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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. おとうと(1960) 《ネタバレ》 文芸作品らししい色彩、映像は見事だし、岸恵子の気丈で弟思いの姉の演技も素晴らしい。 姉弟の心理描写と父親との関係性はすんなり入ってきた。 しかし、継母との関係性の背景、心理描写が今ひとつ。 継母が体が悪いにしても家事を何もせず娘がやって当然ですって態度で、父親もそれで当然と思っているところで、姉弟の境遇を憐れむ気持ちよりも継母に対する腹立たしさのほうが先に立ってしまう。 前半は継母が姉弟を憎んでいる思っていたので、終盤で心配して優しくなって悲しむべき背景を自分で想像して納得するしかなく、このあたりののエピソードやプロセスをもう少し描写して欲しかった。 田中絹代という配役だけで、芯は悪い人ではないだろう納得させてしまったかにも思える。[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-01-23 18:54:01) 2. 女が階段を上る時 《ネタバレ》 実際の銀座の女性たちが本当にこの映画のようだったのか、主人公のような女性が実在したのか確かめようもないが、少なくとも最初から最後まで人物描写、感情描写は秀逸であり、リアリティを感じた。それにしても、このところ高峰秀子主演作をたてつづけに見たが、彼女の演技力、表現力には感服。どちらかと言えば淡々として起伏が小さく練られた脚本とは言えない物語なのに、高峰秀子の演技力と脇役陣のドンピシャの配役と成瀬監督の映像構成力とが相まって、見るものを最後まで引き込み心に染み入る映画になっている。[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-01-15 00:34:43) 3. 女の歴史 《ネタバレ》 大きな感動やイベントもなく、淡々と進んでいくストーリーで、物語としてそれほど面白くないはずなのだが、高峰秀子の表情、動きですべての感情を表現する名演技と、賀原夏子の脳天気なキャラクター設定のお陰で、ずーっと引きこまれて見ることができた。人に面白いよと勧めるのは若干気が引けるが、個人的には非常に心に染みた。今と過去を行ったり来たりする展開も当時としては斬新だったのかな?[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-01-14 21:40:09) 4. 黄金の七人 《ネタバレ》 軽妙でコミカルで尺も適度に短く、細かいツメの甘さとかセットや道具のチャチさとかを突っ込みつつも、ノリで楽しく最後まで見てしまえる。それにしてもあの金塊の軽量感は何だろうね。素材はプラスチック? 時代を考えると木?紙? この疑問が映画の最中ずーっと頭から離れませんでした。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-07 22:54:20)
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