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1. 波止場(1954)
《ネタバレ》 主人公の追い込まれ具合がなかなかのもので、そういう所は手に汗握ってみれました。一緒にハトを世話していた少年との関係させ変わってしまうシーンは悲しかったなあ。ただ、イーディと神父からの「正義からの追い込み」がだんだん脅迫じみてきて、悪よりもそっちのほうが怖くなるくらいでした。(逆に言えば、悪が「こっちのほうが楽チンですぜ」と手招きしているということでもありますが)正義は大変だ・・・。映画と違って、現実は「正義」と「悪」にキッパリ分けられないし。それにしても、エリアカザンの密告があった上で、こう言う映画を作るってのは良くも悪くも攻めてますね。当時の世評はどうだったんでしょうか。[DVD(字幕)] 6点(2014-06-19 09:50:16)
2. 灰とダイヤモンド
《ネタバレ》 かなり熱のあるレビューが多い中で恐縮ですが、僕はこの映画を見て「なんだ、これって『飲み会』の映画じゃん!」と思ってしまいした。
このオハナシを戦後のポーランドから現代の日本に置き換えてリメイクしてみるとこうなります。
「今日飲み会なんすよね~」とか言いながら、前半は各々の社員が仕事をしながら人物紹介。後半から飲み会がスタート。クリエイティブがどう、グローバル化がどう、イノベーションがどう、などとスケールのでかい話をショボい居酒屋で繰り広げます。中には「ちょっと抜け出さない?」とかなんとか言って若手社員カップルがどこかにシケこみます。無礼講を真に受け、大失態を犯す奴もいます。で、散々大騒ぎして食い散らかした挙句(あとで掃除する人がいるなどとは想像もしていません)、けだるい朝を迎え、裏手の生ゴミ置き場に千鳥足で倒れこみTHE END。
こう書くと、かなりショボくてセコい話になりますが、現代日本の縮図にも見えてくるわけですね。
と、架空の映画の感想はここまでにしておいて(笑)。
つまりこの映画って、戦後ポーランドの縮図になっているわけです。
映画を見る前は、ポーランドの歴史など予備知識がほとんどないままで鑑賞しましたが、そんな状態でも十分理解できる映画になっていたと僕は思います。むしろ、この映画自体が「これが戦後のポーランドだ」とわざわざ説明してくれているんです。(そりゃ、歴史をちゃんと勉強していたほうがより真正面から理解できるとは思いますが。)
とくに終盤、『宴の後』の朝は、まんま『終戦』を思わせる映像でしたしね。
どんな時代だろうが、どんな境遇だろうが、社会に対して、そして自分自身に対して持っている矛盾と葛藤するのは誰にでもあることです。
まだこの映画を観ていない人は、あまりハードルを上げすぎずに見るのがいいんじゃないでしょうか。
僕は掛け値なしに大好きな映画です。[映画館(字幕)] 10点(2012-12-01 16:42:55)《改行有》
3. 張込み(1958)
タイトルの出方がほんとに粋でいいですねぇ。刑事たちの下宿先の奥さんが、刑事を不振人物と間違えて怪しみだすというエピソードなど、笑いもあって楽しめました。実は刑事たちも見張られていたという(^^)。後半はなんだか考えさせられました・・・。[映画館(字幕)] 8点(2006-01-05 09:26:10)
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