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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
21. バグジー ラスベガスのホテルの一番の驚きはその巨大さだと思います。どれだけデカイかは行ったことがなければなかなか理解できないと思うんだけど想像を絶します。そんなのを最初に作ろうなんて考えた人間ってどんな人だろう?という興味を持てなければこの作品はちときついかも。言い換えれば映画としての魅力に欠けた作品ということになるかもしれない。バグジーと呼ばれる男が実際どんな男だったのか知らないが、映画の中では一応男前だけどもキレたら怖いヤツとして描かれているように思うんだけど、その怖さが前半にだけ提示されていて、話が進むにつれて怖さがなくなってゆく。女優に恋をしたから。という前提があるにしても、いつその甘いマスクの下の鬼が出てくるかわからないという緊張感は持続させるべきだったろう。物語上ではひょいひょいとそんな顔も見せてはいるんだけど、怖さを演出できていない。というかわざとしていないのだろう。そのあたりは監督の趣旨というよりもウォーレン・ベイティが製作に名を連ねているところに理由があるのかもしれません。ギャングものを期待すると肩透かしをくらいます。でもまあ、あそこまで女に惚れこんじゃう男だからこそあのホテルを建てようなんてことを考えるんだろうなとどこか納得できるところもあります。[DVD(字幕)] 5点(2009-07-07 11:44:17) 22. (ハル)(1996) 相手の顔も素性もわからないままにコミュニケーションをする主人公たち同様に文字からその文字を書き込んだ状況を我々も想像するという楽しみを与えられる。パソコンに映し出される文字だけを映画が映し出すことで。『電車男』がやるべきはこういう演出だったのだ。ヒロイン深津絵里がほとんどしゃべらないのでより効果的に「文字」の力が発揮されている。ストーリーは正直寒いものがあるし、なされる会話はもっと寒いし、バーでデートとか実に寒いのだけどそれらはまだ許せる範疇にある。でも宮沢和史演じる死んだ女を愛し続けるためにカタチだけの結婚をしようとする御曹司というキャラの登場は遭難しそうなくらいに寒かった。この古臭いというか青臭いというか、いちいちこういうのが顔を出すから見てるこっちが小っ恥ずかしくなる。あそこを削ると深津絵里の和服姿も見れなくなってしまうので削れないのだが・・。春樹の本も1回ならこの子ハルキストなんだとか本棚が美しいとかまあいろいろ思考もめぐるもんだが、何回も何回も映し出されるとクドイとしか思えなくなる。ストーカー男も要らんと言えば要らんのだが、アイツがいるから深津絵里のコスプレが拝めるからやっぱり要る。[ビデオ(字幕)] 5点(2008-11-21 13:03:56)(笑:1票) 23. バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲 《ネタバレ》 バットマンよりも敵キャラが濃いほうが面白いというのはジョーカーやペンギンが証明してくれたわけだが、今回のMr.フリーズは一見存在感がバットマンを超えているようで、前作「フォーエヴァー」のトゥー・フェイスやリドラー同様にキャラクターよりもそれを演じる俳優の濃さが勝ってしまっており、シュワはシュワ自身の個性が強すぎるにすぎない。ようするに有名どころに敵キャラを演じてもらうことを売りにして、実際その有名どころが出てますよというのがわかりやすく提示されている映画。マンガチックな世界観はそれはそれでいい味出してるのに、こういう映画から遠く離れたサービスは、モンローはモンローじゃなきゃいけない、ボギーはボギーじゃなきゃいけないという時代じゃないんだから止めてほしい。バットガールも中途半端。コスチュームさえあれば誰でもなれちゃうってのは別にいいが、出るなら出るで、もっと活躍してほしい。