42)《改行有》 7. ダンス・ウィズ・ウルブズ ケビン・コスナー主演監督のアカデミー受賞作。 開拓時代アメリカを舞台として、イギリス系兵士のネイティブ・アメリカンとの交流を描く。 ビデオ2本組の長い映画だが、あきずに惹きつけられる。 個人的に、ここで終わって欲しいな・・・というところでエンディングを迎えたので、よかった。6点(2003-11-22 15:48:09)《改行有》 8. ダンサー・イン・ザ・ダーク 映画館で本気で泣いた映画。悲しい映画だから泣いたのではない。 ストーリーに泣いたのでもない。もう、なかば反射的に涙が溢れてくる映画だった。 ミュージカルシーンになると涙があふれる。 ハンドカメラの色褪せたブレる画像が、発色のいいカラーになって、クレーンやヘリを駆使した、壮大な映像になった瞬間、涙があふれる。 ビョークの伸びやかな歌声と、リズミカルなステップと、幸福の絶頂にあるような笑顔。 つらい現実の世界を、自由な想像力で、美しく変えてしまうチカラ。それでも容赦なくどこまでも救いのない現実。空想。現実。空想。現実。空想。 空想のまま死ねたから、それでいい。ショーの幕は下りるけれど、そのまま終わるなら、それでその人生は完結。他人から見たら憐れでも、心の中はきっと幸せ。 現実を、どこまでも現実として捉えなければならないシビアさ。それでも現実を笑い飛ばし、捉え方次第で幸せを作り出すのは、他ならない自分自身の心。 この両方が生きるチカラだと、そう震えないではいられない大・大・感動作。10点(2003-11-22 14:56:28)(良:3票) 《改行有》
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