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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順12
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21.  トリコロール/青の愛 《ネタバレ》 映像や音響の格調の高さと、ストーリーの俗っぽさをどう捉えるかだ。死さえ望んだ未亡人が、生きようと回復するまで。子を失った悲しみから、愛人の子を祝福するまで。これとヨーロッパ統合との兼ね合いが、もひとつ見えてこない。「青」は「自由」なんだけど、孤独という自由の話と見ていいのか。音楽が唐突にやってくる効果。音楽だけでなく、ドアを叩く音とか、音一般が計算されているよう。そのことが作品にどういう効果を与えているのかまでは分からない。母親が見ているテレビはいつも危ないものばかり。宙吊りとか綱渡りとか。まさかこれがヨーロッパ統合を暗示してる、ってんじゃないと思うが。そういった個々の部分は気になるものばかりなのに、それの作品への効果が分からない。その統合されなさが、ヨーロッパの未来だ、ってんじゃないでしょうね。ほとんどヒロインのみを追っていくドラマ。[映画館(字幕)] 6点(2010-11-19 10:02:42)

22.  永遠の愛に生きて ルイス氏は、おそらく相手の生命が限られていることを知って、それで初めて安心して愛せたのではないか。彼女が死ぬ予定なので、未知の社会の部分としての他者ではなく、彼の閉じた世界に組み込まれる存在になれた。彼女との愛は、彼にとってたしかに彼の世界を膨らませはしたけれど、閉じていることに変わりはない。そこらへんにもっと焦点を当てて展開してくれると、「愛」についての面白い切り口になったと思われるが、終わってみるとただの純愛賛歌ものになってしまっていた。でもいかにも英国的。A・ホプキンスはつまり『日の名残り』と同じような役をやったことになる。閉じた世界の王様。田舎のホテルでのソワソワするところなどいい。兄弟で暮らしてるってのも、すごく英国的な感じ。ああそうか、この閉じてる感じが、英国っぽいのか。[映画館(字幕)] 6点(2010-11-12 10:35:26)

23.  トリコロール/白の愛 ポーランドとフランスの二極。ポーランド人の夫はパリへ行ってインポになり、フランス人の妻はワルシャワで拘禁される。そういう「平等」。彼がやったのは復讐だったのかどうか。とにかくこの監督は東と西の「うまくいかなさ」ということをいつも心の底に置いている人で、双眼鏡で覗くこと・つまり「憧れること」でしか関係を持てないのではないか、といった諦観もうかがえる。冒頭、鳩に糞をかけられるのも、冷戦後の世界もそんなにいいものではないぞ、と言ってるよう。全体軽妙な味はあるものの、この時代ポーランドが抱いていた夢のはかなさと通底している。音楽はタンゴ。[映画館(字幕)] 6点(2010-11-05 09:59:07)(良:1票)

24.  トリコロール/赤の愛 これは三部作の中ではまだ分かりやすいほう。趣向がはっきりしているので。時代を超えた触れ合いというか、ちょっと怪異譚めいた世界。若きトランティニャンである青年とヒロインが出会うまで、ということか。老いたトランティニャンは夢の中で50代のイレーヌ・ジャコブを見る。犬も老若の橋渡しをする。国際電話の距離と隣人の盗聴の距離の対比、などなど。室内の照明はいつもながら美しい。一番思ったのは、キエシロフスキ、イレーヌ・ジャコブが好きなんだなあ、ってこと。クールにクールに作ってるけど、年若い娘を恋してしまった初老男のいびつな恋情が脈々と感じられる。偉大な男性監督は常に女優に恋していなくてはならないのかも知れない。思えばかつて『ある党員の履歴書』なんて非常に公的な硬い手触りの秀作を作っていた人が、最後にこうグッと私的な世界に凝縮していったのも、東欧開放の一つの流れなんだろう。でも「裁判所=裁くこと」が、よく出てくるのは体制の新旧で変わらない。[映画館(字幕)] 7点(2010-09-06 09:59:36)(良:1票)

25.  トゥルーライズ 《ネタバレ》 シュワルツェネッガーは、やはり生身の人間でないほうがよろしいようで。妻の浮気か、というあたりの「人間」としての演技はやっぱダメ。オートバイと馬のあたりが生き生きする。街中を馬が走り、ホテルの中をバイクが、という徹底した日常の蹂躙が楽しい。祭りのハレ。だからアクションのときの衣装もビシッと決めてる。妻も日常を離脱した売春婦の格好になるし。ぼんやりに見えても、オトーサンは頑張ってるんだ、って言いたいらしいが、ああまでハズカシメられた妻が夫を許すだろうか。ションベンもらす男への公私混同権力乱用のハズカシメを加えるのはあまり愉快でない。戦闘機の浮遊感がちょっと面白かった。[映画館(字幕)] 6点(2010-07-05 11:56:52)(良:1票)

