みんなのシネマレビュー |
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1. デッドコースター つぎ絶対この人死ぬ、ほら、ほら、死ぬ、死ぬって、えっ?、オイオイオイ、おうわっ!、グシャッ、ウッソー!、オエーッ!!!。で全てをくくれる定番型ホラーの新種。 所詮画面の向こうの絵空事、血しぶきや肉片に悲鳴を上げながら楽しんだモンの勝ち。 見終わって全く何も残らない薄さも良かった。[DVD(吹替)] 5点(2006-03-16 16:18:30)(良:1票) 2. デビルマン どこにもつかまりどころが無く崩壊しながら落ちていくストーリーに、かろうじてつかんだ見覚えのあるワラは、その場でスカスカと抜け落ちてしまう安い「カメオ」ワラで、何であんなにカメオがいるのか全く意味が分かりません。 広い人脈を自慢したかったんでしょうか。 レンタル半額デーにネタとして見るには充分堪能できるヒドサですが、劇場でガチで観たらかなりキツイでしょう。 「誰一人ウマイ人がイナイという点でバランスが取れてどうする。」と、突っ込みたくもなりますが、「一生懸命やってコレならば、まあしょうがないか。」というあきらめにも似た感覚が正直な所です。 ワーストランキングの上位作品に共通して観られる異次元空間への入り口はこの作品にもいくつも開いているようです。 私は明のメイクとポーズで落ちました。[DVD(字幕)] 1点(2005-07-16 17:56:56) 3. 天空の城ラピュタ 《ネタバレ》 物語の大半を占める少年と少女の手に汗握る冒険活劇も見所充分なのは言わずもがなだが、終盤が特にこの作品の傑作性を決定づけているように思う。 人類の英知の粋を極めた堅牢なラピュタの機関部に、長い年月をかけて喰い込み張り巡らされた無数の木の根が強烈に印象に残る。 聖書の一節に準えたラピュタのテクノロジーの高さも圧倒的だが、それをも飲み込み、砕かれてもなお、静かに天高く舞い上がっていく飛行石を抱えた大樹。 それまでの大スペクタクルが、まるで何事も無かったかのように静かである。 足かせを取り払い、あるべき姿に戻ったラピュタはいったい何処へ行くのか。・・平穏な日々を求めて再び大地に根を張るのか、そのまま天空から人類の業の深さを眺めてすごすのか、新たな可能性を求めて無限の宇宙に飛び立つのか。 ・・さまざまな想像が駆け巡る、余韻の残る、宮崎作品を貫く深く大きなテーマが見事に昇華された、素晴らしいラストではないかと思う。[DVD(字幕)] 10点(2005-05-13 16:50:00) 4. デイ・アフター・トゥモロー 《ネタバレ》 この作品、「たとえ今日を生き延びたとしても明後日は生きられるかどうか分からない。」という超絶望的なシチュエーションをリアルでダイナミックな映像で活写しているわりには、そこから漂ってくる印象が何故かのん気で楽しげなのが頂けない。 クレージーキャッツの「スーダラ節」が聞こえてきました。 迫りくる大津波をキャーキャー言いながらかわし、図書館で、見たことも無いような豪華本を燃やしながらバーベキューのひとつもやりたくなってしまう。 -100度の冷気が街を一瞬で凍らせるあたりは、不届きにも「一度は見てみたい。」などと思ってしまった。 それもひとえにエメリッヒの警鐘の鳴らし方に問題があると見た。 頭の中にあるイメージの全てを映像化できる喜びが鐘の音に乗ってしまい、事の深刻さや恐怖感を画面にしみこませるのを忘れてしまった感じ。結果、凍りついた摩天楼の美しさばかりが印象に残ってしまった。 この映画をエアコンのガンガン効いた劇場で上映する矛盾など色々考え始めたらきりが無いが、今も南極の氷がどんどん溶け出している現実を踏まえた上でこのパニック映画を楽しむぶんにはまあ健全な娯楽といっていいとは思います。 個人的には電気をこまめに消すとかごみの分別をするとか細かいことをちまちまとしながら、手遅れにならないことを祈るしか出来ないんだけど。 んー現実の方がはるかに怖い、そのうち何とかなりゃしない、考えるだけでゾッとします。6点(2004-10-23 23:26:16)(良:1票) 5. ティアーズ・オブ・ザ・サン 確かにダイ・ハードの要素はあったね、行動の運とタイミングがもの凄く悪かったもの。医師を連れてさっさと帰ればいいのに村の上なんか飛んじゃうから見なくていいもの見ちゃって人道主義に火が付いちゃって、いばらの道をうんとこしょって感じでしょ。後は付いた火にマキをくべて火を大きくするためだけの描写の連続。そして任務と正義のはざまのやりきれない兵士の想いをややウェットぎみな戦闘シーンで見せてうるっとさせる。戦場舞台にした娯楽映画として見た。モニカの胸の開き具合もちょっとした娯楽だったし。戦争については、まあ、他の映画で考えよ。5点(2004-05-21 00:41:52) 6. デッドマン・ウォーキング 死刑を望む被害者側の親族、受け入れる加害者側の親族、そしてその当事者と、命の尊厳の名の元に当事者を擁護する者それぞれの中には、現実的にはもっと凄まじい痛みや苦しみや心の葛藤があるはずだと思った。 ラストの被害者側の親族のとった行動も分からなくはないが、実際はもっとシビアだろう。 この手の作品は淡々とした静けさと、想像を絶する壮絶さの両極端を描ききってこそ観る者を動かす傑作となりうると思うが、そのどちらにも届いていなかった。 スーザン・サランドンはいつもの敏腕弁護士役の油っけをそぎ落とし、静かな尼僧侶役をうまく演じていた。6点(2004-02-09 12:57:19) 7. 転校生(1982) 大人の世界と思春期を迎えた少年少女の世界の間に「見えない壁」を作ることによって、二人の間に起こっている重大な出来事を「甘酸っぱいファンタジー」で、囲いきり、二人の主人公と鑑賞する者の間で物語の中心を担う「秘密」を共有することが出来たのが、この作品を成功に導いた大きなポイントの一つだと思う。 そしてカメラはその二人だけの世界にそっと降りて行き、尾美、小林の熱演と、叙情性ある尾道の景色とを絡めて丹念に描くことにより、淡いラブストーリーは見るものを引き込む説得力と、強いオリジナリティーを持つことになった。 やがて二人のファンタジーは終焉を向かえ、カメラもそっと現実の世界に戻る。 そしてちょっぴり成長した二人の感動的なラストシーンは、この作品の「傑作性」を決定的なものにした。 いつまでも心に残る甘酸っぱい青春を描いた名作だ。9点(2004-01-01 18:21:35)
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