みんなのシネマレビュー |
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1. 2012(2009) 《ネタバレ》 ・同じディザスター映画と括って良いかわからないが、スピルバーグの「宇宙戦争」における徹底した人間視点とは対照的な”神視点”の作品。 ・これも「宇宙戦争」とよく似た境遇の男やもめの主人公なのだが、演じるジョン・キューザックは今ひとつスター性に欠け、華がない。 ・別段特別な才能も縁もないその彼が何ゆえか人類救済計画「方舟」の中枢部に運命のいたずらによって導かれていく。もう少しうまく演出すれば「ハリウッド的ご都合主義」ではなく「何かに導かれる運命」と解釈できたのだが微妙。 ・多くの登場人物が散漫な印象のまま消えていくが、唯一魅力的だったのはロシア人富豪。彼は俗物だが非常に人間臭い。その最期も皮肉が効いていて良い。 ・方舟計画で対立する理想高き学者とリアリストの統括責任者。いよいよ終が迫ろうというときに”チケット”を持たない建設労働者も乗船させるべきかで鋭く対立する。エメリッヒの意図としては一方的な描き方はしていないとは思うが、個人的には”結果的に”悪者になってしまうリアリストの方に共感を覚えた。 ・人類滅亡の危機発覚からたった2年で最先端の”方舟”を何隻も建造するという設定はさすがに無理がある。 その「舟」は急造とはとても思えない洗練されたデザインで、乗組員の制服まで用意されている。画的には美しいだろうが、ますますリアリティを損なう結果に・・・。たった数年で地下都市を建設した「ディープ・インパクト」よりはましか・・・。 ・最大の売り物であるVFXは見事の一言。ヒマラヤを越えてくる大津波は、恐怖というよりも荘厳な印象さえ受ける。同じ破壊&滅亡でもスピの「宇宙戦争」では身も凍るような恐怖を感じたが、本作では恐怖というよりも別な感情が湧き上る。 ・点数をつけるのは難しいが、映像10点、ストーリー6点、その他の要素を平均して、7/10といったところか。[映画館(字幕)] 7点(2010-12-09 14:02:30)(良:1票) 《改行有》 2. 二百三高地 日本の近代史を知る素材としては大変貴重だし素晴らしい。3時間余りにわたって様々なエピソードが積み重ねられた重厚な構成になっている。ただし、この時代の水準と今を比べるのは酷だが、紋切り型の人物設定にオーバーアクションな演技、取って付けたような恋物語、貧弱な音響と雑な編集、細部まで神経の行き届かない戦闘シーンなどを我慢する必要がある。本作を観て重なったのが「男達の大和」だ。撮影技術の多少の進歩はあれど、四半世紀何も新しいスタイルや思想を生み出していないということが逆にわかってしまった。[DVD(邦画)] 5点(2006-12-29 10:59:22) 3. ニコラス・ケイジの ウェザーマン 仕事ではそこそこ成功していても、家庭では何か歯車がずれていてうまく行かない、それでも進んでいかなければならない人生の辛さ、空しさみたいなものは伝わってきました。そういう部分では自分の人生に重ね合わせて共感する人も多いのではないでしょうか。ただ、最終的にデビッドには一連の出来事を通じてどんな変化が起きたのかが、どうにも薄味というか。あまりに淡々としていて遠慮がちに感じました。それから音楽がハンス・ジマーですが、いつものダイナミックな曲調とは正反対で「パンチドランク・ラブ」のジョン・ブライオンを彷彿とさせるものでした。[DVD(字幕)] 6点(2006-06-27 09:46:10)(良:1票) 4. N.Y.式ハッピー・セラピー 《ネタバレ》 アダム・サンドラー、ジャック・ニコルソンとくれば外れは無いだろうとかなり期待したが、久しぶりにつまらない映画を観たなというのが正直な感想。そもそもアダムの彼女が彼の鬱屈した怒りを感じてセラピーを頼んだという落ちだが、その割には彼の怒りなんて伝わってこなかった。しかもその為にあれだけの大仕掛けをするというのもおかしな話。ギャグの舞台装置をこしらえたいが為の無理やりな理由にしか見えない。荒唐無稽なコメディでもそれなりのリアリティはあってしかるべき。ギャグも下品で全然おもしろくない。これ、英語がわかればおもしろいのかな。ジュリアーニ市長や、ヤンキーススター選手のカメオ出演もなんだかなぁ。3点(2004-11-12 17:15:49) 5. 21グラム 《ネタバレ》 迷える子羊3人が神の手の中で運命に翻弄される。いったい神は何ゆえ彼らにこのような過酷な運命をお与えになるのか。刑務所で繰り広げられる牧師とジャックの言い争いはなんとも皮肉で空しい。どんなに問い掛けても呪っても神は答えをくれないのに。クリスティーナに宿った子、家族の下へ戻るジャック、そのラストシーンでわずかな光が見えるような気もする。それでも人生は続いていくのだろう。9点(2004-11-11 23:46:56) 6. 28日後... 「ゾンビ」を見てるからなあ。どうしても似た設定だと比べてしまう。6点(2004-04-08 08:21:54) 7. ニューヨーク1997 スーパーB級SF!8点(2003-12-12 15:50:57) 8. ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版 こういうセンチな感覚って日本人ならすんなり受け入れられたのだが、欧州人にも通じるものだったのかというのが、最初の印象。この映画には悪人がひとりも出てこない。皆それぞれの小さな人生を精一杯生きている。観た後ちょっと切なくて嬉しくなる作品です。8点(2003-12-12 15:50:38) 9. 日本沈没(1973) 脚本に無理がありすぎるよな・・・物語の進行に気をとられたのか、登場人物の心情が雑に描かれすぎ。特撮も当時としては水準か。まあ2時間で収まる話じゃないけど。同じ日本沈没ならテレビシリーズのほうが面白かったです。 <<追記>>ああっこれ橋本忍氏が脚本なのか・・・[地上波(吹替)] 5点(2003-12-12 15:49:12) 10. ニック・オブ・タイム わわわわ・・評判悪いなあ。これ、WOWOWかなんかでやってたのを、ほんとに偶然何の予備知識もなしに観たんですよ。結局最後まで観てしまって、かなりハラハラさせられましたね。面白かったです。でもあとでよく考えてみると、素人にそこまでしてやらせる理由ってかなり希薄というか、無理がありますよね。でも初見ではそこまで気が回らなかった(いや、頭の片隅に疑問符はついてたかも)、勢いで最後まで見せられてしまったなと。なので、初回の印象を大事にして8点献上致します。8点(2003-12-12 15:48:51) 11. 2010年 何がダメかって、折角2001年で無音の宇宙にしたのに、なんでスターウォーズばりに音入れちゃうのさ6点(2003-12-12 15:48:32) 12. 2001年宇宙の旅 1968年の時点でここまでの映像が作られたこと自体驚異という他無い。今観ても全く遜色ないではないか。同時代の宇宙SFを見よ。宇宙の書き割りの前を糸で吊った宇宙船が花火を吐き出しながら飛んでいた時代なのだ。キューブリックはもちろんだが、特技監督のダグラス・トランブルに拍手を送りたい。ひとつ残念だったのは、ステーションから見る地球の大気の層が無かったこと。ま、些末な事ではあるが。10点(2003-12-12 15:48:05) 13. ニキータ ベッソンの暴力描写って凶暴、冷酷、スタイリッシュ。ハリウッドの予定調和な暴力とは異質。役者もクセ者揃いでした。ただ、結構重いので、何度も観たい気にはならないかな。9点(2003-12-12 15:47:46)
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