|
1. 劔岳 点の記
没入するとまではいかなくとも、それなりに引き込まれながら見て、悪い印象はないんだけれども……。自分が果たして「映画」の魅力に引き込まれていたのか、剣岳をどのように攻略するのかという興味に引き込まれていたのか、判じかねる辺りにこの映画の弱さを感じる。
ハレの料理だったかケの料理だったか、ということであれば、ちゃんとハレの料理としてできていると思う。良い素材を、丁寧に調理したと思う。ただ「よくできた精進懐石」みたいな感じで、それなりに美味しく食べたのだけど、食後にどうも釈然としない印象が残る。「でも食べたいのはこれじゃなかった」と。信仰の山としての側面も重要なわけで、それはそれで良いのだろうけど、映画としてはひと味、脂分がほしかった。これならなにも豪華俳優陣を揃えて映画にせずとも、NHKのドキュメンタリースペシャルでも良かったではないかと。[地上波(邦画)] 5点(2015-09-26 00:38:07)《改行有》
2. 月のひつじ
しみじみ、オーストラリア人が作ったんだなあと思える、どこか呑気で素朴な映画。世界的大事業に参加していると浮かれまくる、小さなの街の人達や、どこか緊張感に欠けるアンテナ施設の職員達の描写が、まさにオーストラリア!って感じで実にほのぼの出来る。まあ内容が、アポロの月面着陸を「中継」するというだけなので、みんな当事者でありながら傍観者、というのがこの独特の雰囲気を作り出してたんだろう。アポロの月面着陸を余すところなく見られるという所と、久々にバリバリのオージー訛りの英語を聞けたということで、なかなか満足できました。7点(2004-08-22 14:40:59)
3. 椿三十郎(1962)
自分がミフネ狂いになる決定打となった作品。優しく、不精で、女に弱く、鯉口きったらメチャクチャ強い。彼以上のヒーローがいるだろうか。どことなくコメディタッチの流れの末には、あまりにも有名な壮絶なラスト。このコントラストが凄まじい。屋敷の流れに椿を流すシーンも、白黒ながら鮮やかな色を感じさせる、見事な撮り方。時代劇で今後これ以上の作品は絶対に作れない。だってもうミフネはいないから。10点(2002-08-02 21:28:15)
0 | 3 | 1.02% |
|
1 | 6 | 2.03% |
|
2 | 9 | 3.05% |
|
3 | 21 | 7.12% |
|
4 | 26 | 8.81% |
|
5 | 37 | 12.54% |
|
6 | 38 | 12.88% |
|
7 | 57 | 19.32% |
|
8 | 55 | 18.64% |
|
9 | 29 | 9.83% |
|
10 | 14 | 4.75% |
|
|
|