みんなのシネマレビュー |
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1. エレファント 同時に起こっている出来事を1人1人の視点から切り取って描くという手法は非常に面白いが、ベースとして扱っているのが実在の重大事件だけに、個々の心理描写にしても事件そのものの考証にしても軽く扱いすぎ、日常性を強調するあまりの失態だろうが、実在の事件をリアルに描こうと思ったら日常性・臨場感といった表面上のリアルさだけじゃなく事件概要や感情面もリアルに描かないと意味がない。芸術性とでも思っているのか無駄で間延びし退屈なカットも多くただの趣味の悪い殺戮映画に成り下がっている。[DVD(字幕)] 4点(2012-05-08 07:47:35) 2. エド・ウッド 自分の愛する物を独自の世界観でパロディ化することが十八番のティム・バートン渾身の作品。彼のようなB級映画を愛する人間は、何も映画を面白いと思って見てるというより「なぜこんなものができてしまったのか」それを作ってしまった人間の人となりやそんなものをこの世に生んでしまうに至った過程を愛してしまうのであろう。エド・ウッドに対する愛情がヒシヒシと伝わってくる。伝記モノとしてはもう少し実話性を重視してほしかった感はあるけどね。[DVD(字幕)] 6点(2012-04-21 05:58:32) 3. エクスペリメント(2010) あの傑作esをここまでスポイルできるとは…集団心理サスペンスがただの刑務所ごっこに。あのエスカレートしていく疑心暗鬼も、強迫観念も、暴力も全て場当たり的でマイルドなものに。心理描写が全ての作品で心理描写も甘く、esでは実際に行われた実験の社会的な位置づけにまで踏み込んでいたのに対し(実験者側等の)サーカムスタンスの描写も無くなっている。更にヒッピー文化を懐古するかのような糞ストーリーのオマケ付きだがこれを作ったラブアンドピース野郎は相変わらず頭の中がお花畑なのか、「喧嘩とかやめてみんな仲良くしよーよー」って連中がこの映画扱ったら駄目だろ。幼稚園のお遊戯の時間に見せるために作り直したのか?[DVD(字幕)] 3点(2012-03-24 09:19:26) 4. エイリアン3 パニックアクションの完成形的作品だった前作からは一転、再びSFに。シリーズの中では最もSF臭さがあり破綻が少なく納得して見られる。一連のシリーズの完結編としてかなり良好な作品。せっかく綺麗に収まったというのに、4は無かったことにしたほうがいいのではないか…[DVD(字幕)] 8点(2012-03-09 05:29:40) 5. エイリアン2/完全版 女性兵士バスケス二等兵のキャラクター付けや、守るべき女の子など最近の映画を見てても未だに見かけて「またか・・・まあ面白いけど」となるプロットを打ち立てたパニックアクションの金字塔的作品がこれ。というかキャメロン自身このプロットから抜け出せず、アバターにもしっかり「バスケス枠」を置いて、バイオハザードやSWATで思いっきりバスケスい演技を見せたミス・バスケスもといミシェル・ロドリゲスその人にやらせたりしてるのはなんとも皮肉。そんな今や影響を受けていないSF映画、パニックアクション映画を探すほうが難しい「映画界のビートルズ」「ハリウッドの基本素材」的作品。前作のスリラー的要素はやや薄れたがエンターテイメントとしてはスキの無い作りでもはや完成品である。[DVD(字幕)] 9点(2012-03-07 04:49:23) 6. エイリアン ジョーズやスターウォーズなどの影響がアリアリと、当時の流行に乗ったとも言えるが全く二番煎じに終わらない意欲作。洗練されたデザインと、全て見せないことでアンソロジーの生まれる余地を残した展開。マニアックさとキャッチーさのバランス感覚が抜群。細胞レベルで鳥肌モノです[DVD(字幕)] 8点(2012-03-07 04:30:20) 7. エレファント・マン だいぶ脚色もあるのかなと思いきや、かなり自伝に忠実なようで、容姿に関してもリアルのようで驚き。現代産業社会の夜明けであった19世紀末の大英帝国を舞台に、個人の尊厳と人の善意、現代の「社会性」をテーマにした深く考えさせられ、そしてとにかく興味深い内容。シリアスな題材の割にくどい心理描写は少なく、あっさりと描かれみやすい。佳作[DVD(字幕)] 7点(2011-11-24 13:34:22) 8. es[エス](2001) CUBEのような集団心理の流れの恐ろしい緊迫感が味わえる衝撃的な心理ゲーム。プリズンブレイクの原点はここに[DVD(字幕)] 8点(2011-10-03 02:11:20) 9. 英国王のスピーチ 伝記映画に多いことだが「ハイライト」が無い。 あるいはハリウッドではなくイギリス映画だからだろうか。 スピーチに向かってジワジワ小話を積み重ね、緊張感を高めていくような演出が欲しかったかな。 ともあれ興味深い時代の英国王室の裏話を描いた貴重な作品。 英国王室はいつの時代を切り取っても面白いね。[DVD(字幕)] 6点(2011-09-27 01:44:15)(良:1票) 《改行有》 10. L change the WorLd そもそもデスノートという漫画はサイドストーリー的なものが立つ体裁になってないのであまり意味の無いスピンオフ。大体スピンオフならせめて登場人物の7割は原作に登場する人物にするべきだろう。つまらないというほどでもないがごくごく平凡なSFサスペンス[DVD(邦画)] 5点(2009-10-30 18:41:23) 11. エニイ・ギブン・サンデー 数々の実話のエピソードを纏めアメリカのスポーツビジネスをリアルに描いた作品で面白いのだが、カットの組み方で思ったがパスに対するアップの多様が目に付いた。