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プロフィール
コメント数 565
性別 男性
自己紹介 三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。
※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。
※管理人様、お世話になっております。
※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。

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1.  折れた矢(1950) 白人よりも先住民族の側から描かれた珍しい西部劇ですが、物語を別にしても、信念を貫く男ジェームズ・スチュワートでさえも先住民族の酋長コーチーズ(演じるのは白人だが違和感はない)を前にするとかすんでしまっているということが、白人側からの一方的な西部劇ではく先住民族によっているという何よりの証でしょう。同じくスチュワートが恋するソンシアレイの美しさも雄弁ですし、あるいはスチュワートが初めて一人でコーチーズのもとへ交渉に行くシーンは秘境へ向かう様で、彼らの領域に神秘性すら感じさせます。 ただ、クライマックスの銃撃戦は重要であるのにやや緊張感に欠けています。[DVD(字幕)] 7点(2011-12-20 18:34:55)

2.  落ちた偶像 《ネタバレ》 内外に長い階段を配した屋敷の設計、部外者が存在するかくれんぼ、落下場所の伏線、あるいは少年が逃げ出した夜の街景色や警官との遭遇などはとても素晴らしいです。 ただ、最後の急展開は収まりが悪く不満が残ります。というのも少年は肝心な部分が欠落した夫人の落下シーンを目撃し(2つの階段が見事に威力を発揮!)、ベインズが殺害したと錯覚を起こすわけですから彼が潔白だと信じるためには、強力な目撃シーンに相当するだけのシーンが用意されていなければ、やや喜劇調にすらなる万事解決のラストは説得力に欠けるのです。これは少年が目撃する物語であり、ましてアフリカの話がウソであるように百聞は一見に如かずなのですから。[DVD(字幕)] 7点(2011-08-02 18:44:56)

3.  黄金(1948) 《ネタバレ》 ラストの呆気なく風に舞い散ってしまう砂金のイメージこそが本作のクライマックスですが、そこへ繋がるためには過酷な発掘作業をもっと見せてほしいと思ってしまいます。しかし、ここで重点が置かれているのは飽くまで欲に目がくらむ人間心理であって、ウォルター・ヒューストンが安宿屋で説明してしまう成行きを実践してみせる内容は過度に心理劇です。その観点から見ても、互いに疑心暗鬼になっていく過程がややあやふやとも思えますが(落盤事故でボギーの命を救うか迷うのが早過ぎる、あるいは救われた恩を感じなくなっていく様が希薄)、三人の共通の敵である来訪者の出現には緊張感が走りますし、ボギーとウォルターの高笑いは耳に残るほど素晴らしいです。それから騙した男を見つけてリンチする暴力場面がなかなか凄く、実はここが一番記憶に残ってたりします。[DVD(字幕)] 6点(2011-03-25 18:26:08)

4.  鬼軍曹ザック 《ネタバレ》 風穴の開いたヘルメットが動き出し韓国人の少年ショートラウンドに助けられるまでのオープニングの、情報を小出しにしてゆく様が面白いです。伏せなければ命を落とす戦闘シーンも徹底されていて、大仏が強烈な印象を残す(手に引っ掛けて輸血するお茶目さ!)寺院での攻防戦は緊張感と力感が溢れています。役者の顔も一人一人が良く、戦争映画にありがちな人物の判別不能などという残念な事態には決して陥りません。  最後の戦闘前に急展開となり、冒険映画から戦争映画へと変わり、ショートラウンドに認識票をあげることやヘルメットの交換は叶わずに終わる過酷さが待ちうけています。特にショーティは最初に登場した際にアップの笑顔を見せるので、勝手に最後まで無事なのだと確信していたものですから、表で無造作に倒れている姿は悲しいものがあります。[DVD(字幕)] 8点(2011-02-25 18:30:26)《改行有》

