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1. チ・ン・ピ・ラ(1984)
《ネタバレ》 チンピラを題材にした、チンピラのような映画。
要するに中身がないってことだが、統一という点で語るならば、
結構な芸の技である。
この映画を語るには2つのポイントがある。
前の年、「竜二」という傑作を撮った川島監督が同じような映画を撮れなかったという点。
もう一つは、日本映画が面白くないと評判だったこの頃、どんでん返しというテクニックででも
面白く観せようとした映画界の苦しみがあった点。
この2点から、このような奇妙な後味の娯楽作品が出来てしまったのだ。
この後、アイドルものを撮ったりして、川島監督の煩悶が続くことになる。
かなり苦しまれたのではないだろうかと思います。[DVD(邦画)] 7点(2019-05-08 00:38:04)《改行有》
2. 誓い
《ネタバレ》 最初「炎のランナー」の後日譚みたいな作品があれば、このような映画になるのかなぁと思って観ていた。この映画では戦場には確実に無謀だと分かっていて、指示を出す冷酷な上司がいる。あんなのがいるから、無茶苦茶になる。自分を鍛え磨いたような青年が犬死にする。彼だけじゃなく、すべての兵士にいろんな人生があるのだろうけど。あと少し伝令が早ければ、と思い、あのラストシーンの静止映像に思わず、あ~!と叫んでしまう。山田洋次が時代劇創っていた時、銃というのは、努力して自分を磨いた人間とか関係なしにあっさり殺してしまう武器だ、というのを雑誌に書いてあったのを読んだが、本当にそうだ。ピーターウィアーも好きな監督の一人。メッセージがはっきりしている。それにしても彼は何故、最近、新作映画を創らないのでしょう?残念だ。[DVD(字幕)] 8点(2010-03-30 11:48:37)
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