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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. es[エス](2001) 置かれる立場によって人格までもが変わってしまうことの恐ろしさ。集団ヒステリーの怖さ。権力を持った人間の傲慢さが描かれた怪作ですね。全体のトーンが暗くて、救いようのない虚しさだけが伝わってくるのが辛いです。そこがドイツ映画らしいといえばそうなのかな。6点(2004-11-19 17:36:20) 2. えびボクサー タイトルや予告からコメディを予想していた私は、(好い意味で)裏切られたという思いでいっぱいです。この手の作品を配給する会社も、もう少しタイトル考えた方がいいよ。トレーナーとボクサーとその彼女が、それぞれの人生を観直すロードムービーといった感じで、エビは出汁に使われた(←上手い表現でしょ?(笑))というのが結論ですね。あの種の生物に愛情やら共感があるかどうかはわかりませんが、無表情なシャコ(あれはエビではないでしょ)に対して、なんらかの感情を読みとろうとしている私がいました。良くも悪くもイギリス映画という雰囲気で、モンティ・パイソン・シリーズなんかをふつうに受け入れられる人には大丈夫な作品ですね。そうじゃない人にはウケないだろうな。少なくとも私には、同時に観た「28日後」よりも好きかな。6点(2004-08-29 17:49:13)(良:1票) 3. エクソシスト ディレクターズカット版 2000年の公開当時は「なんで今頃エクソシスト?」と思ったが、あらためてDVDで観直してみて、なんとなく監督の意図がわかった気がする。 冒頭の発掘シーンはフセイン政権前のイラクでの撮影だった。それ自体、今(2004年)の目で観ると非常にシニカルなものだ。ディレクターズカット版の製作当時にはイラク戦争の影もなかったはずだが、同時多発テロ以降のアメリカの覇権主義・武力威圧政策が顕著になっている時期であり、アフガニスタンへの武力攻撃などで多くの民間人が犠牲になった。そしてそれは今もイラクで続いている。 映画のテーマはキリスト教的な宗教観に基づいた「善と悪の対立」である。そして、監督及び原作者の意図は「最終的な善の勝利」であると私は確信している。古くから中東・北アフリカのいわゆるオリエントでは、善と悪の対立を根底に持つ宗教が普遍的だった。ゾロアスター教を出すまでもなく、それらの考え方は生活に根強く影響を与え、ユダヤ教やキリスト教やイスラム教の成立に影響を与えている。 ここで「悪」をどう定義づけるかで、映画の思想も大きく偏向したものになってしまう。具体的な「オサマ・ビン・ラディン」や「タリバン」などというものであるはずがない。まして「911のテロリスト」でもあるわけがない。彼らのやったことが好いはずないし、罪のない民間人を巻き込んだテロは憎むべきものである。しかし、もし映画の中で、それらを「悪」の正体と決めつけてしまった場合、結果的に、アメリカが主導したすべての戦争行為を正当化してしまうことになるのではないか? フリードキンはそんなために映画を再編集したのではあるまい。 それは、監督自身の解説で、「悪と戦うための武器は、小さな十字架と聖水とラテン語の聖書、そして、ことばや心である」という趣旨のことを語っている。決して軍隊による戦争を肯定しているとは思えない。穿った見方をすれば「信仰心をもって小さな爆弾を身にまとい自爆テロを敢行する人間」を肯定するかのように受け取れるかもしれないが、ことばや心を重視するのなら決してそんなことはありえない。 この映画は単なるオカルト映画ではない。善はどうあるべきか、悪と戦うにはどうあるべきか、心の平穏を取り戻すにはどうするべきかを観客に訴えているのではないだろうか。ぜひ、DVDで、一度ストーリーを鑑賞した後、再び監督の解説とともに観ることをおすすめする。8点(2004-07-10 23:38:20)(良:1票) 《改行有》 4. エネミー・ライン ストップモーションやスローモーション、ズーム・退きを多用した映像的な演出が、私には目新しく感じられました。皆さん挙げられている「アメリカバンザイ」には目をつむります(笑)。こういう映画はハラハラドキドキを楽しむものだと思いますから。ところで、ネット友達の元航空自衛官(パイロットです)の方の話(彼のアメリカの友人のパイロットの話)では、F18は扱いにくく不評なジェット機だそうです。それだから撃ち落とされちゃったんですかね?(笑) いろいろと感じたこと列挙します。 (1) 皆さん突っ込みのジャージ姿のスナイパー、あれだけ追跡能力があって忍耐力もあるはずなのに、なんで最後の最後にあんな間抜けな行動しちゃったの!(笑) それと、彼、なんとなくテレビシリーズ「燃えよ!カンフー」のデビッド・キャラダインに似てませんか? (2) 衛星からの追跡シーンで、虐殺現場に隠れたシーンは、なぜか「プレデター」のエイリアンから見たシュワちゃんの場面を連想しました。しかしすごいですよね。あの解像度は!上空から監視されてるのかと思うと、迂闊なことはできません(笑)。 (3) 海兵隊を載せたヘリが到着した後、「彼らは地上に降りないんじゃ意味無いジャン!」とマジで思いました。乗ったまんま撃墜されたらどうするんだ!って。で、その敵役の奴らなんですが、なんでもっとヘリを攻撃しないの?早目に撃墜しちゃえば、そのあと主人公をとっつかまえることだってできたはずなのに。 (4) ストーリー的には、かなり面白く見ていたんですが、主人公が救出された後の数分がとても冗長で、あの母艦上の場面はカットした方が好かったですね。私が演出したら、助けられたヘリのシーンでストップモーションにして、字幕でその後の経緯を流します。このラストシーンがあるだけに、8点にはできません。7点(2002-09-04 04:49:14) 5. A.I. 私の場合、前半がちょっと消化不良でした。テディが出てくる辺りから、興味が出てきました。あのクマのぬいぐるみは、ホントに健気で、ジーンときました。いい味出しています。6点(2002-05-12 22:57:13) 6. 英雄の条件 映画の予告編を観たとき、観たいなと思った映画です。サミュエルの敬礼の意味が何なのか知りたかったからなんですが。同じ軍事法廷ものとして、なぜかメグちゃんの「戦火の勇気」を思い出してしまいます。そこで、トミーとデンゼルを比べてしまう。法定シーンに関しては後者の勝ち。問題を作るきっかけの戦闘シーンに関しては前者の勝ち。で、敬礼の意味は理解できなかったです。私がベトナム人だったら、返礼しないと思う。7点(2002-05-04 17:39:34)
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