みんなのシネマレビュー |
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1. 思い出のマーニー 《ネタバレ》 心因性の喘息持ちである思春期まっさかりの孤独少女が、ひと夏の不思議な体験でヒトカワ剥けるというベッタベタで平凡なジュブナイルなのだが、その王道さがジブリらしくていい。 始終やたらと転ぶヒロインではあったが、死なない程度に、大怪我の手前程度の転倒はとてもキュートでイイものだ。若いうちはどんどんコケてろと、オッサンたる私はシタリ顔で思ったりするのだ。(きみわるい)[DVD(邦画)] 7点(2015-04-15 02:58:19)《改行有》 2. 踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望 《ネタバレ》 新たなる希望の予感などは微塵も感じられなく、むしろ 「踊る大走査線 the FINAL公開から、五年…ついにあのラブサンバディトゥナイな奴等が帰ってきた!」 みたいな映画が、五年後ぐらいに公開される予感しかしない。[DVD(邦画)] 2点(2013-07-25 19:18:17)《改行有》 3. 黄金の法 エル・カンターレの歴史観 《ネタバレ》 23世紀のアトランティスで宗教を学ぶ少年主人公と、そのまた未来からタイムマシンやって来た美少女が繰り広げる、抹香臭いジュブナイルアニメ。 仏陀やキリスト、モーゼ、果てはギリシャ神の活躍を、タイムマシンで旅する二人が立ち会うという「抹香臭いが、なかなか夢があってよろしい」みたいな内容なのだが。 まぁ、要約すれば「過去の徳の高~い宗教家が輪廻転生して、2003年に威光を放つんだけど…誰の事かわかるよね?(チラ見・どや顔)」みたいな、結局はいつもの「気味の悪いマスタベ作品」に落ち着くわけですよ。 とは言え、この後に発表される「永遠の法」や「仏陀再誕」「神秘の法」と比べると、ぶっ飛んだ印象は薄く、大人し過ぎる感がある。 大川隆法映画の醍醐味は、やはりデコレィションの極みにある空振り三振なのであって、この大人しい三振ではちょっと物足りない。 恒例と言っていい子安の大説法要素も、足りんなぁ。 [ビデオ(邦画)] 1点(2013-05-28 00:42:59)《改行有》 4. おおかみこどもの雨と雪 《ネタバレ》 美術や動画の瑞々しさは、これぞアニメといった体で好感が持てるが、設定や人物描写が中途半端でオザナリ気味だった気がする。特に狼男パパの突然な死が、ちょっとイキナリ過ぎて困惑した。あの別離のシーンは、やり過ぎ。嫌な驚きでした。 しかし、花の無謀で稚拙な母親っぷりは、私、好きですよ。小児科と獣医のハザマでオタオタするシーンなんて、もらいオタオタしちゃいました。実の子供が狼男クオーターって、大変なんだなぁと、しみじみ感じた。 雨の人獣変化ダダや、雨雪二人の顔見知り、おっさん二人のしょーもない諍いなどの、くだらない繰り返しギャグも好きだ。 [映画館(邦画)] 5点(2012-09-19 03:53:59)《改行有》 5. 鬼神伝 動画はソコソコ高レベルなんですが、テーマ性、演出や脚本、キャストらのレベルが徹底的に低く、とことん野暮ったい。特に音楽の野暮さが突出していたように思える。 一秒たりともハラハラしないし、ドキドキもしない。何の驚きもない。いっそ萌え萌えでもしていれば、その手のお客を楽しませたんでしょうが、それもない。 ここまでチャームポイントのないアニメ作品も、珍しい。 蛇足ですが、あの投擲機「室伏」には、ちょっとウケた。[DVD(邦画)] 3点(2012-05-26 01:15:17)《改行有》 6. おのぼり物語 《ネタバレ》 映画の出来は、ハッキリ言って「微妙」の一言に尽きますが、カラスヤサトシ原作に対しての愛情は、伝わってきます。 「作者、あんな男前やなくてもエエんちゃうか?」とか「あんなシュっとした恋愛要素も、ないない」とか「父親役にチチ松村てシャレか?」とか、出てこなかった京阪電車や、ヘタレ微妙漫画家の大先輩・ひさうちみちおについても、言いたいことは山ほどあるが、ここは割愛。 原作ファンなんで、ちょっと贔屓目の6点です。[DVD(邦画)] 6点(2011-11-23 01:06:22)《改行有》 7. 男はつらいよ 空気の読めないヤツ。お調子者。マイペースなヤツ。酒癖のよろしくないヤツ。感情的になりすぎるヤツ。品の無いヤツ。面倒臭いヤツ。ハッキリいって、私は好きではない。嫌いだ。 そう、私は車寅次郎みたいな男が、あまり好きではない。てか、嫌いだ。 しかし、何なんだろうなぁ。