みんなのシネマレビュー |
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1. デス・プルーフ in グラインドハウス 《ネタバレ》 暴力を鋭利にスタイリッシュに描くことに関しては東の北野武、西のタランティーノと勝手に思っているのですが、今作もタランティーノスタイルそのままの、人間の持つ動物的な衝動や劣情を刺激する、音楽(選曲のセンスが抜群)とエロスと血と暴力が満載でした。 前半はこれでもかと言うほど退屈なトークシーンが延々と続きますが、ある時点で一転、凄まじいバイオレンスが始まります。タランティーノはこの緩急の付け方が全く天才的に上手いと思います。それは全体の構成でも、各シーケンスのアクションでもそうです。 本作は女性が主役でもありますが、キャスティングが絶妙で、どの女優もそれ程の美女ということはいのに、人物造形が大変リアルで生々しく、安物の香水や体臭が臭ってきそうな程のある種独特な色気を感じさせます。 もうひとつこれでもかと力が入りまくったのはカーチェイス。CGに逃げない(多分使ってないと思いますが)肉弾バトルに手に汗握りました。おそらく映画史に残るカーチェイスシーンになるでしょう。 ただ、自分の生のエネルギーが衰えてきたからか、遠慮のないバイオレンスに次ぐバイオレンスには少しぐったりしてしまいました。この人は映画狂、映画オタクで、血に飢えているわけでもないと思うのだが、この映画からほとばしる暴力的パッションの源は何なのだろうと時々思います。 この作品、タランティーノの作風を知らない女性とのデートにこの映画を選ぶのは慎重になったほうがいいかもしれません。自分が観に行ったときも何組かカップルが来ていましたが、どうだったのかなあ。その他、血と暴力が苦手な人、興奮しやすくて自分の感情をコントロール出来ない人(笑)にもお勧めできません。帰り道、車の運転が乱暴になります(笑)。[映画館(字幕)] 7点(2007-09-09 19:27:40)(良:1票) 《改行有》 2. ディパーテッド 本作が「インファナルアフェア」のリメイクだと言うことは知っていましたが、「インファナルアフェア」自体も観たことが無く、ストーリーも殆ど知らないままの鑑賞でした。この物語を最初にひねり出した人は天才ですね。よくここまで入り乱れた筋を考えたものだと観ながら感心しきりでした。ハリウッドドリームチームのような豪華キャストはやはりスコセッシの人望のなせる技なのか、ディカプリオは言うまでもなく天性を感じさせるものがありますし、特にジャック・ニコルソンのあのふてぶてしい存在感はまさに名人芸。「アバウト・シュミット」でのくたびれた初老の紳士と同一人物だとはとても思えません。大した役者、まさにスターです。 ただし、これが名匠スコセッシが映画化するにふさわしい作品なのかというと、ちょっと疑問ですね。いまだに「タクシー・ドライバー」の印象で見ているからかも知れませんが、彼にはもっと内省的で観客を挑発するような尖った作品をつくってもらいたい。 他の娯楽映画職人監督がつくったというのなら8点ですが、名匠スコセッシですから、ちょっと厳しめに7点を献上させていただきます。[DVD(吹替)] 7点(2007-06-20 16:00:32)《改行有》 3. 電車男 《ネタバレ》 2ちゃんねるに限らず、このサイトでも、モニタの向こう側、ネットワークの彼方には色々な人たちがいて、それぞれがそれぞれの人生を生きてるんですね。今までぼんやりと考えていたことが「電車男」の映像の中にユーモラスに、時に切なく描かれていました。非常に短い制作期間で仕上げたとは思えないほど脚本も演出も丁寧で、製作者には拍手を送りたい気持ちです。 何よりも主演の山田孝之のちょっとデフォルメしたヲタクぶりから、戸惑い苦しみながらもエルメスにぶつかっていく演技が素晴らしい。いや、演技という表現を使いたくないほど電車男に、22歳の心優しく傷つきやすい青年になりきっていました。 2ちゃんねるでリアルタイムで電車男に接していた人や、出版された本を読んだ人には違和感を感じる人もいるかもしれませんが、ひとつの恋愛映画としてうまく昇華されていると思います。 他の作品評でも言っているのですが、エンドロールの向こう側に登場人物が生き続けていて、彼らのその後の人生の幸せを願ってしまうような映画が自分にとってのベストな映画なのですが、この作品はまさにそうです。電車とエルメス、辛い思い出を紙飛行機にして飛ばした看護師りか、電車がきっかけで夫婦の間にちょっとした潤いと会話が戻った夫婦、勇気を出して外の世界への一歩を踏み出したヒッキーの青年。みんなに幸せになって欲しい。もちろん現実には色々あるだろうけど・・・ そうそう、劇場で隣に座っていた毒男風のおにいちゃんがラストシーンで嗚咽を抑えられなくなっていました。