26.  トイレの花子さん(1995) 《ネタバレ》 子どもらは緊張している。いじめもあるし、変質者もいる。いじめも、「だってこれは多数決よ」なんてあたりに現代の特徴があろう。じわじわくる。そういう緊張の凝り固まったものとしての恐怖の幽霊、ではなく、変質者から守る守護霊になっていくところが、古い伝統を残していてちょっと嬉しい。階段の踊り場という中途半端な場所の鏡が繰り返される。この中途半端さも利いているのだろう。理科室は定番、骸骨の標本を出さなかったのは偉い。そういえばこの映画には母的なものが不在だったな、しいてあげればケーキ屋のおばさん、あとは保健室の先生の土屋久美子だが、母的にしては色っぽい。そこらへんも、現在の子どもの緊張と関係があるのかも知れない。昔は学校に守衛さんてのがいたが、おらなくなったのか。[映画館(邦画)] 6点(2010-03-15 09:07:13)

27.  多桑/父さん 《ネタバレ》 おそらくこの16歳まで日本人だった「父さん」にとって「日本」とは、自分の不遇・不運の対極として天上にキラキラと輝く天国だったのだろう。戦後の経済成長、それに取り残されていく鉱山で働く父さんの、置き去りにされていく感覚。それを彼は、ここが日本でなくなった、ということで受け入れようとする。昔の「平等に貧しかった」日本統治時代のほうが、世界のありようとして受け入れやすいのだ。哀切なのはバスケットボールのシーン、日本が台湾に負けてしまうこの場でさえ、彼は日本の側に立とうとする。自分の不遇の代償のように、台湾は日本にコテンパンに敗れ去ってほしかったのだ。自分だけを残して繁栄し力を付けていく台湾、そんな父さんの頭上で「日本」は、より純粋なイメージになっていく。日本が「美智子さんの旦那さん」の時代になって、しかし初雪の皇居の画面も見せずに映画は閉じる。もうそれは現実の日本からははるかに離れた無垢のものになり過ぎてしまい、画面にはならないのだろう。画づくりは師の侯孝賢の影響大で、ロングの多用、電灯の下の人々、など。[映画館(字幕)] 7点(2010-02-28 12:02:38)

28.  トゥルーナイト ハリウッドが中世を扱うのは、自由な一匹狼を描きやすいからか、と思ってたんだけど、逆かもしれない。身分とか権威とか、現代ではなかなか描けないもの、アメリカ人が旧大陸に捨ててきたものへの、ひそかな愛惜があるんじゃないか。集団に帰属する恍惚。現代を舞台に、会社や国家への帰属を恍惚と歌ったら、かなり気味悪いものになるし、立派な王がいて正しい組織がある、ってようなのは、もう中世の伝統の世界に戻らないと出来ない。アーサー王伝説って、しばしばあちらの映画で出てくるけど、どうも頭に残らなくて。もともとはもっと禁欲的な騎士道世界で、リチャード・ギアのどこかニヤけた感じは違うんじゃないか。ま、そこが現代的解釈ってヤツなんだろうけど。活劇としての新味のあるアイデアは一つもなし。[映画館(字幕)] 6点(2009-10-15 11:57:01)

29.  トキワ荘の青春 典型的な“貧しいけれど夢があった”式の話で、でも仲間うちのワキアイアイの描写がベタついていないのが感じいい。なれなれしくない。新漫画党結成のパーティシーンなんか、ちょっと距離をおいて話し合ってる雰囲気が好ましかった。実際のトキワ荘がそうだったのか、市川監督の理想なのか。みんな似た帽子かぶってんのね、と母親が言う。恋愛のない青春ものというのも珍しい。石森の姉へのほのかな感情はあるが。全体の骨格としては、マンガの時代の到来と、寺田ヒロオ式のマンガの凋落とが重ね合わされている。そこらへんの陰影がよく、細部に満ちている映画なので、何か芯が物足りないと不満を持ってはいけないのかも知れない。[映画館(邦画)] 6点(2009-09-22 12:02:59)

30.  東京兄妹 《ネタバレ》 鬼子母神の古い家を受け継いでしまった兄妹は、家に見合うようにしっかりしなければならないと、戸主らしい夫婦のようなたたずまいを見せざるを得ず、古風なスタイルに傾斜していく。ここらへん、いじらしいのだ。兄妹でじゃれあいをしない。自転車で兄を追い越すときも「おにいちゃん」などとじゃれない。だから終わりのほう、都電の中で兄妹が兄妹らしく脚の上げっこをするシーンが光る。墓参りの帰りで、家を守る“夫婦”の役割りを離れ、子ども時代の兄妹に戻れたのだろう。兄が座椅子を買ってくるが、妹はどうも使いたがらない、というエピソードもあった。コタツに前屈みになりたいんだな。二人のこの“夫婦”の関係が危うくなると時計が止まる。ゼンマイを巻く妹を、見上げる兄の目には女が映っているような。妹がいなくなって初めて、テレビを見るシーンが出た。天気予報という外部が映っている。帰ってきた妹に「風呂にはいれよ」と言う。で、いいのはラストだ。楽園に戻ったところで終わってはいけない。自分から退去していくとこで終わるのがいい。チリと鳴りかける鈴、ふと家事の手を止める妹、静かに門を閉め直し、振り向く兄でストップモーション、にくいね。[映画館(邦画)] 7点(2009-07-11 12:00:23)(良:1票)

