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プロフィール
コメント数 1636
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。
※2024.2.28ニックネーム変更「ぽこた(ぺいぺい)」→「タコ太(ぺいぺい)」

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1.  DOGMAN ドッグマン(2023) 《ネタバレ》 見事なダークファンタジー。敢えてファンタジーと呼びたい作品。ダーク版ディズニー作品と言っても良いかも知れません。 犬が賢すぎるとか主人公がどうやって犬たちを養っているのかとか(一応種明かしはありますが)野暮な疑義は呈しません。勿論主人公が犬を操っているなんて間違っても言いやしません。人間社会が失いかけている純粋な連帯感を犬との共同生活の中で確実に得ている主人公。ご都合主義的展開は多々ありますが、決して教訓的にならずに一人の人間の生き様を描き上げた作り手の手腕には脱帽です。 そして出演者(特にケイレブ・ランドリー・ジョーンズさん)の優れた演技は言うまでもなく、犬たちの存在感が半端ないったらありゃしない。なんと表情豊かに語ってくれることか。涙モノです。 主人公の犯罪行為は許されることはないでしょう。それ故、ラストシーンはある意味ベストチョイスに思えます。彼は神の元に召されたのか?まるで「フランダースの犬」の逆バージョンを観たような錯覚。感動的でした。 最後にもうひとこと。犬が犠牲になっていない。「犬は死にません」をキャッチフレーズにしたサメ映画はありますが、犬を犠牲にすることなく感動出来る犬が主役の作品。これは特筆モノです。[インターネット(字幕)] 9点(2025-03-20 00:12:38)(良:2票)
《新規》
《改行有》

2.  トリプルヘッド・ジョーズ<OV> 《ネタバレ》 前作同様、本作もレビュー漏れを発見したので遅ればせながら書かせていただきます。なお、言いたいことは殆ど皆様に書き尽くしていただいているようですので、前作のレビューと同様箇条書きで失礼します。 ・前作で予想以上の収益があったのか予算アップ感がありあり。サメの造形が進化し(CGは殆ど進化なし)獲物をゴクリと飲み込むカットまで登場とか、出演者のレベルが一段二段アップとか(特にオープニングロールにダニーさんを発見した時にはビックリ)、セットもなかなか本格的とか、撮影機材とかスタッフもレベルアップしたのか絵面が全然良いとか。 ・前半かなりマジサメ映画に走ってるせいか、それとも大人の事情なのか、ビキニ美女は質量ともにレベルアップしたのにサービスカットは自粛(チラ見せのみ)してて残念。 ・サメの声に迫力が増した。てか、また吠えてるし。それと、真ん中の頭と右の頭、喧嘩しとるし。まさかのラストへの伏線? ・まさかのサメによる堅牢な海洋施設破壊。見捨てて逃げた数人以外はほぼ全滅。てか、何故陸地から海に逃げるのか意味不明。 ・まさかのヒロインと思われた美人教授に死亡フラグ。 ・海洋汚染で突然変異と言っても、まさかのサメのゴミ掃除。缶まで食うの? ・観光船に堂々と近付く巨大ザメ。船長もクルーも気付けよ!パリピだって気付けよ! ・一人助けるのに一体何人死んでんだ?てか、にも関わらず船捨てて逃げるのに何人見捨てんだ? ・斧を手に飛び込むライアン。ジェイソンより先に素手で巨大ザメと闘った男。 ・てか、どっから出て来たスタンリー。パリピにもクルーにも見えないし。 ・てか、美人教授以降の主役入れ替わり激しいし。 ・ダニーさん、何で漁船が武装?てかマチェーテに変身?つえぇ!と思いきやガブ。 ・折角切断したら更にトリプルヘッド。え?ファイブヘッド?予告編か? ・最後は共食いだけど、そこで共食いするならとっくにしてたような? などなど、他にも言い尽くせないぐらいにツッコミ入れまくって、特にダニーさん登場以降は殆ど大笑いしながら観てました。流石のアサイラムさん。決して低評価出来ずに6点献上です。[インターネット(字幕)] 6点(2025-02-25 18:46:58)(良:2票) 《改行有》

3.  トリプル・リベンジ 《ネタバレ》 見応えのある正統派刑事もの、といった風情です。ただ、ここで言いたい「正統派」はどっちかっていうとテレビドラマ的な見応え感に基づくもの。重厚で骨太のドラマと言うより、いろいろ仕掛けを施して謎が謎を呼ぶ的、二転三転ありきに作り上げたって感じの物語かなと。 特にTVMの方が劇場版より軽いとか薄いとか言うつもりはサラサラありませんが、どうしても劇場版であるからこその見応えは求めてしまいがちでして、そういう意味でちょっと物足りなさを感じてしまった次第です。裏切り感が見え見えだったり。それと、主演のカールさんを「スタートレック」より「THE BOYS」のイメージで見てしまったのも一因かもしれません。もっと凶暴に!みたいに。 贅沢なキャスティング、二転三転のスリリングな展開、十分面白いと思います。私の理解力が足りないせいか邦題が何で「トリプル」なのかイマイチ解らないのですが、決して退屈する余裕のない1本だと思います。が、何かあと一歩物足りなさを感じてしまうところが減点要素です。[インターネット(字幕)] 5点(2025-02-06 14:32:41)《改行有》

4.  友達の家 《ネタバレ》 試験的に制作したのではないかと思えてしまう作品。 №1のご意見に全く同感なので自分なりに想像した部分は省略しますが、結論のみ言わせて貰うならあまりにありがち過ぎて殆ど全て予測可能。なのでストーリー的には評価しようがないかなと。 それでは演出面はどうかと言えば、やはり特に意外性やオリジナリティは見出せず、トータル的には低い点を付けざるを得ないところです。 ホラー初心者向けお試し編としての2点献上です。[インターネット(邦画)] 2点(2025-01-14 10:25:31)(良:1票) 《改行有》

5.  ドロステのはてで僕ら 《ネタバレ》 タイムパラドクスの一つの解釈を映像化したコメディ、とでも言いましょうか、コメディ仕立てにすることで原理原則的な部分をすっ飛ばして見事な力業で纏め上げた作品ですね。出演者のキャラクターもある意味魅力的ですし、演出・編集の妙で飽きさせない、というか細かな疑問を挟ませない出来映え。一気に楽しめました。 人それぞれに望む未来は様々。大きく望めば現実に失望するし、小さく望めばさり気ない出来事でも大きな幸福感を得られる。なんていうのは勝手な自己解釈かも知れませんが、タイムパラドクスものの一つのお手本的作品と思います。納得いかない部分についてツベコベ言いたい自分を黙らせ8点献上します。[インターネット(邦画)] 8点(2024-12-06 00:25:30)(良:1票) 《改行有》

6.  ドミノ(2023) 《ネタバレ》 今更?という出遅れ加減ですが、予備知識なしで鑑賞。始めは超人モノ?と思いつつ観ていましたが、いや待てよ純粋に近未来SF?との思いに駆られ出し、主人公が12回も被験?していて彼を取り巻く全ては人為的に創り出されたものという段になって超人系近未来SF?みたいな感覚になり、結局は荒唐無稽でいいじゃん!みたく楽しみました。うん、満足です。 間違いなく荒唐無稽な物語です。ただし、誉め言葉です。流石ロバート・ロドリゲスさんですね。かなり無茶な設定とストーリーなのにキチンと(殆ど)破綻することなく纏め上げられている。ホント、流石です。既にご指摘がありますように「マトリックス」や「インセプション」の世界観を彷彿とさせる部分は大いにあるのですけれど、決して模倣とは感じさせない、寧ろオリジナリティを感じさせてくれました。 エンドロールのエピソードは若干力業的で続編ありき的(続編ないですよね?)ではありますが、単純にハッピーエンドで目出度し目出度しのエンディングよりベターですね。 ただ、かなり楽しめた作品ではありますが、正直なところベン・アフレックさんは個人的にイマイチ好きになれない俳優さんでして、本作におきましても(ご本人の責任はないにせよ)イマイチなキャラ設定と思えてしまい、その分興覚めしたこともあって7点献上に留めたいと思います。 ちなみに、原題はストレート過ぎてネタバレ的。邦題の方が謎めいていて気に入りました。[インターネット(字幕)] 7点(2024-10-29 16:17:38)《改行有》