このまったくブレない人間性というか、これが憎めないんだよなぁ。[DVD(邦画)] 9点(2011-09-07 00:51:04)《改行有》 8. 踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! 「盛り上げよう、感動させよう」として苦労したものの、特にアイデアも無いまま出来上がってしまった、緊張感も遊び心もない脚本がつまらない。 冒頭のバスジャックシーンで、バスに踏み込んだ刑事が吊革につかまっちゃうよなテイタラクでは遺憾でしょうに。そんな現場汚染するような刑事の考証に対して、突っ込んだ言及するような作品じゃないのは、百も承知だが。 [DVD(邦画)] 3点(2011-09-06 01:19:44)《改行有》 9. 狼の死刑宣告 切なくもあり、痛快。「人呪わば穴二つ」という言葉がホントにシックリくる映画。 パリッとした服装から、徐々に薄汚れてゆき、最終的には怪物化していった父親の様相が、実に象徴的でした。ケビン・ベーコンの怪演技ならでは、と言った感じ。[DVD(字幕)] 8点(2011-08-03 02:07:23)(良:1票) 《改行有》 10. 女番長 野良猫ロック 和田アキ子と梶芽衣子という豪華タッグに、范文雀。アンバランスな気もするが、それが良いように作用していて、異様に格好よかった。 が、脚本、演出、男衆の演技など、ちょっとテンポが良くないような気が。 そして、オックスの鳥肌が立つような歌がちょっと可笑しかった。こういうライブで、失神者続出させていたのかオックス…[DVD(邦画)] 5点(2011-06-03 05:12:19)《改行有》 11. 鬼火(1963) 《ネタバレ》 主人公を横切る自動車や自転車の群れ、見向きもせず追い抜かしていく子供たちの演出が、やけに印象的。 精神的不感症者の絶望、ねぇ。そんな遺書を残した友人が居ても、私は「そういやアイツ、死んだねぇ」で済ましてしまいそうだ。(というか、友達になれそうもありませんが) 友達甲斐も無く、薄情で鈍感な人間(私含む)には、ちょっと不向きな映画なのかも。[DVD(字幕)] 5点(2011-05-31 00:54:45)《改行有》 12. おニャン子・ザ・ムービー 危機イッパツ! おニャン子世代の真っ只中なんですが「夕焼けニャンニャンとか、部活で観れんし。そもそも観たくもねー」というヒネた硬派中学生だったんで、おニャン子クラブ自体に興味も思い入れも無い私。 そんな私に、作品の良さなど1ピコグラムも理解出来ないのも当然です。が、そういう鑑賞側の事情を差し引いても、この作品の無味無臭な雰囲気は凄い。まさしく、アイドル・バブル期の徒花みたいな作品。 とりあえず、アイドルの歌のヘタさをとやかく言うのは、力士にデブと言うよな無意味なモノらしいので、差し控えときます...[DVD(邦画)] 1点(2011-05-06 16:22:17)《改行有》 13. オズの魔法使 《ネタバレ》 普遍的で良質な寓意が素晴らしい。名作。とは言え、私、悪とはいえ魔女が二人も死んでハッピーエンドというのは、どうも腑に落ちないイヤなオトナである。[DVD(字幕)] 7点(2010-06-07 06:33:49) 14. 俺たちプロボウラー 脚本や演出、人間描写、ギャグの切れなどが、終始に措いてダラダラしていて、雑。 試合シーンもラストシーンも、スカッとせず、何もかもが中途半端すぎる。 主人公たちが大麻でラリっているシーンなどは可笑しかったが、ハッパ決めて車を運転するというのは、チョッといただけないなぁ。[DVD(字幕)] 3点(2009-10-09 01:11:28)《改行有》 15. 俺は、君のためにこそ死ににいく 他のコメントでもあるように、脚本と演出のダサさが凄まじい。お涙頂戴的な胡散臭い説教臭さや、人間描写のテキトーさがズサンで、イマイチ。 「靖国神社で、会おう」的な発言の多さも、誰に向けたアピールだよ?と勘繰ってしまう。単なる時事的な意味合いの台詞が何とも嫌らしく、何とも品がない。 桜の下で蛍が舞う、というような季節感を完全無視したシーンも、可笑しかった。いくら心象的シーンだとしても、気持ち悪いシーンでした。感動させなきゃいけない所なのに。 ま、思想的云々については、この場では控えさせていただきます。 蛇足ながら思ったんですけど、都知事は近年の小林よしのりの漫画や「男たちの戦艦・YAMATO」でちょっとしたムーブメントになった「なんちゃって右翼化」している人達の浮動票でも欲しかったのかも? もう一つ、蛇足ながら言わせて頂くなら、ラストの切腹シーンの「介錯は、要らん!」