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1. 太陽に灼かれて
《ネタバレ》 緑美しいロシアの田園地帯の風景とは裏腹に、物語は徐々に重苦しさを増し、救いのないラストへと進んでいく。ミハルコフ監督自身が主演し、監督の実の末娘も現実と同じ娘役で出演しているが、まさに天才子役というべき素晴らしさ。その純真無垢で天使のような存在が、逆に二人の男の悲しさを際立たせている。ミーシャが、昔話の形を借りて過去を語るシーンと、最後に自殺するシーンに登場する小さな太陽は、秘密警察となった彼の心に残された真実や愛の象徴だろうか?哀しげなテーマ曲が耳について離れない傑作。やや叙情に流され気味なことと、前半が若干冗長なことが残念。6点(2004-03-14 11:46:28)(良:1票)
2. 大学は出たけれど(1929)
確か元々は70分ほどの映画だったはずだが、現存しているのはこの12分のショートバージョンのみ。しかし、わずか12分で物語がしっかり完結しているのがスゴイ。枝葉を削ぎ落とした結果、図らずも俳句のような作品として成立している。戦前の小津作品はフィルムが存在しないもの多々あるから、残っているだけでもありがたいか。点数はやっぱり、右へ倣えと言うことで・・・6点(2004-03-13 18:43:02)
3. タイタニック(1997)
「それほどスゴイのなら」と当時劇場で見たが、周りからすすり泣きが聞こえてくるほどに、気持ちが冷めていったことを覚えている。おとぎ話のラブストーリーで泣くことなどできないほど、大人になってしまったということか。ストーリーは至ってシンプルだが、歌ったり踊ったり叫んだりと、演出が過剰すぎて白けてしまう。大声で怒鳴れば伝わるという発想の貧困さ。ニューシネマなどまるでなかったことになっているハリウッドそのものだ。コストとCG技術がふんだんに投入されているのは分かるが、肝心の演技がマズくてお人形さんのメロドラマにしか見えない。無意味な長時間上映で大作感を煽って元を取る手法で、アカデミー・マーケティング賞を受賞、ってか。3点(2004-02-22 22:57:02)(笑:1票) (良:1票)
4. 大脱走
文句なく楽しめる作品。であると同時に、史実をベースにしているがゆえか、単純な勧善懲悪に堕していないところが見事。痛快ではなく、哀感ある余韻がいい。英国では、テーマ曲がサッカー・イングランド代表のチャント(応援歌)の定番になっている理由も分かる。ドイツが敵で、男らしさが満載で、でもちょっと自虐的だからね。7点(2004-02-21 04:12:16)
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