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プロフィール |
コメント数 |
14 |
性別 |
男性 |
ホームページ |
https://www.facebook.com/TatsuoHaruoka |
年齢 |
68歳 |
自己紹介 |
つくる苦労知ってますので その苦労考えると評価0はないですよね。 でも、ビデオが高額な時代、作品の酷さに腹が立ってよく投げ捨てていたので、その気持ちはわかります。 逆に映画をネットで見られるようになってありがたくなるばかりです。
映画探しで迷う時、このグループのおかげでたくさんの映画を教えてもらい助かりました。 少しだけでも楽しく恩返しできたらと思っています。 |
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1. パリの調香師 しあわせの香りを探して
パリの街並みを背景に、香りの持つ魔法のような力や、その奥深さを感じさせる映画だ。
香りは単なる嗅覚の刺激じゃなく、見る者の心をそっと撫でるような存在に昇華されてる。
映画全体に漂うパリのエレガンスは、どこか懐かしくも新鮮。
石畳の路地や歴史を感じさせる建物の間から、ふと香る花々やカフェのコーヒーの香りが、
まるで視覚と嗅覚がシンクロしてるかのよう。
映像の隅々にまでこだわりが感じられて、パリの情緒がじわじわと心にしみる。
調香師という職業の魅力は、単に美しい香水を生み出すだけじゃない。
街中に漂う様々な匂い―革製品の風合い、木々の温もり、さらには時には不快な地域一体の臭いまで―を、
一つのハーモニーに仕立て上げるその繊細な技術と情熱を浮き彫りにしてる。
匂いが持つ奥行きと、そこに込められた匠の魂を感じさせ、香りそのものが生きているみたいな印象を受ける。
そんな香りのマジックをモチーフに人間関係の香りのハーモニーが始まるのだ。
作品の魅力は、香りの世界で知り合った主人公たちの関係性。
調香師としての高い技術が道しるべとなり、
互いに影響し合いながら成長していく姿が、何気ない日常の中に潜む温かさを映し出してる。
香りが象徴するように、二人の個性や感性が混ざり合い、
新たな可能性を生み出すプロセスは、見る者に静かだけど力強い感動を与える。
映画を通して伝わるのは、忙しい現代人にも見落としがちなコミュニケーションを
香りの調合のように再認識させる力だ。
映画が終わった後、ふと立ち止まってみたくなるような、そんな不思議な余韻が残る。
香りに包まれたパリの物語、ぜひその世界に浸ってみてほしい。[インターネット(字幕)] 8点(2025-03-10 02:33:59)《新規》《改行有》
2. パリタクシー
人生の成功とか幸せって、豪華な旅や贅沢で垢抜けた生活、派手な成功じゃなく、
日常の中に隠れた本当の豊かさの中にこそ見つける物語だ。
豪華な体験ばかりが豊かな人生だなんて、俺は思わないね。
映画の中のタクシー運転手シャルルは、まさに「俺は負け組」だと感じてた奴だが、
終活に向かう92歳のマダムとの出会いで、ふとした寄り道から自分の内面に眠る価値に気づくんだ。
『ドライビング・ミス・デイジー』みたいに、運転手と高齢者の温かいやりとりはあるけど、
こっちはもっとグラウンドな現実味が強い。
ミス・デイジーは上品で優雅な旅路を描いてるが、シャルルの場合は、苦悩と挫折がリアルに映し出され、
その上で「寄り道」っていう小さな出会いが、人生の暗闇からほんの光をもたらす。
つまり、単なる慰め話じゃなく、自分の苦しみから解放されるための一歩なんだ。
タクシー運転手の視点というのは、社会の上層部から見た成功体験じゃなく、
どん底から這い上がるリアルな体験があってこその豊かさを感じさせる。
これって、ただの上から目線の成功ストーリーとは違うし、持たぬ者への単なる慰めでもない。
さらに、パリの街並みやシャンソン、ジャズの雰囲気が、ただの背景じゃなく、
登場人物の心情を反映する「記憶の舞台」として機能してるのが新鮮だ。
派手な演出よりも、日常の一瞬一瞬に込められたドラマが、俺たちに「本当の豊かさ」を問いかけてくる。
本当の人生の価値って常に身近なところにあるんだよ。