5.  お早よう 《ネタバレ》 住宅地の一画の何でもない日常生活風景なのですが奇妙な魅力を秘めており、それぞれの人物の登場させ方も絶妙で押し売りコンビまでもが完璧に出入りしています(押し売りを撃退するおばあちゃんが一番凄い!)。またオナラという下品なギャグも、返事と違えて奥さんが「何だい?」とやって来たり、干したパンツを旗のようにさわやかに見せたりと、品を損なわずにカマしてみせるところなども流石です。  それから「アイラブユー」と軽く言ってのける弟の存在がとっても効いており、本来ならもっと陰惨になる親子喧嘩などのシーンも弟の存在が柔らかい印象を与えてくれて、河原におひつを持って行ってご飯を食べるシーンなど、何とも気分が良いものです。ラストの駅で「良いお天気ですね」などと無意味な会話から恋愛が発展しそうなオチ?もくすりとしてしまいます。[ビデオ(邦画)] 9点(2009-06-02 18:33:02)《改行有》

6.  オーソン・ウェルズINストレンジャー 《ネタバレ》 ウェルズが死体を見つけた奥さんの飼い犬を殺す場面で、異変を感じたように飛び起きるエドワード・G・ロビンソンに切り返されるのですが、この手法というのは今では2時間ドラマでも当たり前で、むしろ下手をすれば安っぽさすら感じさせるのですが、ウェルズがやれば全くもって効果的で強い緊張感を生み出しています。一見のところ良き教師でありながら実はナチであるという人物像も、ウェルズの巨体と神経質そうな雰囲気が説得力を持たせておりサスペンスとして一級の出来栄えなのです。・・・ただ、一つ気になるのは善玉の方を演じたロビンソンで、これは私に「犯罪王リコ」での彼のイメージが強烈に残っているせいかもしれませんが、ロビンソンのアクの強さというものはただの善人にしてはどうも気に障る不自然さがあるのです。例えば父親に娘の危機を伝えながらも冷静に状況を分析し、それを利用しつつも余裕しゃくしゃくの行動でドッカリとした感じを受けるその物腰は、何とも図々しい感じが出過ぎているように思えます。家政婦さんなどは心労でぶっ倒れてしまうのですから、その平然たる態度は鼻についてしまうほどなのです。[DVD(字幕)] 7点(2008-10-01 18:18:24)

7.  俺たちに明日はない 《ネタバレ》 実在した伝説的犯罪者カップル・ボニー&クライドを題材にしたものですが、警察側の方が悪役のように憎々しく演じていることからもかなり美化されているでしょうし、あくまで犯罪劇ではなく二人の奇妙で強い繋がりに焦点を当てた作品なので実話としての伝記的要素は薄いですが一本の虚構の映画としてはなかなか素晴らしいです。 特筆すべきは最初と最後のシーン。冒頭のフェイ・ダナウェイのあのエロティックさ!本作を観るまで私の中ではおばさんのフェイ・ダナウェイのイメージしかなく、こんなにも美しいとは驚きでした(逆に失礼?)。そして鳥篭から救い出しに来たようなクライドとボニーとの出会いが良い。窓から覗いていた裸のダナウェイが急ぎ服を着ながら階段を転げ落ちるようにビーティのもとへ向かう姿は運命を感じさせます。そしてラストの壮絶な絶命シーンの前に二人が見つめ合い一瞬だけ見せる微笑み。ダナウェイの表情は始めのアンニュイなものとは対照的に大事なものを手にしたように生き生きとして充足感に満ちています。全編に流れる当時アメリカの不況社会、ボニー視点で見ればクライドは白馬に乗った王子様であり、彼に不能という設定を加えることで二人の絆を純愛とし神聖なカップルとして描いたファンタジーでもあると思います。[DVD(字幕)] 9点(2007-10-19 18:33:18)(良:3票)

8.  オー! 《ネタバレ》 〝ルパン実写版・犯罪は割に合わない現実編〟というような内容。裏社会の小物が殺人は犯さないと豪語する義賊気取りで成り上がり墜ちていくまでを短時間ながら要所をおえて描いています。ヒロインの突き放したような悲劇的な呆気ない最期などけっこう暗い所もあるのですが、映画は軽快なサウンドに乗せてどこまでも娯楽で進み男のロマンが息衝いている感じです。ジャン=ポール・ベルモンド演じる主人公はお洒落さんで少々すかしていますが伊達男っぷりはやっぱりカッコ良いですし、「冒険者たち」に続きロベール・アンリコ監督はジョアンナ・シムカスをとても美しく撮っています。個人的にはベルモンドが断った女と階段で擦れ違うシーンがお気に入りで、ベルモンドのシムカスに対する想いと下から望めるミニスカートの可愛らしい娘への欲情で悶々とするオーの気持ちがよく表われています。[DVD(字幕)] 8点(2007-10-17 18:18:56)

9.  オーシャンズ13 《ネタバレ》 テンポが良いので飽きることなく最後まで見せてくれますが…では、良かったのか?と問われると疑問符がつきます。面白いと思えるシーンも良いと感じるシーンもあまりなく、ただただ計画のカラクリを羅列されるだけで記憶に残るようなものではないです。画面分割も効果的とは思えませんし。 そして1人でまとめて13人を握り潰せそうなパチーノ御大を敵役に配しておいて、バンクのキャラはあまりにも無抵抗過ぎます。それはマット・デイモンに一方的にたぶらかされるエレン・バーキンにも言えることで、二人を起用したのは作品に箔を付けたかっただけでは?と物足りなさを覚えます。もちろんこれは安心して主人公の活躍を楽しめる娯楽映画なのですが、これではいくらなんでも刺激不足なのでは? ・・・そう言えばキャストに曙とありますが出てなかったような、カットされちゃったのかな?[映画館(字幕)] 5点(2007-08-24 18:18:27)(良:1票)

10.  オーギュスタン 恋々風塵 《ネタバレ》 前作の野心的で荒削りの作風は何処へやらで残念なまでに小奇麗な作風になり、これが本当にあの続編なの?ってぐらいの様変わりです。そのためかオーギュスタン氏のキャラクターも余波を受け変貌を遂げています。なんと言いますか早い話、大分まともな人物になっています。何より人に必要とされているし、好きな事へ迷い無く一直線で全力投球の姿はもはや羨望の眼差しで見てしまいます。もちろん突拍子もなさや異常なまでの行動力は相変わらずですが、妙な部分への執着心は設定から削除されてしまったみたいです。という訳で、てっきり接触不能のインチキカンフーで笑わせてくれるのかと思いきや予想外にも真面目な展開。しかも彼に最も似つかわしくない恋物語。それもシットリの純愛もの。…ところが、なかなかどうしてこれが良いんですねぇ。僅かな行き違いが修復不可能な亀裂となっていくのは恋愛ものとしては常道の展開なのに、丁寧に見せてくれて最後は切なくて胸に染みます。デリケートで不安定な線上での二人の関係がしっとりとした画面で実に良く描かれ、覚えずホロリとします。殊にラストに見せる〝デッドパン〟のオーギュスタン氏の表情は得も言えぬ素晴らしさです。[DVD(字幕)] 8点(2007-08-08 18:23:50)

11.  大いなる河の流れ 儲け主義の人間が顧みずに行ってきた自然破壊に対して警鐘を鳴らすような痛烈で教訓的な内容ですが、詩情豊かに描かれた大自然の画の美しさはそれだけの説得力を十分に有しています。誇張表現でも何でもなく一枚一枚の画がアートとして成り立ち、その連続はまさに河の流れのように滑らかで優しくもとても力強く、息衝いているようで生命を匂わせます。ナレーションが入っていますが画だけでも問題無く理解できますので、字幕を追ったり聞き耳立てたりせずBGMとして楽しむぐらいの感じで画面を見る事をお勧めします。[DVD(字幕)] 8点(2007-04-05 17:48:47)(良:1票)

12.  オズの魔法使 オズの国へ移行するとモノクロから一変して色彩が豊かになり幻想的な世界へ足を踏み入れた雰囲気が一気に高まる。遠くの風景は絵で構成する舞台装置のようでありながら映画と見事に融合させられており、イマジネーション全開のファンタジックな世界は何とも素晴らしい。そのうえ突飛なキャラクターたちも子供騙しに留まらず驚くほどの説得力を備えている。見た目はけっこう不気味であるがユニークで愛らしいライオン。青い空を真っ黒く切り裂く魔女の恐さ。無駄なシーンは見られず、音楽はパワフルで明るくてとことん楽しい。そしてチョコチョコと付いて来る犬のトトの可愛らしいことと言ったら無い。[DVD(字幕)] 9点(2007-03-02 18:17:01)(良:3票)

13.  黄金時代(1930) 《ネタバレ》 これはチョット凄いですね。確かにストーリーらしき筋はあるのですが、あまりにアバンギャルドで大胆な象徴や隠喩の連続なのでこっちは戸惑いの連続です。強烈な愛欲により社会秩序や宗教をシニカルに批判したブラックユーモアなのでしょうか?乱暴狼藉を働いたり、子ども撃ったり、牛やキリンが部屋にいたり、ここで終わりなの?というエンディングだったりと何事も唐突に起こるので、というより普通の部分を探す方が難しいぐらいなのでさっぱり訳が分りません。おそらく作り手が意図して理解不能の状態にしているのでしょうけど、このハイセンスさと上映時間の短さがないと私などはとても付いて行けません。しかしそれにしてもこの時代にこんな映画撮っていたなんて驚きです。[DVD(字幕)] 6点(2006-09-27 18:16:09)

14.  大いなる休暇 《ネタバレ》 どこの娘が誰とデキているか年寄りの耳にまで入るような小さな集落。教会の鐘が鳴っても集まってこないイイカゲンさと、島ぐるみでクリストファーを騙す団結力とを兼ね備えた島民たちの温かい描写が味わい深いです。汚い家は勝手に文化遺産に指定して〝改築不可能なんです〟ってそんなアホな。ってな事からもっとクリストファーに嘘がバレそうになったりドタバタ劇になるのかと思いきや、クリケット以外は特になしで人間ドラマの色が濃く〝笑い〟の方はやや寂しいぐらいです。島を心底愛するが故に島民以外には後先考えずガンガン嘘をつくジェルマンが〝クリケットはやらない〟と本音でぶつかった時、初めてクリストファーが島の一員となるという展開はヒューマンドラマとしては当然の結末ながら、なかなかホロリとさせてくれます。住む場所も大事だけれど結局はそこに誰がいるかの人の問題で、あとは住めば都かな。煙突の煙で一日の始まりを感じるなんて素敵じゃないですか。それにしても今や何でも分るインターネット、万歳ですね。[DVD(字幕)] 7点(2006-06-30 18:11:03)(良:2票)

15.  溺れる魚 《ネタバレ》 よくよく考えてみれば殺伐とした事件ではなかったのに、終わってみれば大量の死人が出ています。漫画的なギャグ作品なので別に後味が悪いという訳ではないのですが、野際陽子さんなんで銃をぶっ放したのでしょう?それも含めて、トッカンの前傾姿勢で待機や決して和洋折衷?ではない大食い等々の随所に散りばめられた小ネタとセンスが合わないと全く面白くないでしょうね。ヤクザのあだ名やフロッピーなどは遊んでいる臭いがしてちょっとやり過ぎかなと思ってしまいます。個人的には堤作品の中ではTVドラマ版の「ケイゾク」ぐらいが好みです。でもでも宍戸錠関連のネタはけっこう好きだったりします。それから仲間由紀恵さんがかわいいので点数は少し上乗せしてあります。[ビデオ(邦画)] 6点(2006-04-19 18:10:51)

16.  桜桃の味 《ネタバレ》 自殺の協力者を吟味してわざわざ善良らしき人々に頼むのは、潜在意識では死にたくないと思っているからだと思います。子供が悪さをしてちゃんと叱られるかを確かめるみたいに。その〝自殺〟からの〝生〟への執着という観点は面白いです。ウズラを殺す実際死に隣接している初老の男に〝生〟の素晴らしさを訴えられて立ち直る展開も〝死〟と〝生〟の対比でしょう。道義的な主義では決して説得されないというのも根本的な〝生〟の尊さを見直しているように思います。生きている幸福感が〝飛行機雲〟や〝雲の切れ目から覗く月〟というのが何とも微笑ましいじゃないですか。それに「寝ているのかもしれないから石を投げて確かめてくれ」と頼むシーンはちょっぴり可笑しかったです。それから笑い話なのかもしれませんが〝指の骨折〟も上手い話ですね。〝考え方が病気なんだ〟って思わず納得してしまいました。・・・ただ、確かに面白い切り口なんですが、何にもない風景の中、どうという展開もないストーリーが進んでいくので、正直退屈して途中で何度も睡魔に襲われてしまいました。夜中に観ていたら主人公と共にさわやかな朝?を迎えていたでしょう。[ビデオ(字幕)] 6点(2006-03-20 18:40:26)(良:1票)

