みんなのシネマレビュー |
|
【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. エイリアン2 「1」はSFとしての完成度と恐怖に10点を付けましたが、この「2」は興奮度に10点です。同じ題材にここまで違った味付けをしたうえに、ここまで完成度を維持した続編は見当たりません。キャメロンの「徹底的にやる姿勢」が顕著に窺える傑作です。当時、広告コピー「今度は戦争だ!」に大いに頷きました。[映画館(字幕)] 10点(2012-12-24 03:05:04)(良:1票) 2. 永遠の1/2 《ネタバレ》 これは難しい映画ですね。ある種のコンプレックスを通して、人生観を定義している映画のようでした。人は時としてエアーポケットに落ちたように、今の自分に全く自信が持てなくなることがある。微妙な未達成感が生活のそこかしこに付きまとって無力感を覚える、といったような…。それは自分にも覚えがあるので、分からなくはない。主人公は婚約を解消し、失業中で、性格的には優柔不断なタイプ。そこに、ドラスティックな生き方をしているように聞こえる「自分に似た他人」を対照させることで、未達成コンプレックスを際立たせようとしたようです。主人公曰く「いつまでたっても何かの半分」。ラストで主人公はその「自分に似た他人」に会うけれど、似ているとは思わない。彼にとっては「全くの他人」であり、その他人を意識していたことの無意味さに気付き、肩の力を抜く…。以下、自分の解釈です。人生って、希求し渇望する対象だけど、達成されることの無いものである。だから未達成な印象が付きまとっていても、それこそがリアルな人生である。そもそも100%になったら、生きる意味が希薄になる。永遠の1/2は、そんな視点を言い替えたタイトルだと思います。でも、この解釈が正しいとしたら、それは人生を概観する視点のひとつだけど、達観し過ぎていて好きになれない。[ビデオ(邦画)] 4点(2009-11-02 23:09:15) 3. 遠雷(1981) 《ネタバレ》 生まれた家に住み続け、成人しても結婚しても親と同居し、家業で暮らして行く。そんな人は多いはずだけど、そのこと自体はおよそ映画的ではありません。そこをストレートに取り上げて、文学的な趣きの見応えを提示していることに感心します。この見応えの根本は主人公・満夫の生き方にあると思います。彼はこの土地を捨てて他所へ移る意思を全く持っていない。地方で農業を営む日々に悩みや不満は持っていても、疑問は持っていない。彼が都会志向の人だったなら、この映画もあまたの青春映画と似た色彩の中に霞んでいたと思える。この生き様が、地方から都市部へ出て働く人たちに接点の無い姿として焼き付けられます。彼が都会を向かない理由も特に述べられていません。「どうして東京へ出て行かないの?」と聞いてみたい。でも、その質問自体が都市部で働く人の価値観の押し付けなのでしょう。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-10-22 03:44:53) 4. エンゼル・ハート 原作も読みました。久しぶりに観て、この監督の湿度の高い表現は改めて上手いと思いました。デジタル技術を使わないオカルトサスペンスの王道という感じです。ミッキー・ロークもいい味出してると思うんだけど、この後は主演が減って行くんですね。それってやっぱり猫パンチの影響?[映画館(字幕)] 6点(2008-11-25 22:16:21)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS