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1. 江分利満氏の優雅な生活
主人公の奥さんに対する口調が高圧的で、そういえば自分の父も母に対してあのような口ぶりだったなと懐かしさを感じつつ観ていました。
ほとんど小林桂樹のナレーションでとぎれる事なくエピソードが紹介され、クライマックスとか物語としての起承転結もほとんどなく話は進むので、観る者によっては、退屈な映画となるかも知れませんが、自分は、昔の映画はなぜかいつも襟を正して最後まで気を抜けず観てしまいます。
前から何故だろうと思っていましたが、この映画を観てなんとなくその理由のようなものが分かりました。
昔の映画からは、面白くても面白くなくても、おかしくても悲しくても「真面目さ、ひたむきさ」がひしひしと伝わってくるからです。だから実際はソファーに座ってリラクックスして観ているのだけれど、心の中で時には正座して手を膝の上に置いたりしてます。この映画の原作も含め山口瞳氏の小説は市井の人々に向けた暖かい視線をひしと感じるので、悲しいエピソードも庶民の切ない話として、素直にまたしんみりと受け止めることができますし、また小林桂樹が33歳くらいの役であっても「ちょっと辛いんじゃないの?」とつぶやきつつもそれがミスマッチだとは思えず、むしろミスマッチの小林桂樹が適役と感じました。それは奥さん役の新珠三千代さんも同様ですが・・・
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-05-31 22:46:41)(良:1票) 《改行有》
2. エリザベスタウン
《ネタバレ》 なんといったら良いのか、主人公が好きになる女性が「スパイダーマン」の恋人役で、そちらの方を先に観たものだから良い印象はないし、演技・表情も同じような感じで、この映画ならではの存在感が感じられませんでした。また主人公の解雇?も非常に不自然です(本人はデザイナーで、会社の損失まで背負う必然性はないでしょう。左遷されることは充分ありえるけど・・・)。更には何故彼女は主人公を好きになるのか、そのあたりも定かではないし、その一方で他界した父のお葬式を柱に、父と子供の絆や保守的な南部の側面が語られたりするけれど、それらについて今ひとつ中途半端な感じがして、「大切な事、見せ場はここだぞ」と言ってるシーンもありましたが、落ち着いて観ること、感情移入もできませんでした。
でも、スーザン・サランドンは好きな女優だし、彼女の告別式でのタップダンスのシーンには胸を打たれましたし、観てよかったなと思えるシーンもありましたが・・・
[DVD(字幕)] 5点(2007-10-08 21:21:48)(良:1票) 《改行有》
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