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【製作年 : 1950年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 楢山節考(1958) 楢山参りを控えた母親に対する息子の苦悩と葛藤が核になっているお話だが、 心情描写云々以前に、当然のことだけど圧迫感を感じるほど暗い。すべてがセット撮影、 演出面では歌舞伎の手法を取り入れ、舞台劇を観ているような印象を与えてくれる。 これはこれでいいと思うけど、映画でわざわざ舞台劇?という思いもなきにしもあらず。 田中絹代は相変わらずうまく、その演技は真に迫るものがあり、心にずっしりと響いてくる。 個人的には、もっと切ない雰囲気を出して欲しかったのだが・・・。[DVD(邦画)] 6点(2012-02-29 02:33:10)《改行有》 2. ナイアガラ マリリンが狂気の妻役を演じるサスペンス。初の主演作らしいが、実際は準主役です。 ナイアガラの美しい風景をバックに、同じホテルに泊まっている新婚カップルを絡ませることで、 ストーリーに広がりを持たせている。マリリンは正直演技はうまくないのだが、 モンローウォークを始めとするコケティッシュな魅力を存分に見せており、 新婚カップルの妻役ジーン・ピータースの上品な美しさも見所。 マリリンの夫の心理描写がもっと描けていれば、ドラマしては面白くなっていたのだろうが、 マリリンの魅力を見せることに時間を取られているので、仕方がないのかも。 そういった意味では、サスペンス物としてはちょっと物足りない部分がある。 それでもラストは迫力のある見せ場が用意されているので、 普通に楽しめる作品には仕上がっていると思う。[DVD(字幕)] 6点(2011-09-04 05:13:52)《改行有》 3. 流れる 田中絹代、山田五十鈴、高峰秀子、岡田茉莉子、杉村春子と、 錚々たるメンバーが勢ぞろいで、彼女たちを見ているだけでお腹一杯。 栗島すみ子もいい味を出している。 核となるストーリーはなく、移り変わる時代の流れに困惑しながらも、 花街の世界に生きる女たちの生き様を情感たっぷりに描いており、キャラ描写が秀逸。 当時の風景、街並の雰囲気もいいけど、これはやっぱりカラーで観たかったな。[DVD(邦画)] 6点(2011-08-17 07:04:43)《改行有》 4. 渚にて 第3次世界大戦による、仮想現実の世界を描いたアイデアの面白い映画。 昭和34年製作の作品ということもあり、どうしても映像的な部分での緊張感は欠けるのだが、 そのぶん様々な苦労が窺える。役者さんたちの表情やセリフで緊張感を煽りながら、 ドラマに重点を置きつつ、ストーリーを進めていくという手法。 でもやっぱり時間は長すぎる気がするし、ドラマといっても恋愛風のエピソードまで入っていて、 さすがにこれではちょっと辛いかなという印象を受けた。 一番記憶に残っているシーンはラスト。メッセージ性は抜群で、製作者の意図は十分に伝わった。[DVD(字幕)] 5点(2011-08-07 07:22:45)《改行有》
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