7.  とっくんでカンペキ 《ネタバレ》 ひらがなとカタカナのタイトルなので、「とっくん」って男の子のニックネームかと思ってしまい勝手に邦画と勘違いしたりしてましたが何とほぼ直訳でしたw アメリカの少年の思春期(ちょっと早いかな?)はこんな感じなのか、それとも日本の少年も同じようなものか、初デートでいきなりディープキスをイメージしちゃってるってのが逆に可愛いです。でもって特訓の成果はもっと可愛い。女の子の可憐さがまたいいですね。3分でホッコリ出来る佳作でした。 それにしても少年はカーディガン着用なのに少女は薄着過ぎません?帰り道が心配。[インターネット(字幕)] 7点(2024-10-25 09:51:25)《改行有》

8.  図書館戦争 《ネタバレ》 封切り当時は正直言って全く興味がなかった作品だったのですが、とあるきっかけで鑑賞。原作未読、既存アニメ作品は未見です。なので、なんとなくの事前知識から純粋に近未来SF&ちょっぴりラブコメ作品として鑑賞しました。 荒唐無稽タイプの近未来SFとしては、シチュエーションは興味深いし(もしかしたら社会派作品という期待)、戦争ごっこと評される戦闘シーンもなかなかに凝ってるし(戦略的にはかなり無謀)、観ているうちに結構ハマったアクション娯楽作品ではありました。 が、なんともどっちつかずと言うか、近未来SFとして理不尽で不条理な世の中での混乱ぶりを描くのに徹している訳でもなく、ダブル主演の岡田さんと榮倉さんのラブストーリーに徹している訳でもなく、中途半端感は否めない流れ。あくまでも軽いノリの作品ですよ、と言われてしまえばそれまでなんですが、実際ドンパチやって負傷者や死者も出てしまっていることを考えれば決してライトなテイストでもなく、そういう意味でもどっちつかずな感を拭えないままに観終わってしまいました。 岡田さんのアクションが流石でしたしカッコ良かったこと(チビはないだろ!)、榮倉さんの女子隊員ユニフォームがミニスカなのが今時いいのかよってこと(何かにつけて足が見えるように演出したかったの?と言いたくなる)、超個人的には10年前の西田さんが可愛いこと(今でも素敵です)が印象に残った作品でした。[インターネット(邦画)] 5点(2024-10-15 00:00:47)《改行有》

9.  トリガー・ウォーニング 《ネタバレ》 ジェシカさんの美貌と勇姿目当てに鑑賞。それだけに限れば、どちらも観れてまあまあ満足でした。 が、内容的には今一つかと。地元選出の上院議員一族が悪事に手を染め、それに気付いたヒロインの父親が抹殺されてしまう。事態を知ったヒロインは父の敵に真っ向から挑む。ピンチとなれば助っ人が次から次に大活躍。なんだか既視感モリモリ。意外性と言うか何かひとひねり欲しかったところです。 結局、テーマは父娘の愛なのか?権力構造に苦しむ地方都市の悲哀なのか?煮え切らないままに観終えてしまい、正直まぁまぁ楽しんだものの(ジェシカ様様)、短い尺なだけに尚更、結局は何も心には残らなかったという作品でした。[インターネット(字幕)] 5点(2024-09-27 21:41:59)《改行有》

10.  トイ・シャーク 《ネタバレ》 始めは「パペットシャーク」の実写版かと思ってしまいましたが、カナダ映画の「パペット」は純粋にパペットのみによる作品、こちらはサメ映画界の巨匠マーク・ポロニア監督の作品。全く関係ありませんね。 ただし、本作についても主役のサメぐるみは当たり前と言えば当たり前ながら殆どパペット、もしくは張りぼて的頭部を黒子が操っている的状況。原題は「Doll Shark」なので、邦題はまんま「サメ人形の恐怖」とかでも良かったかもです。まさか「トイ・ストーリー」と間違えて本作を観る人もいないでしょうし。 まぁ今回も低予算の中で如何に作り手が楽しんで作ったかがよく解る作品。意外にも、と言ったら失礼かも知れませんが、ストーリー的には纏まっていると思います。悪魔の如きサメの歯を埋め込んだぬいぐるみ。その歯に悪魔ザメの怨念エネルギーが注入され、埋め込まれたサメぐるみが悪魔ザメへと変貌し、人間を次から次へと食い殺す。愛息の危機に駆け付けた父親は、今再び悪魔ザメを退治する。予算さえあればもっと見応えのある海洋パニック作品に…なりませんかね。 いずれにしても、マーク・ポロニア作品を始めとした所謂「サメ映画」好きであれば嬉々として楽しめる作品。勿論私も嬉々として楽しんだ訳ですが、一般論とすればやはりZ級作品的に語らざるを得ないかと。迷いつつも大甘の4点献上です。(サメ映画に甘くなりつつあることを自覚ながらも自戒しない今日この頃です)[インターネット(字幕)] 4点(2024-09-23 12:08:25)《改行有》

11.  TALK TO ME トーク・トゥ・ミー 《ネタバレ》 ひさびさに良質で後味の悪いホラーに出逢えた感じです。 良質というのは、定番・鉄板的な若者が調子に乗って霊をいじってしっぺ返しというメインストーリーに、ヒロインの抱える心の闇(母の死と父との関係性)の繋がるヒューマンドラマ的要素、そして全編通じてのある意味オーストラリア映画らしい?容赦のなさが冴える演出とビジュアルの禍々しい美しさです。出演者の如何にもといった感じが良く表現されている演技もいいですね。 後味の悪さは、少年を巻き込むのはアルアルだとしても痛めつけ過ぎとダメージ受け過ぎなところと、いつの間に悪霊と契約したの?ってな感じでのヒロイン身代わり投身。そもそものヒロイン90秒オーバーの件があったからこその予定調和とも思えず、少年の魂をあれほど渇望している悪霊たちがヒロインの魂でも良しとしたのは何故?ヒロインの母親の霊が語っていたことはどこまでが真実?等々、いくつもの腑に落ちない点が散在しているのが消化不良。 とは言え、ひさびさに惹き込まれたホラーの佳作に7点献上します。ちなみ、もしカンガルーに止めを刺していたら大幅マイナスでした。ホラーで罪のない動物が死んではいけませんので。[インターネット(字幕)] 7点(2024-06-12 11:55:18)(良:1票) 《改行有》

12.  トビラ 魔の入り口 《ネタバレ》 所謂B級感溢れる作品。出演者たちの演じる姿が何かしっくりとせず、殆ど無音かと思いきや妙なタイミングで流れるBGM。微妙な雰囲気に包まれながら物語は進みます。 普通持ち帰るか?と突っ込まずにはいられない空き地に鎖を巻かれて突っ立っているダメージ感たっぷりのドア。アンティークで素敵とか言いながら、持ち帰ったら表面処理して綺麗に再塗装してピッカピカの状態で設置。アンティークじゃないし!と、ここでも突っ込みたくなる行動。ただ、最後まで観てみれば既に悪魔に魅入られていたのかな?と無理無理理解出来ないこともなく。 そんな中で黒人霊能者のユライヤの登場は物語の方向性をきちんと定めてくれます。この物語、この人なしではあっさりケインが悪魔に連れ去られてお終い、もしくは両親のどちらかが犠牲になってケインは助かって目出度し目出度し?みたいなエンディングが定番のように思えるところですが、なんと悪魔さんも商売上手。結局は暫くは得られなかった獲物を、ケインひとりを人質に取ることで大量に入手出来るようになりましたとさと言うまさかの展開。劇中、新たな犠牲者はゼロながら、今後はかつてのように連続失踪事件が起きるだろうという含みを持たせてのエンディング。 作り手さんの思い切った終わらせ方は、全編通じてどっちかって言うと平坦な展開で来たのが嘘だったかのようなバッドエンド。最後の最後での意外性に+1点の5点献上です。[インターネット(字幕)] 5点(2024-05-27 22:50:37)《改行有》

13.  ドント・ウォーリー・ダーリン 《ネタバレ》 色鮮やかな映像、レトロで垂涎モノのクルマ、そしてキュートなヒロイン。幻想部分も含め、視覚的には申し分のない出来栄えですね。 その中で繰り広げられる華やかさの中に不穏な空気が常に漂う物語。中盤から何となく仕掛けが見えてしまう些か使い古された感のある物語ではありますが、大きく破綻することもなく練り上げられていて、個人的には好物分野(サイコサスペンスとか不条理系スリラー)に近い味わいのある作品とも受け取ることが出来、大いに魅力を感じました。 ただ、それならばかなりの高評価?と自らに問いかけてみるものの何か釈然としない。女性に係る社会問題的要素が見え隠れするもののメインテーマとして明確に主張されていないからなのか。ヒロインの行動や言動が尺が長い割には拙速だったり唐突だったりしているからなのか。理路整然と纏め上げるのではなく、もっと不条理な世界観に向かって欲しいと期待してしまったからなのか…。 確かに魅力的、惹き付けられる作品でしたが、総じてみればある意味古典的と言えないこともないSF作品(ジャンルに足したいところですが足すとネタバレになっちゃいますね)なのかなとも思え、個人的にはあと一歩驚愕の展開が欲しかった非常に惜しい作品でした。[インターネット(字幕)] 7点(2024-04-01 12:08:47)(良:1票) 《改行有》

14.  ドクター・スリープ 《ネタバレ》 映画「シャイニング」の続編、と言うよりも小説「シャイニング」の続編「ドクター・スリープ」の映画版と言った方が、幾分か理解しやすいのではないかと思われる作品ですね。 確かに、既に多くの方がレビューされているとおり映画版「シャイニング」へのオマージュ、若しくはS・キング及び映画版「シャイニング」の熱烈なファンへの気遣いのような要素は感じますが、やはり映画版「シャイニング」とはかなりテイストの異なる作品であることは間違いなく、映画版の続編と言い切るのには少なからず無理があります。 ただし、だからこそ長尺の本作を大いに楽しむことが出来ました。映画版前作を未見であれば尚更のこと、サイキックとモンスターのバトルを楽しめるSFサスペンス作品になっているのではないでしょうか。 正直なところ、映画版「シャイニング」の続編は必要ないと思っています。あれで完結。だからこそ不朽の名作になり得るように思えます。しかしながら、映画版の続編的位置付けをもって作られてしまった本作。にも関わらず、ここまで小説版続編の実写版と映画版の続編を巧みに絡み合わせることに取り組んだ作り手の方々に対し、素直に称賛の拍手を送りたいところです。[インターネット(字幕)] 8点(2024-02-01 14:24:33)(良:1票) 《改行有》

15.  ドルフ・ラングレン ゾンビ・ハンター 《ネタバレ》 所謂ゾンビ映画ではありません。人間が怪物化する原因はあくまでも悪霊の憑依。なのでオカルトホラーですね。 ただし、憑依された人間を殺すと殺した人間が憑依されるという恐怖の連鎖。襲われても殺せないというジレンマ。これって結構新しい恐さですね。ゾンビと違って決して増殖はしませんが、滅ぼすことは容易ではない。 そこで登場するドルフさん。大男で狂暴そうなのに、相手を殺すことでは解決できないからネット銃を担いでいる。生きたまま捉えて悪霊を専用容器に封じ込める。壺に封じ込められた魔法使いかよ、みたいな。あれ?悪霊を取り除いた人間は死んでしまう?そう考えるとゾンビだった?そう考えると邦題も理解出来ないこともなく…。 いずれにしても海洋不法投棄するなよ!容器が錆びたら出て来るじゃん!と文句のひとつも言いたくなりますが、本人も承知してるんだからお手上げですね。 チープな演出、チープな特殊効果、チープな台詞回しetc.と、どこを取っても超B級ながら、始めからそう思いつつ観れば決して退屈はしない作品。プロット的には魅力もあり甘めの5点献上です。[インターネット(字幕)] 5点(2023-11-17 10:40:47)《改行有》

16.  毒(2023) 《ネタバレ》 コメディタッチで語られるエピソードではありますが、毒蛇が実際に居たのか居なかったのか分らない中で主人公も医師も必死になって男を助けようとする姿と、居るはずの蛇が居ないことを確かめた後の二人の反応の描き方から、人間の思い込みやそれに基づく行動などをシニカルに描いている作品と受け止めました。 勿論ハリーは、ウッズや医師を騙そうとしていたわけではなく本当に毒蛇の恐怖に震えていたのでしょうし、二人もそれは理解していたことでしょう。それだけに、帰って行く医師とそれを見送るウッズの態度や言動が尚更可笑しく感じられます。怒るに怒れず、さりとて笑い飛ばすことも出来ず。 単純に面白可笑しいショートコントと観ても良いのかも知れませんが、いろいろと考えさせてくれる人間観察ドラマの佳作として7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2023-10-22 14:14:44)《改行有》

17.  トゥ・ヘル 《ネタバレ》 ニコラスさん、またしてもやっちまったな!といったテイストの作品。最近の彼の出演作はこういう傾向なのだ、と予め思っていれば意外にすんなり楽しめる作品とも言えます。言い換えれば、ニコラス・ファンもしくはニコラス出演作品ファンのための映画といったところでしょうか。 特殊能力のある女性が自らの命を危険に晒してまで愛娘のためにあっちの世界に行って娘の魂を連れ帰る、というのは斬新なアイディアということではありませんが、結果として別人、それも主人公の亡き妻の魂を連れ帰ってしまうというストーリー自体には少なからず惹かれました。 ただ、展開がスピーディなのは好ましいのですが(この作品を主人公の苦悩がどうのこうのと矢鱈と重く仕上げなかったのは正解かと)、シチュエーションを考えるにジョーとジュリーがいくら何でもいきなりセックスに走るのはどんなもんでしょう?それと、妻の魂が乗り移ったビリーが、こちらもいきなりジョーの身体ばかり求めて来るのもどうでしょう? なんだかニコラスさんばかりが良い思いをしているように思えないこともなかったりします。悲しみに打ちひしがれて酒浸りになって救いようのない状況だったジョーは何処に行ったのやら?その後の彼の行動も、一体何をしたいのか、これからどうやって生きていきたいのか?ラストの彼の決心を見るまで良く分からないままに進行して行きます。 結局、独りにしないで欲しかった妻の怨念が彼を地獄に道連れにしようと誘っていて、妻が娘に何をしたのかを知った彼はそんな妻の怨念に抗うのを諦め、全ては自らが招いたこととして地獄へと向かっていくということなのですね。 そう考えれば、必ずしもニコラスファンだけのための作品ではないヒューマンストーリーとも受け取れます。が、やっぱり続出するセックスシーンはどうなんでしょうかね? それと、冒頭のジュリーの幽体離脱カット、ラストの若かりし頃のジョーの地獄行き決定のカット。これは必要だったのかどうか。微妙です。[インターネット(字幕)] 6点(2023-10-06 10:10:38)《改行有》

18.  21ブリッジ 《ネタバレ》 物語的には特に目新しさや意外性はないものの、全編通じて緊迫感が途切れることはなく、仮令筋書きが先読み容易であっても十分に楽しめる作品でした。 とは言え、タイトルにまでなっている「21ブリッジ」の封鎖の困難さや市民の混乱が前面に押し出される訳でもなく、タイムリミットが迫り来る中、捜査の難航により主人公が悩み苦しむ姿が描かれることもありませんでした。サラっと流れ過ぎているという感は否めません。 クライムサスペンスとしては掴みが大雑把であり、ヒューマンドラマとしての掘り下げ方も今ひとつ、なんとなく中途半端に終わってしまった作品。勿体ないな、というのが正直な印象です。 行き場のない感情に苦しむ刑事を演じ切った今は亡きチャドウィック・ボーズマンさんに+1点の7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2023-10-01 21:30:20)《改行有》