まあでもロビンを含めた3バカトリオ・・じゃなくてヒーローたちのヒーローらしくない行動はそれなりに面白い。3人がそれぞれの大袈裟な乗り物で登場するシーンのバカバカしさはけっこう好き。[DVD(字幕)] 5点(2008-10-16 15:20:22) 24. ハートブルー ただキアヌ・リーヴスにサーフィンとスカイダイビングをさせたかっただけかのような強引な展開にはあきれるが、中盤のパトリック・スウェイジとの長い長い追いかけっこは良かった。お金目的ではなく、リーダーのよくわからん思想に共鳴し見事なチームワークを見せる強盗団ということなのだが、リーダーのカリスマ性を演出できていればけっこう面白くなったような気がする。例えば『ヒート』のデ・ニーロのように。本人に語らせたり、「彼はこんな人なの」と女に語らせたりという手抜きをしないで、なにげないやりとりで、佇まいで、顔で、画面で。[ビデオ(字幕)] 5点(2007-02-08 11:16:48) 25. ハバナ 《ネタバレ》 バチスタ政権崩壊直前のハバナを再現した大セットに大エキストラが混迷する状況下でのメロドラマを盛り上げる。アメリカ式資本主義がもたらす自由と退廃の象徴としてのハバナ。レッドフォード演じるギャンブラーもまた自由と退廃の象徴として登場する。そんなギャンブラーが金を捨て女に走る。ちと説得力に欠ける気もするが、混乱を極める状況下がハートの火に油を注いだということでまあ納得。一方、女は結果としてレッドフォードを選ばないのですが、政治的背景が二人を引き裂くのではなく、背景を無視して純粋に男と女のドラマとして選ばない。この堂々としたメロドラマぶりには好感が持てる。ふられた男の悲しみも倍増ってなもんです。惜しむらくは極めてユーモア感覚に乏しい点。それゆえにヒロインが魅力的でない点。[DVD(字幕)] 5点(2006-11-22 11:45:47) 26. 二十日鼠と人間(1992) 農場で働く人達の描写に不満が残る。1930年代の不況下が舞台となっているにもかかわらず、それぞれの淡々とした働きぶりにその時代特有の絶望感や暗さというものが感じられず、いやそれどころか安定感さえ漂わせている。同じスタインベックの作品でもジョン・フォードの『怒りの葡萄』にはしっかりと時代が映し出されている。フォードと比べるのは酷にしても、もうちょっとその時代の空気に拘ってほしかった。マルコビッチの、人格が内から溢れ出るような怪演はお見事。[DVD(字幕)] 5点(2005-04-05 16:17:52) 27. バグズ・ライフ やっぱり可愛いんですかねえ。うちの嫁さんも可愛いって言ってたけど、可愛いですかねえ。サーカス団の車を引くムカデ(ゲジゲジ?)の動きなんかリアルで気持ち悪いし、バッタもエイリアンみたいだし、鳥もかなり怖いですよ~。アリの子供達が戦士(サーカス団)達に送った絵は笑った。涙を誘う為に一人死んでもらいました~って。イモムシ真っ二つ!5点(2003-12-11 18:23:19)(笑:1票) 28. π(パイ) 数学スリラーとしての掴みはまずまずなのだが大してややこしくもなさそうなストーリーをやたら難しく見せてむりやり箔を付けましたって感じがどうにも・・。ミュージッククリップのようなシャレた映像と哲学チックな内容とのマッチングにはセンスを感じるが印象に残るような画はほとんど無い。数学者のそのようにしか生きられない不器用さであるとか孤独感なんかを描くという一般受けするほうへ逃げなかったのを評価すべきか。[DVD(字幕)] 4点(2011-08-23 15:02:23)(良:1票) 29. バスケットボール・ダイアリーズ ジュリエット・ルイス目当てで見たのに、なんじゃこれ?あの役をなんで彼女が?だいたいあの役、必要か!?ディカプリオの演技は良かったが、それだけ。実話ということとテーマの重さを考慮しても...4点(2003-06-17 13:45:49) 30. バットマン・フォーエヴァー ティム・バートンが監督した前2作と明らかに違うのが敵キャラの描き方。前作までの敵キャラは主役であるはずのバットマンと同じかそれ以上の扱いをもって描かれていた。しかしこの作品では敵キャラはあくまでヒーローに倒されるためだけに存在するものとしてしか描かない。そういう意味ではシリーズで初めてヒーローが主役となった作品。ただバットマン自体のキャラが暗くて主役を一人で張るだけの器量がないのでロビンに助けてもらったという感じ。バットマンも暗いだけじゃなくてもっと怖いイメージがあったんだけどなぁ。バートン版でせっかく作ったゴッサムシティの独特の世界観も、全体の色調だけを受け継ぎながらもどこかチープになっているのは、より原作アメコミに近づけているからなのでしょうか?読んだことないのでわかりませんが。[DVD(字幕)] 3点(2007-05-31 15:51:05) 31. バンディッツ(1997) 最初から最後までミュージッククリップじゃないですか。音は完全に後から入れた音でライブ感ゼロだし、どこに行ってもギターやらドラムセットがあるし、ラストの屋上ライブなんてアンプ持っていくだけでもかなりしんどいと思うんスけど。でもミュージッククリップだったらそれもアリ、、というかどう見てもミュージッククリップの作りですよ、コレ。それが新しいってこと? キャラはそれぞれがたってたと思いますが、ベースの可愛らしい顔した人は、描かれた限りの人格からはどう見ても凄腕の結婚詐欺師には見えない。「バンディッツ」というバンド自体は雰囲気出てたし、4人とも本物のミュージシャンのようにキマッてました。ライブ感をもっと出して、無理やりなロマンスを端折ってやれば、それなりにアメリカンニューシネマ・ドイツバージョンが出来あがったかもしれない。そこに新しさがあるかどうかは知りませんが。[DVD(字幕)] 3点(2005-09-21 13:59:24) 32. ハード・キャンディ(1999) 《ネタバレ》 同名作品と間違えて鑑賞。冒頭の学園の人気者4人組が颯爽と歩くシルエットは様になっていたが、いざ始まってみると何故人気者なのかがわからん。学園一ダサイ女として登場するジュディ・グリアが一番可愛い。リーダー格のローズ・マッゴーワンはこれでもかってくらいの意地悪な顔。事故死をむりやり他殺にしてしまうのだが警察バカすぎ。ダサ女がイケテル女に変身すると学園中の人気者になってダサ女だとわかると全員無視ってこの学園の生徒はみんなアホですか。パーティ会場での大逆転って、あんな告白テープで生徒たちは真相を知っちゃうってかなりムリない?一応犯人捕まってることになってんだから。どうも荒っぽいなあ。だいたい冒頭でいきなり死人が出るんだけど、死体の顔のアップの真に迫った生々しさと全体のおバカな展開とのバランスが悪すぎ。[DVD(字幕)] 2点(2007-12-05 11:48:55) 33. 蝿の王 《ネタバレ》 人間はなぜ戦争をするのか。それは人間の持つ本能なんてものではなく中途半端で幼稚な知性が前提となることをこの映画は描いていると思う。もともと規律を重んじる米軍学校の生徒たちが「決まり」を作ろうとすることも上下関係を作ろうとすることも必然。そこから生じる疑心暗鬼。閉ざされた環境が恐怖心を生み、恐怖心が人間を攻撃的にさせる。しかしこの映画は少年たちの恐怖感をまるで洞窟の悪魔から突然発生したかのように見せてしまっている。飛行機事故という最初の恐怖、無人島であるという恐怖、大人がいないという恐怖、救助が来ないかもという恐怖の積み重ねが悪魔を作り出すのであってその恐怖感を画面上に映し出すことが出来なかった時点でダメ。しかも狩猟班リーダー格の少年だけが狂気に捕りつかれたかのような演出によってほかの少年たちの殺人も唐突に感じる。全体的にチープ。 期待を裏切られた思いが評価を下げているかもしれんが1点です。[DVD(字幕)] 1点(2006-08-30 12:04:22)
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