結局この映画の面白さのうちの大部分(スリルなど)はアメフトというスポーツの面白さではないのかと思ってしまった。QBがパスをしWRへ届くまでキャッチできるかそれとも突然インターセプトされるのかというあの緊張感はアメフト中継を見ている感覚と同じである。飛んでいくボールのスローモーションとスポーツに依存するスリルではなくもう少しスピーディーに中継では見れない映画ならではのフィールドに立っているかのような臨場感で攻めてほしかったところだ。その点期待感から減点しているがそれでも十分7点[DVD(字幕)] 7点(2009-07-04 02:34:06) 12. エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか? 日本語では巨大企業崩壊という副題があるが、そもそもエンロンは企業の体を為していないので、ある一室の賢い男達という原題のほうが的確だろう。企業の体を為していないというのは、事業により益を上げようというのが企業であってこのエンロンの場合そうではないということ。つまり「実体」としての企業を株価などの相場操作に利用し、マネーゲームで得た金を上層部や一部トレーダーが懐に入れていくという仕組み。彼らにとってエンロンという組織は相場を操作する「飯のタネ」でしかなく、トレーディングで利益さえ上げていれば、エンロン自体がどれだけの実体収益になってようとどうでもよかったのである。そこに触れる部分はよく出来ていたと思う。しかしではそれを許した金融システムやトレーディング業界の体質はどうなのか、それの再評価こそドキュメンタリーとして真にやって欲しかったことで、つまらないプロパガンダに終始したことは残念であった。[DVD(字幕)] 4点(2009-02-08 17:34:10)(良:2票) 13. 88ミニッツ 《ネタバレ》 スリラーとして出来は素晴らしい楽しめる作品であるが、しかし残念なのは最近のサスペンスはなぜ犯人はサイコだったで片付けてしまうことが多いんだろう。昔のサスペンスは「動機」の設定も秀逸で社会派映画と思わせられるような作品も多かったのに。最近のクライムアクションは犯行に動機がないただのサイコや犯罪を楽しむだけみたいなことが多すぎる。あったとしてもただの怨恨とか。観客がいい意味で脱力するような伏線とか期待するんだけどなぁ…心酔者では誤魔化すのはチープすぎるだろう。それともいまどきただのアンチテッド・バンディ映画なのだろうか。[DVD(字幕)] 8点(2009-01-23 22:26:43) 14. エステラ・ウォーレンの知られたくない私のヒミツ ヴァージン・ラプソディ あまりにもレベルが低いD級コメディ。下品にするならもっとストレートでよい。変に凝っているのに何のセンスも無いのは痛い。こんなものを見て喜ぶ人間が居るのだろうか[DVD(字幕)] 2点(2007-08-03 19:54:26) 15. エアフォース・ワン 《ネタバレ》 馬鹿映画。馬鹿だがとことん馬鹿でありながらアメリカの政治体制と米露対立の中にしっかり完結させるのは逆に凄いと思う。いや、あの対立自体これほどだったとでも言わんかのような風刺も効いた良質アクションムービー。リバティ24のコールサインがエアフォース・ワンに変更されたシーンの奥の深さ。素晴らしい[地上波(吹替)] 8点(2006-10-17 00:45:01) 16. 駅馬車(1939) 1939年公開なんてどんなもんかねと半信半疑だったがなんと質の高い「ロードムービー」。同乗者達の心理描写の人間臭いこと、一方的なヒーローにはならないジョン・ウェイン。そして今のトレンディドラマのような恋愛まで絡めることをこの時代にやってしまっていたことが驚き。これが西部劇というものなんですねえ。[インターネット(字幕)] 8点(2006-05-19 18:14:45) 17. エリン・ブロコビッチ 事実がそうなのかもしれないが結局大金を手にしたことがハッピーエンドであるかのように描いているのは映画の趣旨と外れているような気がするものの概して楽しめた。もともと自分とは無関係にも関わらず、この責任感、正義感、行動力。彼女が本当に映画のままの人間ならば尊敬します。彼女の夫も含め、人は外枠で判断するなという教訓も生きている。どんな役をやらしても演じきるジュリア・ロバーツ。アカデミー賞おめでとう[DVD(字幕)] 8点(2005-08-24 16:19:39)(良:1票) 18. L.A.救命士 邦題からはERのような物を想像するがまったく別物。薬物にはまり破滅していく人間を書いたヒューマンドラマ。救命士というのはあえて信頼が前提の職業に主人公をつかせたという皮肉のためのようなもので映画の視点はそこにはない。単に薬物の恐ろしさを訴える映画。ストーリーはしっかりしており堅い評価を受けるのもうなずける。それだけに、こんな邦題にしてしまい、しかもDVDのパッケージの宣伝文句は「ER以上の~」ってのには首をかしげる。[DVD(字幕)] 7点(2005-08-12 14:59:39) 19. エンド・オブ・ザ・ワールド<TVM>(2000) 監督も役者も無名なのでB級扱いされているが、同じ滅亡モノでもデイアフタートゥモローなんかよりよっぽどいい映画だった。監督がエメリッヒやスピルバーグだったら超大作だったのだろう。内容は核により人類が絶滅するシリアスドラマ。ちなみにレビュアは核反対の空想的平和主義者ではない。[DVD(字幕)] 7点(2005-08-01 11:27:37)
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