みんなのシネマレビュー |
|
1. 白昼の死角 《ネタバレ》 村川透監督の犯罪映画は、松田優作作品などもそうだけど、そのテンポの良さと歯切れの良さで、矛盾を感じさせない辺りが面白い。物語は戦後犯罪史上で有名な「光クラブ事件」を元に、一人の野獣青年が辿った戦後の闇を描いているが、天知茂扮する敏腕検事とのコンゲームとしても秀逸。劇中での西田敏行や藤岡琢也の使い方もレトリックとして面白く、最期まであきさせない秀作になっている。賛否両論ある角川映画だけれど、それまでの映画システムでは絶対企画には上がらなかったであろう小説作品に映像化の機会を与えただけでも、評価されるべき点は多いと思う。[映画館(字幕)] 8点(2005-07-30 10:26:24) 2. バタリアン ゴシックホラーの楽しみ方の一つに「ここで俺ならこう逃げるね」「私がもしこの場に居たら、まずはこうするわ、そしたら後で逃げられるじゃない」というのがあるが、オバノンは本作で徹底的に観客の「if」を封じ込めた。この作品の場面に出っくわしたらもう勝てない逃げれない、生き延びられない。ラストが社会派?そんなもんじゃない。あれはただただ「この作品世界の中にいたら、例えあの街にいなくても、いつかはあんたも襲われるんだよ」という暗示に過ぎない。やったぜオバノン!馬鹿最高!ちなみに>kazu_jonさん あいつの名前は「ハーゲンタフ」です10点(2003-10-04 00:24:56) 3. バットマン リターンズ 日本のアニメ史を強引にハリウッドのアメコミヒーロー史になぞらえると、無思想愛国スーパーマンは宇宙戦艦ヤマトだろう。そして「個人と社会。そして環境と人間」を問うたのが機動戦士ガンダムと、このバートン版バットマンではないだろうか?バットマンも悪役も、皆ただ社会や民衆からスポイルされて疎外された物同士でしかない。一方は正義の英雄として、もう一方は戦慄の悪魔として向かい合う。その二者を分け隔てる物がなんなのか。バートンはビートルジュース以来徹底してその境界線上の彷徨える愚者を描きつづけている。これからもそうなのだろう。ちなみに先の日米対比で言えば「個人主義の末路」を描いた作品として「エヴァンゲリオン=スパイダーマン」なのだろうなと勝手に思っている。10点(2003-10-04 00:19:55) 4. バットマン(1989) 誤解を恐れない言い方をさせてもらえば、例えば70年代の日本のヒーロー番組が持っていた独特の「闇」の部分を、正統に受け継いでいたのはバートンだけかもしれない。10点(2003-10-04 00:14:47) 5. バックドラフト 正直途中のサスペンスにはあまり興味はなく、とにかくクライマックスのカート・スネイク・ラッセル兄さんの絶叫から、エンディングまで泣きっ放しだった稀有な映画。実は洋画で泣いたのって、これとシザーハンズだけだったりする。9点(2003-10-04 00:13:34) 6. ハウス/HOUSE(1977) キッチュとホラーという組み合わせは、現代でさえも二の足を踏む演出家は多いかも。この映画をチープと捉えちゃう人には「いつか見たドラキュラ」はお勧めできないw7点(2003-10-04 00:11:44) 7. バイオハザード(2001) R-15(だっけ?)ではこれが限界でしょう。ゲームの映画化としては満点。ロメロへのオマージュだとしても及第点。ミラの「具」が見えただけでもめっけもの。8点(2003-10-04 00:08:04)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS