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1. 地下室のメロディー
《ネタバレ》 2023/10/17 NHK-BSで放映 録画して見ました。
この映画を見るのはおおよそ10回くらい。最初はTVの洋画劇場で。8年くらい前、福井の映画館で特別上映されて初めてスクリーンで見た。
改めて見たが、うーん。古いとは感じなかったなぁ。ともかくもカンヌのきらびやかさ。それがとても目立つし、ドロンがダクトを這いずり回る。網になっていて、下のカジノで金持ちが遊んでいるのを同時にカットに入れるのは、庶民の金へのあがきを示しているのかな?
この映画で対比的なのは、モーリス・ビロー演じる義理の兄のルイ。まっとうな人が犯罪に巻き込まれて悩むが、仕事としてはきっちりする。そこが面白い。
ギャバンは強引であるが冷静。それに引きずられるルイ。フランシス(ドロン)は確実に仕事をこなす。
昔ね、当時の彼女とこの映画のビデオを見た。「あんた、この女ええと思う?」踊り子さんのカルラ・マルリエさんを指さす。
「いいやー。そんなにいいとは思わん」そう言う痴話げんかっぽい会話を思い出した。
「フランシスは楽屋に入れれば誰でもええんよ」「あんたもそうちゃうん」「そんなことないて」、、、てな具合
だが、あの踊り子さんにはやっぱり未練があるんだろう。有名人の座るテーブルの側にノコノコ出てしまって写真に写ってしまう。そこから、歯車が狂い出す。
プールでのシーン。ミシェル・マーニュの音楽が実に効果的。まあ、最初のタイトルバックからしてかっこよすぎる。
1963年の作品とは思えない。誰かリメイクした?
プール。意味ありげにうろちょろする警察・カジノ・マスコミ関係者。彼らの動きと音楽が上手くコラージューしてる。
そして、ギャバンがほとんど動かない。観客は動かないギャバンにどうしても視線が集まる。
それが横の対比。で、下から現ナマがふわりふわりと、、、くーーー! これはかっこいい。こんなシャシンを取りたいと誰もが思う。
「御金蔵破り」を作りたくなった日本映画人の思いがよくわかるね。
んで、60超えて判る。ヴィヴィアーヌ・ロマンス姐御。ムショから出てこんな妖艶な古女房いたら、俺ならガマンでけへん。
ま、そっちの頑張りでは無いからなのね。
反対に初期計画者のサウナのオーナーは、体がもうだめなんでしょうね。年越えればそっちに意識行くわ。
ま、しばらく何回も見る。名画や。[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-10-17 21:37:50)《改行有》
2. 地球の静止する日
《ネタバレ》 NHK-BSで鑑賞
高校生の頃、名画座での3本上映の中で見た。大学生でSF映画大会のオールナイトでも見たなぁ。
それ以来の鑑賞。
「クラトゥ・バラダ・ニクトゥ」このセリフだけは、未だに覚えていたのが自分でも驚き。
内容について色々声が出ていますが、この映画が製作された1951年は、朝鮮戦争が勃発した次の年。
数年後米軍総司令官は核兵器の使用を(しかも20数発)大統領に進言して失脚した。
大戦が終わってから6年で、大統領秘書官が「悪意を持った国が、」とあり、海外政府からの返信通信で「モスクワからは、参加拒否」と、おもっきり敵視しているね。
映画界ではこの数年後赤狩りが吹き荒れる。
そういう時代に、あの演説。監督や脚本家が言いたかったことは、ここにあるという事だよね。
原作では、本当はロボットが主人で「人間ポイ」のはスポークスマン(あえて言えば、コミュニケーション用の人型インターフェイス)でしか無かった と言うのがオチ
映画でのクラトゥとゴートとの関係も、クラトゥの最後の演説にあるように「警察組織として、ロボットを作った」とある。
現代的に解釈すれば、人口知能をシステム化して、法律順守システム&警察力(軍事力)を作り上げたと。
別の映画の「スカイネット」を思い出すが、1951年のAIはまだ「以前の主人に」従順だ。
演説の後の各国「博士たち」の表情が実に微妙。
どういう解釈すればいいのか? この映画が心に残るか、クソ映画かは、頃ラストの人々の表情の解釈の差だと。思います。
特撮もセットもちゃっちいけれど、センス・オブ・ワンダーの息吹は強く感じる映画。
60年以上前の、異星人の説教が未だに耳に残るのは人類が進化していない証拠かな。
SF映画 としては説教臭いけど見ておくべき映画でしょうね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-02-06 00:12:09)(良:1票) 《改行有》
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