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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 懲役十八年 すっげえタイトルだなあ。任侠もの全盛の60年代はこういうタイトルが集客力につながったのかもしんないけど、今このタイトルを観て「わあ、面白そう!」と思う人がどのくらいいるのか・・・かく言うワタクシも「監督:加藤泰、脚本:笠原和夫」の名前がなかったら、多分一生観なかったんじゃないか、と思う。で、結論から言うと、そんな期待を裏切らない、面白い作品でした。良い意味で粘っこい加藤演出と、昭和初期~戦後の熱~い人間模様を描かせたら右に出る者のない笠原の脚本(・・・今、←これ書いてて思ったけど、二人の作品を大して観ていないくせに、こんなエラそうな事書いて良いのか、俺?)がガッチリタッグを組んで、自らの戦争責任を償いとして遺族の為に非合法行為にまで手を染めた男の姿を骨太に描いております。ただ、ちょっと残念なのは、前半のテンションの高さに比べて中盤ちょっと中だるみしてしまう所と、主演の安藤昇の台詞が、ちょっとたどたどしく聞こえてしまう所。そんでもやっぱし、戦後の昭和を(感傷ではなく)振り返るという意味でも、今観る価値のある一本だと思います。せめて「ショーシャンク」を観た人の1/100でも良いから、観ないかなあ。8点(2004-07-05 22:25:09) 2. 血と砂(1965) 反戦映画でありながら、同時にアナ-キーで躍動感溢れる娯楽活劇!あのラストには泣かされました。8点(2004-03-02 16:32:03) 3. チェブラーシカ(1969) <ある日の日記より>《○月×日》・・・また自転車を盗まれた。前の奴を盗られて買い換えてから、まだ十日足らずなのに・・・。犯人に対する怒りで体中が燃えるようだ。まるで「デビルマン」の、人類の残虐性を目の当たりにした時の不動明のような気持ちだ。心の中ではブランキー・ジェット・シティの「☆☆☆☆☆☆☆」がヘヴィーローテーションだ。いかん、このままの気持ちで街中を歩いたら、何をしでかすか分からない。こういう時は映画でも観て気分を紛らわせるのが一番。しかしハリウッド映画はいけない。最近のハリウッド作品は無駄に人を殺しすぎる。「マーズアタック!」も嫌いではないが、こういう気分の時に観る映画ではない。そもそも「狂気」を娯楽として消費できるのは、自分が狂気に取り憑かれていない時だけなのだ。・・・そうだ「チェブラーシカ」を観よう。裏切りと密告と官僚主義が跋扈していた旧ソ連で、なおも人間の善性を信じた男ロマン・カチャーノフが作った映画だ。きっと今の、人間不信の気持ちでいっぱいになったこの気持ちを浄化してくれるだろう・・・・・・「チェブラーシカ」に登場する人物に、一人として悪人はいない。ただ、それぞれが孤独を抱えている。チェブラーシカは自分が何者かもわからないまま見知らぬ土地に放り出されるし、ワニのゲーナは寂しさのあまり友達募集の広告を出す。そうして出会った彼らは寄り添いながら、自分の孤独を埋めていく。そう、あの意地悪な老婆シャパクリクでさえ、悪事を働くのは、ただ人に構って欲しいが故なのだ・・・・・・観終わると、知らぬうちに涙が溢れていた。そうだ、きっと自転車を盗んだ人も、ただちょっと寂しかっただけなのだ。もう少しだけ、人類の未来を信じてみよう。そして、次に自転車を買う時は、丈夫な鍵をつけよう。8点(2003-12-06 15:36:38)(笑:1票) (良:8票) 4. 地下鉄のザジ お洒落なナンセンスコメディーですね。ちょっとマルクス兄弟のノリに似てるかな。舞台出身のマルクス兄弟が「体を張ったギャグ」だったのに対し、こっちは映画的手法(編集とか)を使って監督がイタズラを楽しんでる感じ。最初と最後の電車からの線路のシーン(と流れてる音楽)が好きです。6点(2004-02-01 19:50:36)(良:1票)
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