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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. オープン・ユア・アイズ 《ネタバレ》 リメイク作とのもっとも大きな違いは主役の汚れ具合。これはトムがあまり顔を崩さなかったということだけでなく、精神的な面でも、本作のセザールは壊れている。 感情移入を許さないほどのセザールの横暴さは何だ? 親友の彼女を寝取ろうとしておいて、自業自得の事件で顔面崩壊。その後は、逆に親友が彼女に近づくのを非難する。どうして、こんな主人公の設定にしたのだろう? そんな疑問も、ラストシーンを観て納得。これは冷凍保存自体も夢なのではないか? そもそも、全てがある日セザールが見た「一つの夢」。親友の彼女を寝取ってしまった罪悪感。真の愛を知ったことで生じた、裏切り続けた女たちへの罪悪感。この2つの罪悪感が生み出した夢。 LE社の社長はラストで、主人公以外の人物を脇役と断言し、アイデンティティーを全否定した。これは、セザールのこれまでの価値観。しかし、アイデンティティーを喪失したアントニオを見つめ、あのセザールが他者を心配する。 彼は、この2時間に渡る一つの夢の中で、街(世界)には自分以外にも人々がいて、それぞれに尊重すべき生活があるという当たり前のことをようやく学んだ。つまり、クライマックスは、SFなどではなく、自己欺瞞との戦いだったのだ! 主人公は、当然顔など崩れることもなく(事故も夢)、これからも愛しい彼女と暮らしていく。そんな主人公が愛によって人間的に成長したからこそ見た夢だと理解し、本作に深く感心させられた。 この解釈に異論がある方も多いだろうし、押しつけるつもりも全くないが、自分としては、アメナーバルの企みが、ただ一点「(顔ではなく)自己欺瞞の崩壊」にあると感じられた。人間はどれだけ力をもとうと、決して神にはなれず、様々な人間との関係にのみ存在できる。それを表現するために、自分が神のようにになれるはずの空間である「夢」が必要であったのであり、同様に神の真似事をしようとする存在の「LE社(SF的設定)」が物語に必要だったのに違いない。 リメイク作との比較などせずとも、本作はアメナーバルの偉大なる成功作であると評価したい。 ☆最後に、これほどまでに憎々しいキャラクターを見事に演じきったE・ノリエガ(R・マドリッドのラウール似?)の役者魂を称えたい。ついでに、ペネロペちゃんのcuteさ&sexyさ&脱ぎっぷりにも・・・って、散々偉そうに語っておきながら、結局おっぱいネタ(笑)9点(2004-10-23 07:38:02)《改行有》 2. 親指タイタニック まぁ暇つぶしにはいいのでは? しかし、よくやるな、こんな馬鹿馬鹿しいもの。1作で留めておけばいいのに6作も作っているなんて。4点(2003-11-22 23:14:20) 3. 踊る大捜査線 THE MOVIE 《ネタバレ》 シリーズの総括としては非常によく出来ている。青島が刺されて以降はやや間延びした感があるが、全体的にテンポよく進んでいるので飽きずに観ていられる。「こんなの映画ではない」などという意見をよく聞くが、「映画」ってなんなのだろうか? ご都合主義的なプロットへの批判は理解できるが、定義のはっきりしない「映画的」「TVドラマ的」といった表現はどうも理解できない。7点(2003-11-22 23:05:07) 4. 男たちのかいた絵 《ネタバレ》 全体としての印象は薄い。しかし、ラストで撃たれ、2つの人格が交互に現れるシーンだけは鮮明に頭に焼き付いている。4点(2003-11-22 22:57:30) 5. おつむて・ん・て・ん・クリニック 主演二人の演技はさすがに上手い。しかし、途中からプロットが混迷していくのが残念。そのため、狙い以上にマーレーがうざく感じられて、最後まで観るのが苦痛になってしまった。5点(2003-11-22 22:54:10) 6. オースティン・パワーズ:デラックス ミニミーの登場には爆笑。しかし、前作のヒットのおかげで予算が増えた反面、笑いの密度が薄くなってしまったように思える。万人に笑えるギャグを目指した結果、前作にあった丁寧な雰囲気作りが影をひそめてしまったのが残念。5点(2003-11-22 21:30:14) 7. オースティン・パワーズ 知的さが感じられるおバカコメディ。おしゃれ映画と宣伝されたのには少し違和感を感じたが、年に一本ぐらいはこういったノリの映画を観たい。アクが強すぎて嫌いだったM・マイヤーズの魅力がこの映画でわかった。彼ほど真摯に笑いに向き合っている役者は今いないかもしれない。いつまでも彼に映画制作のチャンスがあたえられることを願う。7点(2003-11-22 21:25:49)(良:1票)
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