のシーンで大爆笑。苦しくなったら自分で首を切り、マイセルフで介錯するから、要らん!という意味だったの?ま、腹を切るのは苦しいんでしょうが、ね。 [DVD(邦画)] 2点(2008-05-21 21:50:40)《改行有》 16. 陰陽師 野村萬斎の立ち振る舞いが「陰陽師」のイメージ通りで驚いた。伊藤英明のゴツい割りに笛達者という配役も意外と悪くなく、真田広之の悪役もイイ感じでした。だがしかし、陰陽術を駆使するシーンでのCGが致命的に陳腐で安っぽく、鑑賞対象年齢を「これでもか!」というくらいに下げている感じ。要するに「東映ヒーロー祭り」的なクオリティとでもいうか。残念。アクションもイマイチだったので、オバサン向け耽美作品に特化させても面白かったんじゃないかな・・・と、思ってみたり。[DVD(邦画)] 4点(2007-09-20 00:09:01) 17. 男たちの大和 YAMATO 《ネタバレ》 まず「男たちの大和 YAMATO」というタイトルのセンスの悪さ(ローマ字でYAMATO)に感動した。 結局「大和」という戦艦は大した戦果を挙げていず、最後は特攻的な結末を迎えたという事も知らなかったので、勉強になった。 誰もが「鬼畜米英!」「天皇陛下バンザイ!」的な戦時下特有の決まり文句を言わないという不快なデリケートさに溜飲が下がった。 そして戦時下特有の混沌・狂気・視野狭窄的な雰囲気も極力排除!「戦わなきゃどーしょーもない戦争」的かつ「守るための戦争だから、僕らはアリなんです」的な美しい言い訳の羅列に眩暈を覚えた。 母との別れに舞い散りまくり、異常気象かと思わせるほどの桜吹雪に爆笑した。散るゆえに美しいというレベルをも完全にブッチギリだ。 ラストの散骨シーンでは感動もさせつつ老人×少年×娘の敬礼でキチンと失笑させることを忘れない隙の無さに驚愕した。 エンディングテーマの長淵剛で「はっ」とした。そうか。これはコンプレックスの裏返し的マッチョ&ナルシズム・プラス説教臭いメッセージ大好き!という作品性のリンクだ!納得だ! 観たか?観ただろ?この心意気!愛・国・心!君のハートにインプット!超安易に! これがYAMATO!(ローマ字で)[DVD(邦画)] 1点(2007-05-07 06:05:23)(良:1票) 《改行有》 18. おいしい殺し方 -A Delicious Way to Kill- TVドラマの域を超えていないとは思うが、相変わらずケラ氏の脚本の面白さとミステリとの相性は良く、意外なまでに!というと失礼ですが、奥菜恵の演技は面白かった。ケラ氏はポスト堤幸彦?と勘繰ってみたくなる今日この頃。(死フレーズ)[DVD(邦画)] 6点(2007-03-01 00:21:21)(良:1票) 19. オーメン(2006) 《ネタバレ》 第一作目のオーメンの音楽を100点とするなら2006年オーメンは4点くらいかな。なんか新鮮さの欠片も無いのもどうしたものか。観ている最中、結構ガッカリとくるシーンも多々あり正直ツライのだが、まぁ、正視できないくらいの不出来というわけでも、無い。(むしろ正視出来ないくらいのほうが有難いのかもしれないが)しかし何のためのリメイクなのかは全くもって不可解。浜田省吾の新作が、またもや「リマスター盤」だった !みたいな失望感とでも言おうか。(いや、ハマショーには何の期待もしていないが。)言ってみたもののイマイチしっくりこないが。(じゃあ言うなよ)[DVD(字幕)] 3点(2007-01-10 16:26:55) 20. オールド・ボーイ(2003) 土屋ガロン(狩撫麻礼)作品の映像化という、ファンからしてみれば滅茶苦茶嬉しい事件に既にメロメロだった私。しかし韓国という舞台設定と、思い入れのある劇画作品の「映画化」という二重苦ともいえる難点を、果たしてクリアできるものなのか…と。しかし、そんなものはただの杞憂だった。原作との相違点も特に感じられず、むしろ昇華してしまった感じすら、した。暴力描写がややグロいか?とも感じたが、全体的な展開からすれば及第とも思う。この狂気の復讐劇に着目し、ここまで完成度の高い作品に仕立て上げた監督の手練に賞賛するとともに、こんなに身近にあった秀作に完全ノーマークだった邦画界(アニメ作家を含む)のマヌケっぷりを賞賛したい。というか、原作ファンですら、ここまで完成度の高い映画になるなんて思いもしなかったんですけど。[DVD(字幕)] 9点(2006-08-02 05:19:41)
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