誰もが人生の成功者になれる資格を持っているよって俺たちにそっと教えてくれるのだ。[インターネット(字幕)] 7点(2025-03-09 07:33:03)《新規》《改行有》
3. her 世界でひとつの彼女
《ネタバレ》 10年前に字幕版で鑑賞しているが、今やAIが現実にヒトと対話する時代になった今、今回改めて人とAIの関係として觀なおした。
以前の鑑賞時は愛を語るAIなんてSFの世界。ところが10年の間にAIと擬人的に接する時代になってしまった。
『her』は、AIとの恋愛をテーマにしたロマンティックなSF映画。
人間の心の成長や癒やしとして人の代わりにAIが支えると思えたが、結局はセオドアは同じ人間である友人と寄り添うラストシーンが示すように、人間は人間を必要とするというメッセージが込められていた。
しかし、物語の構造自体は単調で、恋愛とか、出会いと別れとかの観察なんて、
見ようによっては一般的な恋愛映画のように退屈でAIという斬新な設定を十分に活かしきれていない。
途中。テレフォンサービスでもできることやってるだけと思ったら崩壊するくらいのAIのキャラクター設定なんだよね。
おまけに主人公セオドアの魅力や内面的成長は薄くイライラする。高度な知性を持つサマンサがなぜ彼に惹かれるのか、
それは仕事だからでしょ。と思ったら先に進まなくなってしまう。
結局は設定ありきが先に立ち、感情移入を阻害している。
おまけに性的な描写やつまらんゲームキャラクターなど、
一部のシーンが作品性がを高めてるのに観客の気分を上げたり落としたりで違和感を覚える。ったく。
でもでも、なんとスカーレット・ヨハンソンが声を演じるAI「サマンサ」の存在感が字幕版では救いだったのを覚えているが、今回はなんたって吹替版だ。笑
さて、今回鑑賞して感じたこと。
サマンサがAIとしてあまりにも擬人的すぎて、人工知能特有のジレンマが伝わりにくかった点がある。
多分思い切り人間以上になしづけた感があった。当時はAIがここまで現実的に存在しなかったため、ファンタジーとして受け入れたが、
現在ChatGPTのような生成AIが現実に人と交流をする時代になると、この点の煮詰めが浮き彫りになる。
現代のAIとの交流を体験してしまった今、改めて本作を観ると、
AIが持つべき「人間との距離感」や「心の解析に伴うジレンマ」に対する描写がどうなのか。
AIが人間的な感情を持つこと自体よりも、人間がAIと深いコミュニケーションを図ろうとするときに直面する障壁があって、
実はそれこそが人と人のコミュニケーションを理解することであったりすることが現在になって言われ始めた。
AIとの対話・恋愛の可能性も、近年、AIを会話相手や恋人のように扱う人々が現れ始めているようで、
たとえば、AIチャットボット「Replika(レプリカ)」はユーザーのメンタルヘルスケアや対話相手になることを目的としたアプリなのだが、
1万人以上のユーザーがReplika上で恋愛関係を擬似体験しているとも言われている。
中には『AIとの結婚式』をオンラインで挙げる例すらあるとのことなのだ。
そんななか、
この映画を観ていると、ファンタジーといって割り切れなくなっている自分に気がつく。
もう少し楽しめるかと思ったら、先も読めてきて楽しめない。
途中で観るのをやめようかとも思ったけど、まあ最後まで鑑賞はできた。
総じて、本作はビジュアル的には美しく、ロマンティックな雰囲気を持つが、
AIと人間の本質的なテーマに切り込むものではない。
誤解のないように書いておくが、これは作者に責任はない。
当時はテーマに対しては少し浅い物語とは思ったものの、楽しめたと言う記憶がある。
今回の落差は現実世界の進歩が映画を超えてきたという状況が理由なのだ。
評価として、これはツライなぁ。と言うのが正直なところで
10年前に見た頃ならば7点献上したかもしれないが、
今評価しろと言われれば棄権します。もしくは正直に3点となってしまう。
これは製作者の責任ではない
したがって、中をとって5点献上します。
すでに半世紀を越えても評価の衰えない2001年宇宙の旅とは何が違うのだろうと考えてしまった。[インターネット(吹替)] 5点(2025-03-04 22:20:06)(良:1票) 《更新》《改行有》
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