自分ももらい泣きしそうでした・・・・゚・(ノД`)・゚・ <<追記>> 自分が高得点をつけてる恋愛映画にひとつの傾向があることに気付きました。 ・主人公がダメ人間であること ・ヒロインが母性を感じさせ、心が広く、ダメ人間の主人公を受け入れてくれること 「パンチ・ドランク・ラブ」 「バッファロー'66」 「電車男」 「サイドウェイ」[映画館(字幕)] 9点(2005-06-07 00:06:40)(良:2票) 《改行有》 4. ディボース・ショウ コーエン兄弟の作品なので期待しまくりでした。しかしマリリンという女性、そんなに魅力的かなあ。マッシーがなぜそこまで入れ込むのか自分には良くわからなかった。5点(2004-11-03 16:24:00) 5. デイ・アフター・トゥモロー CGの技術はここまで進歩したのかとひたすら感心させられた作品。特に水の表現はもう文句のつけようも無い位素晴らしい。どのシーンもたっぷりと予算をつぎ込んで、スペクタクルな演出も手馴れたもの。邦画に関わる人が見たらさぞかし羨ましいだろう。劇場の大画面で見れなかったことが悔やまれる。しかし人間模様は無難なハリウッドスタイル。どこかで見たような父と子の絆、息子が密かに思いを寄せる女の子とのからみ。インテリな黒人少年。などなど。このあたりをもう少し丹念に描いてくれていたら後世に残る作品になったと思うが、エメリッヒ作品の中では良く出来ているのではないかと。彼も進歩しているのだなw7点(2004-10-13 00:11:04) 6. テルマ&ルイーズ んー、彼女達が事件をきっかけに鬱屈した日常から開放されていくという筋立てはわかるが、あまりに行き当たりばったりに思えて感情移入し切れなかった。なので、最後に崖から飛び出してしまうのも、「なぜ?」と思ってしまう。そしてカイテル演じるデカがなぜ彼女達に同情的なのかも、説明不足だったように思う。5点(2004-02-20 22:14:14) 7. デトロイト・ロック・シティ 最初から最後までテンション高すぎ!爽快感はあったけど、話の展開がご都合主義的でちょっと冷めてしまった。まあ、勢いで観る映画だね。アメリカだと映画館でみんな大騒ぎしながら観るんだろうな。そうしたら楽しいかも。6点(2003-12-24 23:23:43) 8. 地球へ・・・ おそらくこの作品だったと思うんだけど、監督が実写のひとなんで、アニメ製作に当たって必ず光源を決めて、影の方向を統一させたとか。子供心にへえと思った記憶が。それ以外は憶えてない・・・。原作本は持ってます。6点(2003-12-13 23:43:26) 9. 天国から来たチャンピオン 人間は死後魂のみ生き続けるのでしょうか。どうもこういうテーマに惹きつけられてしまうのです。いえ、無宗教なんですが。9点(2003-12-12 13:19:12) 10. 天空の城ラピュタ どのキャラも時々臭いセリフを言うのが萎えるけど、ツボをおさえたおもしろい映画だと思います。宮崎氏はメカを重量感たっぷりに描くのがほんとうまいですね。9点(2003-12-12 13:18:47) 11. 転校生(1982) この映画を観た時は登場人物とほぼ同世代でした。その頃観れてよかった。9点(2003-12-12 13:18:32) 12. デルス・ウザーラ ビデオで観たんですが、これは劇場で観たかったなあ。アップが殆どないので、うちのぼろいテレビじゃ表情が良く見えなかった。8点(2003-12-12 13:18:12) 13. デュエリスト/決闘者 DVDのコメンタリーでスコット監督が言ってましたが、とにかく時間も制作費もなくて、でも無いなりに色々工夫しながら撮ったそうです。レンブラントの絵画のような柔らかいライティング、素晴らしいです。9点(2003-12-12 13:17:25) 14. デッドマン・ウォーキング 「デッドマン・ウォーキング」って言葉「グリーンマイル」でも看守が言ってたけど、何かの慣用句なんですかねえ。6点(2003-12-12 13:16:57) 15. ディープ・インパクト(1998) きっと実際はこんなものじゃすまないだろうとは思いますが・・それはいいとして、家族の物語という横糸があるので見れますね。アルマゲドンよりは全然水準高いと思います。7点(2003-12-12 13:15:55) 16. THX-1138 ルーカス作品というだけで6点上げちゃおう。70年代らしい作品。低予算なんだけど、工夫して安くならないようにしてる。邦画もみならってくれい6点(2003-12-12 13:15:34) 17. ディア・ハンター 傷つくのは米国人もベトナム人も同じなんだけど。戦争映画というのは難しい。6点(2003-12-12 13:15:20) 18. デューン/砂の惑星(1984) 良くぞ映画化した7点(2003-12-12 12:48:52)
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