31.  動物、動物たち 博物館の建て替えの記録。剥製が補修され、新たに陳列し直される。それだけのドキュメントなんだけど、あらためて剥製というものを理科の学習とは違った視点で眺められるのが面白い。剥製の“動かなさ”を描くには、写真じゃ駄目で映画でなければ捉えられないんだな。写真だとそれが生きてる動物なのか剥製なのかが分からない、動く映像で初めてその動かなさが分かるという逆説。生き物たちのその停止させられた表情の不自然さが、もの悲しいようなユーモラスなような味を出す。剥製師の趣味によってか、変に擬人化された表情を持たされてるものもあったりして。剥製師にきちんと折り畳まれる皮も不気味。補修という化粧を施され、ビニールに包まれ、新しい展示場に並べられてるシーンが壮観。別々に生き、別々の場所で死んでいった彼らが、集合し隊列を組まされ行進をさせられる。動物園で死んだり、交通事故で死んだりと、たぶん動物としては不自然な死を死んだものたち。カンガルーの子どももおそらくその親ではない腹に納められているのだろう。ちょっぴりグロテスクな味が添う。博物館好きにとっては、舞台裏が見られるという意味でも楽しい映画。[DVD(字幕)] 7点(2009-04-17 12:03:37)

32.  トゥルーマン・ショー 《ネタバレ》 現実のリアリティの喪失という社会的な気分から、世界は実在するかってな大きな哲学的なテーマまでカバーできる設定で、こういう豊かな寓話を生み出せるのはハリウッドの強みだ。そしてハリウッドの伝統である自由への脱出ものにもなっている。実際現代社会のあれこれって何かセットみたいに薄っぺらになってるし。途中に入るCMがおかしい。待機しているエキストラたち。急に作られ解消される渋滞。群衆シーンのおかしさ。かなり笑えた。エレベーターのセットぐらいちゃんと作っておいてもらいたい。月が大きかったのはイメージじゃなかったのね。妻のローラ・リニーに変に不気味な味が出ていた、追い詰められつつココアのCMをしたり。この設定が怖いのは、有名になりたい、という我々の潜在願望も突つかれてるところがあるからで、あるいは、自分が主役であることを知り晴れがましさを感じて島にとどまり続ける、というさらにグロテスクなエンディングも有り得たな。[映画館(字幕)] 8点(2009-01-18 12:13:28)

33.  どこまでもいこう 《ネタバレ》 画面ではまだ何も起こっていないが、何かを待っている時間の緊張がしばしば描かれる。たとえば冒頭のヤクルト奪取のとことか、公園での逃走。悪い報告をする前の先生のためらいも含めていい。こういう待機の時間の緊張がいい映画だ。これがあって走るシーンが生きてくる。花火も似たようなものだな、点火からしゅるしゅるまでの間。爆弾紙飛行機も。女の子たちがときどき一輪車で軽やかに通過するのが、緊張して待機したり走ったりしている男の子たちといい対照。拾った金を川岸で山分けしている写真が、マスコミによって「ミズスマシがいた」というホノボノ記事になるのがおかしかった。[映画館(邦画)] 7点(2008-10-04 12:15:52)(良:2票)

34.  富江 tomie 永遠の被害者ってのがちょっとユニークかと思うが、もともと日本のお化けは被害者の恨みが凝り固まって生まれるもので正統中の正統。あどけなさがそのまま怖さになるってのも珍しくはない。やっぱこれ菅野美穂の顔の怖さに尽きるなあ。前半伏せといて、後半満を持して特殊メイクなしで素顔を出し、それでも怖い。顔の造作の各パーツはいたって単純(目など単純すぎてそれも不気味ではあるが)、その各パーツの釣り合いが微妙にアンバランスで、下半分が膨らみ気味になるのを、ともかくも一つの顔に収拾しているところに、何とも知れん緊張がある。顔自体が膨張したがっているのを、無理に押さえ込んでいるような。各パーツの単純さを裏切る魅力的な複雑さが生まれている。「永遠にかわいいまんまなんて、かわいそうでしょ」なんて、その顔で言われると、なんかこう、複雑な気持ちだが、ホラー的気分にはなる。ただし凄味をきかせると怖くなくなります。[DVD(邦画)] 6点(2008-07-25 10:27:30)

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