みんなのシネマレビュー |
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1. 田園に死す イメージとしては面白いと思いましたが、自分探し的なものを延々と見せられただけのような気がしました。それは恐山やイタコといった東北独特な風景を背景にしてはいるが、僕がこの地に抱く恐れにも似た畏れをほとんど感じなかったせいかも知れない。期待していたが結局は何も感じぬまま終わってしまった。本も含め、寺山修二にはあまり縁がなさそうだな。音楽は良かったんだけどね。[DVD(邦画)] 5点(2008-01-23 01:21:12) 2. 天然コケッコー 小さな田舎町の6人しかいない分校での何でもない話なんだけど、相変わらず人の微妙に揺れ動く心理を表現するのがうまいな~。例えば、膀胱炎になったさっちゃんのエピソード 。主人公の葛藤と後悔から更に、いつもと様子の違ったお姉ちゃんがまた会いにきてくれたと言わんばかりの先手を打ったさっちゃんのきつ~い抱擁のシーン。主人公の感情だけではなく小さな女の子が抱いたであろう感情までをも表現しているところが凄いです。弟や友人への想いもそう。主人公の想いやりはあるが天然なところもよく表現されている。こういった誰しも心の中にある家族や身近なものへの想いと葛藤が、とてもリアルに描き出されている。もうこの監督の作品ならどんなに地味な題材で作っても、その美しい映像も相まって飽きることなく楽しめる気がします。[DVD(邦画)] 7点(2007-12-23 02:44:36) 3. 転校生-さよならあなた- 30℃を超す気温の中、久しぶりに大阪駅から梅田スカイビルまで汗だくになりながら歩いた。4Fに着くと涼しげなホールは人もまばらでとても静かだった。15分前に整理番号が呼ばれたが20数番までと、とても少ない。あんまり人気ないなぁと思いながら真ん中の席に腰を下ろした。いくらかのCMのあと、鳳凰の絵と共に本編が始まった。情感ある音楽と共に転校生と暗い画面に書き出される白い文字にもうじーんときてしまった。前作と舞台は違えど、よく似た流れで話が進んでいく。携帯も持っている現代なのだが学生たちの佇まいは昔のまんま。良い子ばかりだ。あまりに前作と似た作りに少し不安になったが中盤辺りから様子が変わってゆく。その展開に自然と涙が出そうになるが、必要以上に泣かそうとしない。というかあえて盛り上がりを押さえた作りになっている印象を受けた。穏やかな感動を残したままラストに向かい、清々しい気分で映画を見終わったと思ったのだが、最後の最後で画面に映し出された監督からの語り掛けに涙が溢れた。まだ少年だったあの頃から25年、再び出会えたことに感謝したい。[映画館(邦画)] 7点(2007-06-27 21:04:55) 4. ディボース・ショウ 冒頭のジェフリー・ラッシュがボクサーの歌い出しをミスって唸る様は一昔前の自分とラップしてしまった。あの頃サイモン&ガーファンクル良く聞いてたんだよな~。でも相変わらずカーター・バーウェルの選曲はいいね~。さすが。肝心の作品の方はコーエン兄弟の作品としてはパワー不足な感もあるがそれなりに彼らのテイストは味わえた。文無しになりゴミの上に横たわるジェフリーや裁判所で証人を呼ぶときの伝言ゲームチックな呼び方、島木譲二のような殺し屋、薬漬けの裏所長ともうそれだけで満足、満足。でもクルーニーの演技はOブラザーの時との違いがわからん・・。ヘアーの次は歯ですか。[DVD(字幕)] 7点(2007-03-10 16:53:19) 5. 転校生(1982) もう随分前に見た作品だが色褪せることなく益々味が出てくる。瑞々しくリアリティのある主演2人が新鮮であるし、また背景である尾道の風景が何処かノスタルジックで美しい。その淡い風景と重なるように流れるシューマンの“トロイメライ”が切なくて胸にじーんときたりもします。何か遠い昔の出来事を想い起こさせるようなそんな感じのする作品です。 [DVD(邦画)] 9点(2007-01-25 02:37:03)《改行有》 6. 鉄コン筋クリート 松本大洋の作品は背景で心理描写をしてくるのにこれにはそれが欠けた。映像とかリアルでいいんだけど何処か物足りない、原作を守りすぎ詰め込んだ感がある。残念。しかし蒼井優って人は「クレヨンしんちゃん」の物真似もできるはずだ、、。 [映画館(邦画)] 6点(2007-01-09 18:39:18)《改行有》
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