17.  男はつらいよ 《ネタバレ》 近年やっと寅さんの面白さが分るようになってきました。良いですよねぇ寅さん。いつだって笑かしてくれるのにホロリともさせてくれて、最後には何だか幸せな気分になれる。惚れっぽくて我侭でヤクザなテキ屋でも寅さん最後にはいつも他人の幸せを考えている。泣かせてくれるじゃありませんか~。渥美清さん、素晴らしいです。失礼ながらお世辞にも二枚目とは言えない風体で、あんな型破りなキャラクターなのに感情移入して魅了されてしまうのですから。他の役者さんではきっと無理ですよ。そして登場人物たちが皆良いです。さくらもおいちゃんもおばちゃんも博も、そしてタコ社長も御前様もみんな味があって素敵ですね。おいちゃんは森川信さんが一番好き。森川さんがすると何て事もないセリフや動作が可笑しくなってしまうから不思議。もう名人の域です。おばちゃんもかき氷こさえる姿なんて、まるで本当にそれを生業としている方のようです。かなりバラバラに二十数本ほど観たのですが(まだ半分!)、やはり初期作品が好きですね。後半は渥美さんの芝居が巧くなり過ぎていてお年もとっておられるので悲しさが強く、ちょっと寂しいのです。それに前半は何と言っても寅さんの恋愛が現役バリバリですから。という事で、記念すべき第一作のレビューではなく総評のようになってしまった事、末筆ながら深く深くお詫び申しあげます。………ところで博の父ちゃんの名前、なんて読むんだったかな?[ビデオ(邦画)] 8点(2006-02-28 17:25:29)

18.  大人は判ってくれない 《ネタバレ》 映画を観に行ったシーンでは実に幸せそうな家族に見えるのが何とも残酷です。子どもに無関心でもなく時に思い出したように、もしくは良心の咎めを回避するように愛情を示す様子が逆に両親の深い愛情の欠如を浮き彫りにしています。大人がいつしか子供の感受性の豊かさや傷つきやすさなど忘れてしまうし、大人にはたいした事でなくても子供にとっては重大な事がある。そんな当然ながら誰もが忘れてしまう重要な事実が胸に痛いです。そしてアントワーヌが走り続けるラストが秀逸。まるで鑑別所から逃げるのと同時に自らの置かれている境遇を振り払っているかのようで印象深いです。さらに最後の表情が良い。ただ私には強さや意志といったポジティブなものではなく、ただただ途方に暮れているように見えました。 ・・・原題は直訳すると〝400の打撃〟、これは〝騒ぎ〟や〝イタズラ〟を意味するらしいです。もちろん原題も良いですが、邦題の〝大人は判ってくれない〟はピッタリの感じがします。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-02-08 18:29:13)《改行有》

19.  鬼平犯科帳 私、「鬼平犯科帳」TVも小説も好きなんですよ。ストーリーに人間の〝性〟や〝情〟があって〝粋〟ですよね。でもこれは鬼平の世界が持つ雰囲気以外はそれ程楽しめませんでした。映画ではありますが、一時間ドラマの常であるスペシャルになってしまうと時間が間延びしただけで、つまらなくなってしまうのと同じ感じですね。ちなみにマニアックな話ですがTVシリーズでは「一本眉」「むかしの男」「盗法秘伝」「密偵たちの宴」あたりがマイベストです。って、本作とは何の関係もない話ですね、失礼しました。[ビデオ(字幕)] 6点(2005-12-18 15:09:05)

20.  オペレッタ狸御殿 《ネタバレ》 まるで舞台のような雰囲気のあまりにも風変わりな世界。最初は入りにくかったが観ているうちに慣れてきて、どこか惹かれる不思議な世界。もちろん登場人物たちも異様で、安土桃山やびるぜん婆々、最後にはあの美空ひばりまで出てきてビックリさせられる。しかし物語は至って簡単、けっきょくは愛のお話。コメディタッチで描かれているが「ロミオとジュリエット」のような悲恋物語であり、昔話のような異類婚譚である。そこにあるのは禁じられた愛である。それでも互いを想い、死をも怖れない二人の愛が素晴らしい。しかし、私は何と言っても変なイントネーションで日本語を操るチャン・ツィイーの可愛らしさが忘れられません。[映画館(邦画)] 7点(2005-11-06 11:17:25)

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