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1. 地球が静止する日
ここでリメイク版という事を知りました。どうりでなあ~;オリジナルは評価が高いみたいですね。他のリメイクもそうなんですが、どうして過去の名作を今作ると下がってしまう事が多いんだろう?昔は今より「映画」は「芸術」として創られていたのかな~。今って映画に「娯楽性」を求める事が多くなってきて、創る側もそれを意識した作り方をしている。「観客を飽きさせない為に」とか「流行をとりいれる」とか。受け入れやすく作ることは大切だけど、あまりやりすぎると「媚」になってしまう。昔は「テーマ性」が需要だったからそれを重視して作られているのかも。それを今の映画人がやろうとしても、創り方がわからないのかもしれない。これって結構深刻な問題なんじゃないだろうか?
不思議なのはラストですね。ほかのレビューさんも指摘されていましたが「地球が静止」した方が希望を感じるという…この部分を制作側がテーマとして絞っていれば良作になりえたかも…(いや、どうかな?分かんないか;)[地上波(吹替)] 4点(2011-06-19 22:48:03)《改行有》
2. チェンジリング(2008)
《ネタバレ》 学生時に心理学をかじった身としては、元が実話という現実感が肌で感じられて恐ろしかったです。(スタンフォード監獄実験=普通の大学生を「囚人役」「看守役」に分けると後者が前者を虐待し始める。ミルグラム(アイヒマン)実験と同じく超有名な心理実験。wikiにも載っています)羞恥心が欠如した権力者や、罰が与えられないと分った人間は、際限なく残酷になれる。描かれていませんでしたが、偽ウォルターに対し警察の脅迫洗脳があった事や(彼の無表情は戦渦で感情を失った子供のそれと重なる。母親の姿を見てホッとして初めて言いたい事が言えたのだろう)精神病院の『電気治療』において死亡した人がいても「病死」とされて闇に葬られただろう、などが察せられてゾッとしました。絶望的な状況の中で真実を主張し、戦い続けた母親の強さを尊敬します。彼女の崇高さは皆にとっても「希望」だったように思います。だからこそ、多くの賛同者や協力者を得られたのでしょう。牧師さんが普通に良い人で良かった。しかし、彼女は最後まで希望を追い続けても叶えられなかった。彼女の望みは警察の腐敗を暴く事でも、犯人を死刑にする事でもなく、息子を取り戻したかったのに…諦めた方が楽だろうに、希望を持ち続けた彼女は本当の意味で強い人間なのでしょう。少なくとも信じている間はウォルターは生きている。私も、ウォルターはどこかで生きていた、のだと思いたいです。
見事な脚本と演出があったとはいえ、AJの深みのある演技には驚きました。迫力あるシーンや言葉でなく、普通の動作で「心の強さ」を表現できる程とは思っていなかったです。ナイスバディで拳銃ぶっ放す姿しか知らなかったので;反省ですわ;[DVD(字幕)] 8点(2009-09-28 10:50:14)(良:2票) 《改行有》
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