19.  ドント・ブリーズ2 《ネタバレ》 あの「ドント・ブリーズ」の続編。主役は前作と同じく盲目の退役軍人。という予備知識のみで観始めたので正直混乱しました。フェニックスって誰?8歳ぐらい?もしかして前作で生き延びたロッキーの娘?一緒に街を出た妹じゃないし。あれ?逃げた時にはロッキー妊娠してた?この時点で頭の中は想像と妄想で一杯に。 更に、え?薬物密造所の火災から逃げ出した少女?本当の母親と父親?もしかして、これって「ドント・ブリーズ3」で「2」は見逃してる?話が進んでも混乱は収まらず、かえって錯乱してしまいました。 そして、改めてじっくりと考えて漸く理解。続編と言いつつもノーマン以外は全く別モノだったのですね。ん?彼の愛犬シャドー?前作では犬の名前は出なかったと思いますので犬種が同じだったとしても定かではありません。前作とは殆ど関係ない。けれども明らかに続編として成立。主人公のみが共通するシリーズものとも解し難い。異色の続編ですね。前作で大金掴んで逃げおおせたロッキーを、ノーマンが追いかけて行って復讐しようとするストーリーだと勝手に思い込んでた訳です。 で、肝心のレビューはと言うと、一言で言えば面白かったです。主人公が実は極悪人ということを忘れさせてくれる爽快感さえありました。敵側がいきなり罪のない女性を殺害する所からとんでもない極悪人ぶり発揮で、少女を取り返す目的に至っては前代未聞のクソ野郎ぶりを見せてくれたから尚更ですね。それを皆殺しにするノーマンは最早ヒーローです。過去のあるヒーロー。ダークヒーローですね。無敵じゃないところもいいです。そこそこ酷く負傷してますし。 ただ、前作はノーマン(作中では名前は出てなかったような?)が盲目であるが故の仕掛けが様々あり、ある程度彼の超人ぶりにも説得力がありました。が、本作では観ている者に予め彼の超人的な能力が刷り込まれていると言うか前提になってしまっている感があって、前作未見の方には視覚障害故の弱みみたいなものが感じにくかったと思います。 そんなこともあって、あくまでも前作を観てから鑑賞という条件付で7点献上します。個人的には、前作程ではないにしても大いに楽しめました。[インターネット(字幕)] 7点(2023-09-12 22:23:23)《改行有》

20.  トロール 《ネタバレ》 ノルウェー発、お子様向け怪獣映画とでも言うべき作品ですね。 怪物の登場は人間の自然に対する不敬に起因するもので、ゴジラを始めとする怪獣映画の王道的着想。怪獣は無闇矢鱈と暴虐の限りを尽くす訳ではなく優しさの一面も持ち合わせているというキングコングを始めとしたコレまた善玉的怪獣の王道的キャラ。 軍隊が登場して小型核爆弾的ミサイル発射にあたって首相は自国民の多大な死亡フラグに興味示さずあっさり意思決定しちゃうとか、無駄に狂暴な政府高官が首相を飛び越えてミサイル発射しようとした挙句、女性職員にぶん殴られて降参だとか、古生物学者が自らの役割立場乗り越えて活躍しちゃうとか、首相補佐官が小ネタ連発してスベリまくってるとか、早い話が主役の怪獣以上に全てが荒唐無稽。 つまりは、(ノルウェーの)子どもたちにとって、もしも童話でお馴染みの妖精が巨大化して怪獣になったら的なスゴさを良く出来たVFXで楽しめ、よくよく考えるとかなり悲しい物語なのに痛みや悲しさは殆ど表現されてなくてトラウマになったりすることもなく、親たちも殺し合いの惨さや戦争の悲惨さを感じ取ることもないだろうと子どもたちに安心して見せることが出来て等々、お子様向けとしては良いんじゃないですか?といった作品だと思いました。 そんな視点から、そりゃ―ないだろの連発の相当粗のある脚本と演出ではあるものの、それは脇に置いての5点献上とします。[インターネット(字幕)] 5点(2023-09-02 23:57:16)《改行有》

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